社会問題: 2007年1月アーカイブ

 
  店頭でブロッコリーだモヤシだと品切れ現象が何度となくあった。私も今回はスーパーに納豆を買いに行った・・・・しかし、既に売り切れ状態であったあの日。

  関西テレビがフジテレビ系で全国放送したテレビ番組「発掘!あるある大事典2」で放送した例の納豆ダイエットの検査データ捏造問題。時間が経つほどに、何か心の中にポーンと空洞が出来た。

  以前、私は同じグループの新聞社に勤務していた。この番組がスタートして間もない頃、社員セミナーでこの番組のディレクターによる製作現場の話を聞いたことがあった。時は健康ブームが開花した頃だ。タイトルはいいし、なんとも身の回りりある食品をもう一度見直して、健康を考えるとっても真摯な番組コンセプトに感動もした。
  今回の製作も報道によれば、時間的にはまあ余裕があったように感じるが、しかし、毎週毎週の人気番組の視聴率を稼ぐことは並大抵ではない。要は「時間」は足りなかったのだと思う。が、そんなことは本当は問題ではない。完全に製作側のある倫理感がいつからか?消えていっただけだ。
  つまり捏ねてしまった。いろんな柵の中、土を捏ねて形にしているうちにいいやいいやの偽者を作ってしまったのだ。
  「分からなければいいよ」「何とか、やってくれるよね?」「これでいいんだろう?」なんて様々な会話が聞こえてくるようだ。捏ねているうちに「無」であったものが「有」になっていくのだ。
  今回の捏造をいつまでもいつまでもいじっているマスコミ同士。襟をただして。視聴者、読者の信頼を裏切ることに、人はいつでもなれるのだ。

社会問題 : ブランドの失墜


   長い間、親しまれ、愛されて、馴染んできた、そんな商品も信頼を失った時。それは全てをなしとしてしまうほど大きい。
  不二家の消費期限切れ原料使用問題で、同社の飲料の販売総代理店であるサッポロ飲料が明日から「ネクター」「レモンスカッシュ」など含む全飲料22品目の販売を休止すると発表。飲料の販売休止による売り上げにはなんとも、“億単位”の影響が出るそうだ。 ブランドの失墜、あっという間だ。
 更に、体質というのだろうか?国が定めた洋生菓子の衛生規範に定められた大腸菌数などの基準値が逸脱していたことに関して「パソコンのキーボードのミスタッチでゼロをひとつ多くしたために起こった」という広報室長の説明。言語道断である。


  今朝の新聞を読んで、ああまたか・・・と暗澹たる気持ちになった。先般も、ある席上で、沸点に達したある男性が「だから、女性に参政権などもたせるべきでなかった」という発言があり、呆れてもの言えない時間を過ごしていた。そしてこの問題。
 柳沢厚生労働相が、松江市で開かれた自民党県議の決起集会での講演で「15から50歳の女性の数は決まっている。生む機械、装置の数は決まっているから、機械と言うのは何だけど、あとは一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」と述べたこと。女性を出産する機械とはよく言ったものだ。クチが滑ったではないはず。たいがいが、常々思っていることがクチから意見としてでるものだ。少子化対策に関する閣僚の発言。このままでは終わらないだろうに。

社会問題 : 被害者

   
  このところ、新聞でも週刊誌でもテレビでも「バラバラ殺人事件」が取り上げられている。特に、テレビのワイドショーなどでは、歴史年表を見るが如くに詳しい説明がある。数分聞いていると何か、会議室で事件の解明に全力を注がなくてはならない、そんな気にもなる。そんな自分もおかしいが。
  しかし、西新宿の路上と渋谷の民家で発見されたバラバラ殺人事件の身元が外資系証券会社社員の男性とわかり、その妻が死体遺棄容疑で逮捕された事件は、何か腑に落ちない点が多い。これをまたセレブ殺人などとよぶマスコミもマスコミだが・・・・・
  今は女ひとりで大の男を解体するのは相当難しい事だ、そして、運び出すというのも難しいと共犯者がいるのではという推論まで出てくる始末。マスコミのレポーターは躍起になって走り回っている。毎日、ことあるごとに画面なうつしだされるあの高級マンションの他の住民の方も本当に迷惑な話だと思うし、殺された男性の勤務する会社も映し出されれば、本当に勤務する人々も毎日嫌になってしまうものだ。気の毒としかいえない。


   英国の高級ブランド、バーバリーが英国内の工場を閉鎖し、中国に移転させる方針を示している。生産拠点移転には、成長する中国の高級ファッション市場での売り上げ増加への期待もがあるものの、やはりメイドインチャイナではブランドイメージが損なわれるということか、熱い論争に発展している。
 バーバリーは1856年に英国のサリー州出身のトーマス・バーバリー氏が汚れを防止する農夫の服装をヒントに耐久性と防水性に優れた服を販売しようとロンドンに開いた洋服店が前身だ。所謂ギャバジンと呼ばれる新素材を生み出し、これがバーバリーコートの元となっている。
  我々の親達世代が「メンギャバ、メンギャバ」と騒いでいたことを思い出す。あのシンボルともいえるタータンチェックはコートの裏地として1924年デザインされたのが最初。老舗ブランドの生き残りの悩みは全世界共通の「頭痛のたね」なのだろう。


   「何か」を消費する度にいつもいつも気になっている地球環境問題。また原油価格の高騰など資源問題を背景に、今後、新エネルギーの需要はより高まっていくことだろう。
 中でも今、注目されているのが太陽光発電。欧州や米国で電力買い取り制度など普及促進策が積極的に進んでいる。シャープ、京セラ、三洋電機など大手電機メーカーが激しいシェア争いを繰り広げている中についに異業種が本格参入。昭和シェル石油と、自動車大手のホンダだ。両社の武器となるのは独自に開発した薄膜技術とか。ホンダは太陽電池の製造販売会社として「ホンダソルテック」を設立した。今秋から大規模に量産に入るという。製造時に地球温暖化の原因物質である二酸化炭素の排出を抑えたのが特徴らしい。 一方、昭和シェル石油は、今月から宮崎県田野町で太陽電池の工場を稼働。主な成分である3元素の銅・インジウム・セレンの英語表記の頭文字、つまりCIS太陽電池ということだ。厚さは主流を占める結晶シリコン系太陽電池の約100分の1。原料を大幅に節約できるらしい。
  ストップ!地球温暖化。私達は本当に真剣に考えなくてはいけない時代を迎えている。

社会問題 : 悲劇


新年早々、嫌な事件が起こった。
東京都渋谷区幡ヶ谷の歯科医宅で次兄の予備校生が妹を殺害して、バラバラにしたというものだ。遺体には首を絞めたり、水につけたりしたというあとが見つかったというが、家の文化包丁や鋸で兄弟の体を切り刻むとは、全く想像も出来ない。
  「勉強しないから成績が悪いね。勉強しないから夢がないね」という妹の言葉でなじられたと感じ、
自分は「一生懸命勉強しているのに、いくら勉強してもだめだという意味に受け止めた」と感じたからだと説明しているという。
  しかし、バラバラにした妹の遺体を自宅のクローゼットなどに隠し、父親が運転するクルマで合宿所まで行き、受験のための授業を平静に受けていたというこの21歳の成人男性の心理状態は・・・・。
  3年間ほど、会話がなかったという兄と妹。はたちと21歳。何と言うことが家庭で起こってしまったのだろうか。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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