社会問題: 2008年10月アーカイブ

社会問題 : 休園の理由


  急に寒くなってきた。秋深まるというのだろうか・・・・

  しかし、関東地方を中心に保育園などの運営している「エムケイグループ」が資金繰りの悪化を理由に系列の保育園など約30カ所が11月から休園になるということが31日に分かった。 資金繰りの悪化で保育士らの給与が支払えなくなっている、そして29日から?社長とは連絡が取れなくなっていると副社長という人がテレビの取材で話している。
  「ハッピースマイル」東中野駅前園は、9月1日に東京都が認証保育所に認めたばかり。石原東京都知事が保護者への説明もなしに経営者の一方的な都合による突然の閉鎖について「論外!」と怒り心頭。しかし、保護者にとっては寝耳に水の話し。設立の時の"評価"が完全に勘違いしていたんじゃないの?って言いたい。
  しかし、あらためて、ホームページをみれば、立派?な沿革。そして「女性の社会進出が活発になってきている現在において私達は保育園を通じて、出産後の「お母さん」を応援する企業です。現在は仕事をする為にお子さんを預けるニーズを肌で感じています。」と立派な社長の言葉。上っ面にしか聞こえない。
  経営破綻と簡単にいうけれど、何がどう間違ったのか?一体いつから、何故?その理由を明らかに、社長は潔く出てきて、説明をして責任をとるべき。給与の遅延も大変なことだし、勿論、保護者も辛い。しかし、毎日、楽しく過ごしていた園児たちがなんとも可愛そうでしようがない。



  世界的な金融危機だ。「マンション投売り!」なんて新聞の見出しからも分かるように不動産の不況は酷い状態なのだ。大企業だって合併していくことでパイが減少していく。決して活性化でもない。
そして地方経済もまた、この不況をあおり疲弊している。全国の企業は約420万社。このうち、大企業と言われるものはどのくらいだと思われるだろうか?ほんの1%。残りり99%は中小企業なのである。しかし、この20年間で約110万社が減少しているということを聞いた。あのバブル前の1986年をピークに減少している。平均で15万社の新規開業に対して不況のあおり、また後継者難が原因で20万社以上が廃業となっているという。昨年の夏頃からの景気後退。毎年1万社の倒産というのが現実なのだ。
  しかし、この不況の荒波に翻弄されているのが多くの地方銀行。かなりの苦境の中で今後、特に中小企業向け融資では「貸し渋り」を招くことも考えられる。日本の活力を失うということは日本経済全体を蝕みかねない状態であるのだ。こうして地銀が融資を絞り込めば、地域経済が麻痺する。資金繰り難の企業の倒産が増えることは銀行の業績悪化を招き、負の連鎖に陥っていくわけだ
  日本の企業の大部分を占める中小企業のオーナーは「資金繰りが苦しい」ことを考えている。勿論、景気のいい企業もあるがそれは本当に一部である。疲弊していては本当に日本の元気が失われる。今月から改正された信用保険法や発足した日本政策金融公庫の情報など、少しでも中小企業の賦活に役立つ情報もある。そんな情報も知らずにね資金繰りに追われ、そしてうまくいかなければ、いやでも倒産という危機に直面せざるを得ないのた。日本の血流でもある中賞企業に対して、何をどうして行けば血流がうまく流れていくのかを考えていかないとならない。



  ある金融ジャーナリストが「タイタニック暴落」と言っていた。まさにパニックではないか・・・。金融危機が世界を襲っている。
  10日、日経平均株価がついに90000円を大きく割り込んだ。そしてこれまで「大丈夫です。心配はいりませんから」などと言っていた、大和生命保険の経営破綻となった。契約者たちはテレビや新聞でその事を知って、押しかけた。「電話は全く通じない!」と苛立ちも隠せないでいる。
  「大幅な資産劣化を食い止められなかった」と記者会見席でうなだれた社長。今回の経営破綻について与謝野馨経済財政担当相はリスク投資に傾倒したものの特異なケースだと説明しているが、この異常な世界同時株安。保有資産の価値が急減している状況の中にあっては生損保や金融機関も全て同じだ。9月上旬に金融庁の検査が入り、業界内ではいろいろと噂が駆けめぐっていたらしいのだが、一般の契約者たちは信頼していたのだ。しかし、今回の破綻によりスポンサー探しを急ぐ大和生命を含めて、国内生保業界では4社が売りに出される異常事態となっている。
  卑近だが今年になってから、ひきもきらずに中小も含め生保の勧誘で本当に本当に草臥れた。それは異常なほどであった。何故、こんなに仕事以外の事で草臥れてしまったのかと思うと、やはりあらゆる「勧誘」であった。フィナンシャルアドバイザ-が生活防衛の手段?を話していたがも「住宅ローンも含めて50歳までに全ての借金を返すことが一番」など言われなくても分かっているわい!のような事を言う。沈む船に乗っていれば、己も沈むのか。救命ボートも数があるのか。
それに、現状、一時凌ぎというか先は全く読めない。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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