ch07.味: 2008年5月アーカイブ

ch07.味 : 田植えの季節


  今、日本の各地で次々と稲が植えられている。満々と水をたたたえる風景は素晴らしいの一言だ。
  食糧自給率の低下や輸入食材の高騰などの要因で米が再認識されている。そんな中で、子ども達に自然の体験をと「稲作体験ツアー」も各地で行われている。しかし、実際に田んぼで田植えのを体験すると、どんなに農業というものが重労働であるかということを実感するものだ。「ああ、もうダメだあ~」と弱音を吐いてしまう。しかし、農業とはこうした重労働が毎日、毎日続く現場なのだ。
  米の一粒一粒の命を考えると、妙なグルメブームやダイエット問題や大食い競争などの時として、実にくだらないことである事に気付く。そして、こうした命の大切はまさに、子ども時代に体験させるべきなのだ!と思っている。

 
  作家の中谷彰宏さんのめるまがで、パープル@AN-Jさんが「バケツ稲作」を始めたという。


「延び延びにしていた、「バケツ稲作」を始めました。
 まず、バケツと土を買ってこなければなりません。
 自転車で出陣したものの、バケツはかさばるし、
 土は重いし、で、これだけで結構、
 エネルギーを消費してしまいます。
 天気のよい日に、レジャーシートの上で、土を乾かせて、
 と同時に、種もみを水につけます。
 土の準備が整って、種もみも、芽と根をふいています。
 週末、種もみを土にまこうと思います。
 あなたは、何を、育てますか。」


  確かに、ベランダ園芸をするというだけでも、心の余裕や時間が必要だ。ちょっとした時間を見つけて、小さな体験をしてみるのもいい。「バケツ稲作」を紹介しておこう。


バケツ稲作についてはコチラ

ch07.味 : 退き際


   台所で大好きな食器洗いをしている時とは、ちょっといろいろな事を考えている。たまたま、本当に偶然なのだが、実は隠れたところで「もう、老害としかいえないよ」と言われていても会社にしがみついている方々の事を考えて、そして、ふと再建中の料亭「船場吉兆」の事を考ていた。それが27日に廃業が決まったというニュースを見て、「はぁ・・・・」と溜息が洩れた。牛肉産地偽装事件や客の食べ残した料理のつかいまわしなどで経営が悪化していったそうだ。急速に客離れは収益確保出来ず、また吉兆のグループ各社からも支援してもらえず、再建断念を決めたという。そして、本日28日にあの"ささやき女将"と言われた、湯木佐知子社長が全従業員に伝え、取引先の金融機関も説明。且つ記者会見も予定されている。
  そうだ、あの時に「何が何でも私が!」という女将の風貌は目のおくに残っている。あの時、自分は退いて、後継者にすべてを渡し、ゼロからのスタートをきれば、多分、「船場吉兆」の印象も変わった筈だ。しかし、今となってはすべてが終わりだ。要は退き際が大切ということなのだろう。


ch07.味 : 誤食では済まない


   三重県の小学校で、児童29人が給食に出された柏餅を包んでいたポリエチレンの葉を食べてしまったという新聞記事を読み、暫し唖然そして呆然とした。その「ポリエチレンの葉」そのものを実際に見ていないのでなんとも言えないのだが、よほど精巧に出来ていたとしてもだ、先ずは、"目"で見て分からなかったものかな。そして手に持った時の触感、そして口に入れた時の舌触り、いろいろな感覚がある中でも、「あれっ!」と気がつかなかったものか?と考えてしまう。
  幸いにも、児童たちに健康被害はなかったというが、この「誤食」は大いに問題だ。一人や二人でないというところが末恐ろしい気がした。「もしや?」と考える力は生きていく上で基本。柏の葉とはどんなものなのか、生活の基本を今、一体誰が教えたら良いのだろうか?

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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