社会問題: 2011年9月アーカイブ
社会問題 : 『原発報道とメディア】 |
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3.11以降、我々の気持ちに大きな変化があった。とくに影響のあった地域にいた人はあの恐怖ともいえる体験をした。そして、今までは多くの人が意識していなかった?と思われる福島第一原発事故。その後はますます原発「スイシン」派と「ハンタイ」派の溝はますます深くなったといえる。しかし、この対立には長い歴史がある。日々の生活が全く変わってしまった人々、いやこの地球に棲む人間すべてにかかわっている問題である。武田徹『原発報道とメディア】(講談社現代新書)をご紹介。「ジャーナリスト」とは 報道関係者である前にまず「日記作家」という武田氏の視点もいい。殆どの人々の世界に溶け込んでいるメディア。関係ない・・・と言ってもツイッターやフェイスブックなどの ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用しているなら、それしメディアである。3.11以降の、みなに関係のあること。
社会問題 : もし、冤罪であったら |
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1997年の東京電力の女性社員殺害事件は衝撃的なニュースだった。所謂、エリートキャリアウーマンと言われていた女性が思いもしない場所で死んでいたからだ。当時テレビでもいやというほどの報道があり、また各雑誌などでも特集が組まれ、その親族のプロフィルまでが書き出されていくのだ。マスコミの毒というか、これでもか、これでもかというほどに暴きだし・・・そしていつの日が忘れ去っていくのだ。
当時から、容疑者と言われたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ。無期懲役が確定した時は、本当に調べたのかとただ疑問に感じていた。しかし、今回、再審請求審で、東京高検は被害者の胸部から検出された唾液など約40点を対象に新たにDNA型鑑定を行う方針を東京高裁と弁護側に伝えたという。なんでも唾液の血液型がゴビンダ受刑者とは異なる疑いがあるというのだから、なんてこった!である。事件当時はDNA型鑑定と現在の進歩をみたら雲泥の差であろう。確かな事実というのが、多分、殺された女性と殺した男性がいるということだ。だが、今もって、当時、キャリアウーマンと呼ばれていた優秀な女性がこのような闇を持っていたのか、それが不思議である。そして足りない捜査での冤罪。これほどに人の人生を狂わしたものもない。