社会問題: 2012年1月アーカイブ


"歴史が紡ぐ地震防災"ということで静岡大学の武村雅之先生のセミナー「関東大震災」を聞いた。「科学を過信せず自然に対しては用心深く謙虚になるべき」「一人の百人力より百人の一人力が大切」という教訓。心しておきたいものだ。
  また3月1日に吉川弘文館から出版予定の『関東大震災を歩く 現代に生きる災害の記憶』は是非読んでみたい一冊だ。死者10万5000人、倒潰・焼失家屋37万棟を数える関東大震災。
今なお、東京を歩くと慰霊碑、復興のモニュメントがひっそりと佇んでいるという。死者を弔いながら、どんな想いと理想をもって瓦礫だらけの街の復興をしたのか?豊富な写真と丹念な調査結果をまとめてあるという。今まだ癒えぬ3.11の記憶。鎮魂と再生を求めて深く考えたいものだ。

サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の人気に便乗した不審なダイレクトメールが送付されていたというニュースをテレビで聞いた。差出人はNPO法人「なでしこJAPAN WOW」と名乗る団体で「写真撮影会とTea Party」と題したイベントらしい。1回の定員は60人で、2月21日を締め切り。そして何故か?参加費用は11万円。全く存在しない架空の団体とアジア系外国人とみられる人の住む住所。誰が作成したのか封書の中にはA4サイズの紙3枚が入っていたらしい。チラッとだがその文面を見る限り、不謹慎だが、なかなかよくできているなと思った。慣れているなという感じ。しかし、一体どんな人?人々が作成したのだろうか? 便乗詐欺を考える人はそれなりに構成力のある人間なんだろう。しかし、いつも思うが、そんな能力を人に役立つように使い、そしてそれなりに稼ぐことにも専心?すりゃいいのにと思う。

   「黄金は人間の深い潜在意識の中で本能を満足させシンボルとして用いることを促す何ものかをもっている」とはオーストリアの精神分析の創始者であるフロイトの言葉であるが、現在は本当にこの黄金に纏わるトラブルも多く発生しているので注意が必要だ。
  昔、「押し売り」というものもあったが今は「押し買い」というのか゜横行している。例えば、古着などがあったら買い取るという口実で家を訪れるのだが、ブランド物や宝石などのアクセサリーがないかともちかける。何でも買い取るといわれ、安心して貴金属類をその業者に見せてしまう。とんでもない価格で買い取り貴金属類を持ち去ってしまうらしい。業者側は代金を渡しているので窃盗ではないと主張。全くいろいろな商売が時代時代に出現するものである。"黄金"に関する投資話にもご注意を。

社会問題 : 鵜呑み丸呑み

新年早々だが、やっぱりね!という感じのニュース。採点システムが看板の人気飲食店ランキングサイト「食べログ」で所謂、やらせ業者によってランキングが操作されていることが4日に分かったそうだ。サンケイリビング時代にいや?というほどに「クチコミ」の研究をしてきたが、これほどに信用があり、また信用できない両面性をもっているものはない。今回の「食べログ」の登録されている飲食店は全国でなんと約67万店。月間利用者数が伸びる一方でその響力は大きい。ランク一つでいくらでも繁盛店になるのだ。なんでも"裏ワザ"を駆使するとアプローチしたらしいが、チェックする側も、よくよく読めば「ははーん」と分かるものだ。再取材、追加取材などをしてくるとその嫌な臭いすら分かるようになる。石橋はたたいてもたたいてもそう壊れるものではないから。出来るだけ自分の目と舌で確認をしよう。あくまでも参考にとどめようね。へらへらと情報を鵜呑みしてしまう感覚は良くない。ネットの怖さと現代に生きている消費者の麻痺ぶりよく分かる事件だ。


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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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