社会問題: 2012年5月アーカイブ

社会問題 : 100年という時間

映画監督で脚本家の新藤兼人さんが29日に亡くなった。100歳。老衰でご自宅で亡くなった。最後の最後まで現役でいらっしゃった姿は永遠の理想である。
戦争や原爆をはじめ社会性の高いテーマを積極的に映画化されてきた。最後の作品「一枚のハガキ」はご自分の体験を基に戦争に翻弄される庶民の悲劇を描いたものだ。余りにも思いテーマだと仰りながら目が潤んだ姿そのものが壮絶な経験をされた人生そのものに見えた。
 1995年の「午後の遺言状」は老いというものに正面から見据えていた。強く感動した。思えばテーマは重い。しかし今回の遺作にしても新藤監督の重さは想いの重さでもある。
 
  最近は人の一生についてよく考えるようになった。会社の生存率は人間の寿命よりかなり短いものだ。しかし、100年以上継続する会社(組織)が、日本には2万社のあるといわれている。これは米国やヨーロッパより多い。改めて日本、日本人について考えてみると組織でも人でも多分変化に対応する原動力が大きいのかもしれないな。
  厚生労働省が2010年の日本人の平均寿命について発表した。女性が86.3歳、男性が79.55歳になったという。平均寿命ものびている。日本人ならではの何かがあるのだろうな。しかし女性は長生きだね。

  いざ出回ってみれば人は「ふーん」というものだが・・・マーケットの着目点というのはその企画立案者たちの才能である常々思っている。

  シニア向け雑誌がいよいよ力を発揮してきた。たまたま今年のはじめに「ちょっと見て下さい。」と紹介された雑誌『孫の力』。第6号を迎えたらしいがなかなか、いい売れ行きを見せているようだ。
  これは、単に、団塊世代やシニア向けアプローチだけでなくここでは孫は何が楽しいか?を編集している。つまりシニア層と孫層が一緒に楽しむための内容である。グランパ、グランマと、まあいいつくされたカンもあるものの、本当にかっこいいグランパ、グランマは目指したいものである。シニア層そしてサムシング。それは意外と近いところらいた「孫」であったのだろう。ターゲットの絞り方は上手いね。


孫の力

社会問題 : 経費削減


最近では結構専門分野の翻ソフトが販売されている。いざ、使ってみようと思ってもやはり???が拭えない。奈良市観光協会が今春に更新した外国語版のホームページに数々の誤訳。協会はHPを一時閉鎖している。
 何でもかんでも経費削減ということで今回も自動翻訳システムを使ったため、とんでもないことが発生してしまったのだ。しかし、人間は考えるアタマが乗っかっているのだから確認せずに何でもお任せしてしまう、そんな怠慢なことだけとはするなということだろう。

としまNPO推進協議会の通常総会に参加。シンポジウムは「みんなの居場所がある地域づくりはこれだ!」であったが、実にいろいろなことを考えさせられた。ふっと高齢の親と住んでいるシングルの人、離婚して何とも周囲に気を使わなくなった団塊世代の男性、自立すると言って息子の家から出た高齢女性など頭に浮かぶ。何か幸せなのか?最近ではいろいろな人がいすぎて?何とも結論が出ない。おしなべて日本人は幸福であるということに気付いていない国民。不幸は探して、ああだこうだと言ってもしようもないのにと思うこといろいろ。相手の「居場所」を見つけて差し上げられるほどの心のゆとりと優しさを常に持っていたいと思う。

社会問題 : 値上げ!値上げ!


   東京電力が5月11日に家庭向け電気料金をこの7月から値上げする申請書を経済産業省に提出。国の認可が必要な電気事業法に基づく値上げとしてはあのオイルショック後の1980年以来。つまり32年ぶりという値上げである。
  値上げ率が「平均10.28%」という。「最低限の・・・」と言っているが、私は全く信用していない・・というかよくサラッと言える体質は理解に苦しむ。申請通り認可されればの話だが、標準家庭の電力料金は月額480円という数字。またまた出た!「標準家庭」という表現が。一体どういう契約をしている家庭なのか?このあたりをよく調べてからでないといけない。時間がある時に東電のホームページから自分で算出してみるといい。これでよく分かる。東電の言っていることがおかしいことに気付く。
  プランプランというが、例えば、自宅には帰って寝るだけの生活をしている人にとってはそれほど感じない数字であろうが、一般家庭で早朝や深夜に家事をするなどあまりないでしょうに。更に、パンを焼くために電気オーブンを使っているパン屋さん、床屋さん・・・いろいろ考えたら大変な事に気付く。先般、いつも利用している美容室のオーナーなに月々の電気代を聞いてみたら「なるほどね」という数字。ドライヤーが数字をあげてしまう要因だ。家賃、人件費、水道代・・・と考えたらプライスに跳ね返るのだなあと思った。ああ!
  
  日本は大企業だけでない。殆どが中小、零細企業である。「経営合理化を行っても燃料費の上昇で深刻な経営状況から脱却することは困難」などと実に上っ面のことを言う社長の西沢俊夫さん。震災後一年少し経つ。東電は真剣に何か努力したのか?するするすと言っておきながら不動産売却は殆ど進んでいないと聞いた。何が「社会の理解が」である。いいかげんにしてほしい。


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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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