社会問題: 2009年4月アーカイブ

社会問題 : ただごとでない恐怖


   パンデミック・・・・・フィクションの世界ではない。本当に大変な事態である。世界保健機関が27日の夜にメキシコを震源地とする新型の豚インフルエンザについて警戒水準を「3」から「4」に引き上げると発表。警戒レベルは6段階あり、「4」は世界的な大流行に結びつく可能性を認定するものということだ。
   こうした事象と密接な生き物である株の変動。抗ウイルス素材やそれを使ったマスクを手がけるダイワボウ、シキボウ、マスクなどに使う衣料資材の日本バイリーンは前週末比で2割も近い上昇率。そしてインフルエンザ治療薬「タミフル」を製造販売する中外製薬なども大幅に上昇。旅行会社は軒並み下落。だが、こうした分析などの報道だって、何か他人事かも知れない・・・・。今回は違う。何か 鳥インフルエンザとは違う"確実な恐怖"を感じる。パンデミックはフィクションではない・・・・・。

   先般、打ち合わせの後に軽く皆でビールを飲んでいた時、元タレントの清水由貴子さんの自殺のニュースを見た。メンバーの中には清水由貴子を知らない人もいる。そうか、20代の人にとってアイドルの清水由貴子という名前はないのかも知れないね。
  あの人懐っこい笑顔で、どちらかというと面倒見の良い肝っ玉母さんタイプだ。テレビでは「母親の介護疲れか」と言っていたが、亡くなった現場が父親の墓石の前というのが辛すぎる。硫化水素を用意していたのだったら、自殺をするつもりでいたのかも知れない・・・・。しかし、霊園まで乗せて来てくれたタクシーを待たせようとしたとも・・・その点もよく分らない。妹さん向けのメッセージ゜もあったというがこれは果たして遺書なのかどうか。介護により、心身疲れていたための自殺とは簡単に言い切れない何かを感じる。それよりも、夫に先立たれ、一生懸命に育てた娘が成功を掴み、そして優しさを持ったその娘に介護されて、そして目の前で愛する娘の死を見てしまった母親の気持ちを思えば、言葉も出ない。不幸である。信頼すべき姉をいきなり失った妹の気持ちもはかりしれない。不幸である。何故?そんなに急いだのだろう。「もう嫌だ!」といえないほどの真面目な心優しい女性だったのだろうと思う。しかし辛苦を背負って、死を選んだとしても残された者にとってそりは死ぬ事よりも地獄であるのだ。ああ、もう一呼吸してほしかった。少しだけれど、やはり親の介護を体験したからこそ、その「もう嫌だ!」がいえるかいえないか?この気持ちも辛さも切なさも分る。しかし、生きていればこそなのだ。

社会問題 : 裁きというもの


   あの夏の暑い日に流れた和歌山毒物カレー事件。この11年間は被害者のご家族にとっては忘れられない苦しい年月だったに違いない。
林真須美被告に対して最高裁判決が有罪認定のレベルに達しているとの判断がくだされた。だが死刑判決に対して「この冤罪をはらすために渾身の努力をする」と今まお、無実を訴え続けている林被告。自供がなく、未だ"動機"が判明されない。しかし、あくまでの仮の話であるのだが・・・・・・「私は犯人ではない」と林被告が言いきっているということは?、そして本当に冤罪というものがあるとしたら?動機などそもそもある筈もあるまい。
   直接証拠がない中に検察側の立証が認められるかどうかが一番の焦点であったわけだが、詳細な立証が認められたという判決は今、認めざるを得ないのだ。
   だが、直に始まる裁判員制度には難しい問題が多すぎるという感がしてきてならない。

社会問題 : 丸裸の個人データ


   人前で裸をさらすことなんてない。しかし、現代の個人データは全く丸裸状態だ。いわば現代病・・・・そう思える。平気で携帯電話番号やメアドなどを平気で記入してしまう感覚は確かにある。
   またも、個人データの流出。その会社を信頼すればこそ、自分の大切なデータは提供するものだ。仕方ない。だがたとえ一流と言われる会社であってもそこに勤務するのは生身の人間で、やはり魔もさすこともあるだろうが・・・・・
   三菱UFJフィナンシャルグループ傘下の三菱UFJ証券の部長代理が約5万人分の顧客情報を名簿業者3社に計32万8000円で売却していたという記事を読んだ。不動産関係企業など13社に転売されたということだ。発覚は早い。3月中旬以降、顧客から業者の勧誘などが入ると問い合わせが相次ぐことになる。4月に入りこの元部長代理が名乗り出て、流出経路が判明された。
  特に今回のデータは富裕層向け口座を開設した顧客に関する情報ということで、名前、住所、携帯を含む電話番号、性別、生年月日、職業、年収区分、勤務先など多岐にわたるそうだ。しかし、"買った側"も30万という数字し安い買い物だったに違いない。ほくそ笑む黒い表情が浮かぶ。しかし、"売った側"は会社を懲戒解雇され、人生半ばにして刑事告訴され、ついには人生のどん底に堕ちていくのだ・・・・。悲しいかな、反省してもなかなかその人間の生き方の「癖」とはなかなかなおらないものなのだ。


  卑近なことでは、先般、某出版関連の会社からやはり個人データが流出されたという通知があった。その通知が届く少し前から、パソコンそして携帯メアドに「先日はありがとうございました」「お知らせです」なんて件名で、ついついひらいてしまいそうなメールが相次いだ。内容も男女の出会い系や金融、怪しい投資話などばかり。しばらくメールをひらくのが苦痛だった時があった。
  個人データの流出を知らず、原因が分らない間、携帯会社の人に相談をした。「メールアドレスを変更されたらいかがですか?」ともいわれたが、数十件でもなく「無理だ」と伝えた。コツコツと着信拒否の設定の作業をしたりの繰り返し・・・・。個人のデータ管理にかなり無神経になっている。こればかりではない。いろいろ思い出してゾッとする。本当に気をつけないとならない。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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