ch07.味: 2007年2月アーカイブ
ch07.味 : マグロ好きの哀しみ |
||||
いろいろな捏造問題から健康ブームがひとつ終わった感がする。そして、本マグロの握りひとつ(江戸から昭和初期頃までは、2個で1貫という伝統的な分け方と、その質量基準を守りつづけてきたといわれるが、回転すしの普及や客を通じて半貫で1貫と勘違いする寿司店が少しずつ増えていった現象もあるためあえてひとつという)が3000円と言っても「食いたい食いたい」という風潮もおかしなものだと感じるようになっている。
大西洋まぐろ類保存国際委員会が、地中海を含む東大西洋のクロマグロを対象に、2010年までの国別漁獲割当量を決定した。2006年に2830トンだった日本の割当量は2007年に2516トン。その後は段階的に削減されていく。要は2010年には2006年と比較して23%減となり、最高級品が獲れる海域ということもあり、日本の漁業者に大きなダメージとなるのだ。最大シェアのEUは2010年には1万4504トンの削減だ。
「ニツポンジンはマグロがないと生きていけない!」なんてまた安易なフレーズか横行するだろうけど、ひとつ3000円のマグロはなくたって生きていける。何がどうなるのか?何が哀しい?のかをよーく考えよう。