社会問題: 2007年2月アーカイブ

 

   今、米総人口の約15%を占めるヒスパニック市場の開拓に米企業が本腰を入れはじめた。昨年の中間選挙で主導権を握った民主党が最低賃金を引き上げる法案の施行を急いでいることからも、低所得層が多いヒスパニックの購買力は一段と高まるともいわれている。格差社会、二極化と騒がれていても、一民族の日本人には分からない感覚だと思う。
 金融の米最大手バンク・オブ・アメリカが、社会保障番号を持っていない人たちを対象にしたクレジットカード事業に乗り出したり、シティバンクやウェルズ・ファーゴなどの大手銀行が移民向け住宅ローンなどの取り扱いを強化している。
  また、玩具市場でも、アニメで英語とスペイン語を話す人気の7歳のラテン系少女キャラクター「ドラ・マルケス」をモデルにした人形が人気を集めているそうだ。フィッシャープライスが開発した、話しかけると英語とスペイン語で答える人形は中南米のスペイン語圏から米国に大量流入したヒスパニックの親が、英語しか話せない子どもに与えてスペイン語を覚えさせようと購入するという。いずこも親としての愛情は変わらない。
 金融から娯楽までさまざまな新商品、サービスが登場し、これまでヒスパニック市場で売れなかった電話サービスや自動車などをはじめキッズ市場も活発に伸びていくものだろう。

社会問題 : 海上ルール


   「幸吉丸」の乗組員が遭難3日目に救助され、今、世の中は感動の渦だ。相手がどこのなんであるかが、判明してよかったし、何しろ、あの幸吉丸の船体が沈んでいく映像を見ながら、「もしや・・・」と考えてしまったことも確かだ。だからこそ、無事生還のニュースを見た時は「わーっ良かった!」と本当に嬉しく思った。
  今は、退院してきた乗組員の三人の感動劇で終始してしまっている。空腹感より辛かった怖ろしいほどの寒さに耐えて、そしてカメラマンが2日目に「死にたくない」と言った時、船長は「大丈夫、心配するな」と励ましあう。想像を絶する苦痛と不安に言葉を失うほどだ。
  しかし、疑問で一杯なのだ。本当に「たかちほ」の接近に気付かなかったのだろうか。発光信号とか、汽笛を鳴らすとかして知らせることはしなかったのだろうか。勿論、責任のほとんどは「たかちほ」側にあると思うのだが、接近を事前に察知する義務があるのではないか。

   警視庁が健康食品販売会社「リッチランド」による巨額詐欺事件で、積極的に会員を集めた幹部会員の異例の逮捕に踏み切ったが、八葉グループなど過去の巨額詐欺事件でも、重要な役割を果たした幹部会員だということだ。北海道から沖縄まで全国各地に拠点を持ち、農業やルポライターなどの本業を持つ容疑者もいるらしい。
  健康器具、寝具など、複数の会社のマルチ取引にかかわる人に対しては「?怪しい」と思うと思う?のだが、実際にその世界に踏み込めば自分が勧誘した会員が、新たな会員を勧誘するというねずみ算的に自分がかかわった会員が増え、そのたびに配当率が上がる。会員が儲かるのは、事業開始から2~3年らしい。そして必ず破綻。その時は双方が崩壊だ。早く飛び乗って早く飛び降りるのが良いのだろうが、人間というものは一度、「儲かったかな」と思った時、何故か冷静さを失い、もうちょっと~もうちょっと~と思うものだ。
  なんだかんだと周囲をウロウロする投資話を持ってくる方々も多い昨今。
柔和で温厚な表情で「・・・その彼がね、貯金通帳を見せてやろうかというもんだから、へぇっ!て見たんですよ。もう目がテンですよぉ。いくらだと思いますか?一億ですよ、イチオク」とか「吉田さん、明日までですからねぇ、こんな話はぁ」とカタカタと話をする方々。すぐさま、私はフィナンシャルアドバイザーにネタとして提供したり相談したり。結局はウラは見えてなーるほどねということになる。
  本当に平成も19年になったというのにこうした話は減らず、いろんな人がいろんな話を持って蠢いている。世の中、面白いがゆえに冷静に生きないといけない。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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