ch07.味: 2009年7月アーカイブ


  最近はなんと!歩きながらものを食べる若者が増えていると聞いた。信じられない。「増えているよーです」なんてテレビレポーターの皆さん、ニコニコ言っている場合じゃないでしょ?! うるさい小言幸兵衛ではないが、若者には先輩の大人たちが注意をしないとまずいでしょ?・・・・・とまあ、こんな事を言うと「何されるか分らない、物騒だし・・・・」とかえってくる始末。
  最近は「食」のスタートはやはり「家庭」しかないとつくづく痛感。バリバリそしてお洒落な社会人でも、「食」のシーンで「えっ・・・・」「あの・・・」と絶句することもしばしば。その時、仕事というより、その人の育った「家庭」が見えてくるのだ。もう一度も子どもだけでなく大人も「食」の大切さに気付いてほしい。
  
   枝豆王子こと児島啓介さんからメールがきた。彼は現在南青山マンダラというライブハウスを拠点に音楽活動を続ける一方、子どもたちの好奇心を呼び覚ます「枝豆のいのち」を教材にした食育のアイディア授業を主に小学校で行っている。1学期は10校で授業を行ったそうである。通算は20校ほど!
  そもそもこのプログラムは彼の作品の1曲の歌を作ったことから始まった。その歌こそ「よくかんで食べましょう」だ。「よく噛んで食べるのよ」と親たちに言われたものだ。
  児島さんは、そうした活動をする中で、全国の枝豆農家さんとの交流の中、その仕事や、「おいしくいただいてます」「いのちをありがとう」という声が農家さんには届いていないということ、またクレームしか届かないことなどを知るうちに、枝豆という垣根を越えて「ありがとう」の手紙を歌にした。
  「食べものをいただく」ことは、「他の生きもののいのちをいただく」ということ。「よくかんで食べる」ことは、「他のいのちと、より深くつながる」ということだと児島さんは言う。そして地球のすべての生きものがすこやかに暮らしていくためにはどうしたらいいのか、授業の中では子どもたちからの提案を引き出すことをスタート。
   日本が世界に誇れる感謝のことば「いただきます!」には深い思いが込められていること、いま一度日本人全体で見直すキッカケを作りたいと考えているという。そして、1人1人の「いただきます」の声がやがて大合唱になり、歌声ですべての生産者さんへ届く、全国に響いていくことを願いながら歌っている・・・・・とある。「いただきます」という言葉。胸に響く。そんな大切な言葉と気持ちを持ち続けたい。
「2学期から毎日、1校でも多くの小学校を授業して回りたいです!」という枝豆王子。わが校にも!という方、是非ご連絡くたさいね。

枝豆王子 活動報告
小学校での授業の様子は枝豆王子のブログで報告

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  最近見たテレビのコマーシャルだが、出先で毎回、冷たい飲み物を勧められ困っている展開があった。夏になると確かに、この状態が続く。そして体調を崩す原因になるのだ。さんざん苦い経験していても、毎年、そんな調子で体調を崩す為、今年はどんなに暑くても、温かい飲み物を飲むようにしている。特にハーブがいいのだが・・・・・

  あるメルマガで読んだのだが、「プロント」でアイスコーヒーを頼もうとメニューを見たところ銅のカップに入った「炭焼アイス珈琲」が目にとびこんできたため、「銅のカップ」にひかれて注文したとあった。この気持ち!とてもよく分かる。カップを手で触れたときの、あのヒヤッとして感じ、口をつけた時のツンとした冷たさ・・・・。外の暑さと冷房のきいた室内の冷たさのギャップを感じながら、更にヒャッとする銅製のカップの感覚。私にも記憶がある。冷たい感触を唇に感じながら、更に冷たい珈琲の味わい。カラッン!と氷がとける。ん・・・・なかなかいい!銅製ならではのまさに夏の感触だ。暑い暑い夏だが密かな愉しみも思い出させてくれる。


  昨日は朝から某オフィスで打ち合わせ会議があった。ちょっと長引いてしまい、丁度ランチタイムにぶつかった。社長のSさんが「いち子さん、近くの店で築地直送のお弁当を売っていて、それが本当に美味しいのよ~どう?」と言う。築地直送というワードに期待に胸ふくらませその店に行った。ややや!店の前にはちょっと列が出来ているではないか。人気ぶりをうかがうことができる。私たちの前で弁当を買う女性はなんと七つものの弁当を買っていた。私たちの後方にも若いサラリーマンたちが並ぶ。
  サンマ、サバ、アコウダイ・・・と焼き魚であったり煮魚であったり種類も多い。迷いながら、私たちはサンマとサバの焼き魚弁当を買ったのだが・・・・値段を見て驚いた。540円とは安い!何とも嬉しい価格だ。不思議なもので築地直送、魚の弁当というだけで1000円前後を頭に描いている自分はやはり何かが麻痺しちゃっていると思った。低価格の弁当が人気だと情報では知っていても、やはり何かが麻痺している自分に反省!勿論、魚は新鮮で味もいいし副菜もご飯も最高だから更に驚いたのだ。
 

  コンビニエンスストアのローソンが14日に、高級牛肉を使った「スタミナ牛焼肉弁当」を発売すると発表。すき焼きやしゃぶしゃぶ用の肉というからやはり1000円前後を考えていたところ、450円だと知り、またまた反省。牛肉を一括調達するなどして仕入れ価格を抑えたそうだ。本来は700円程度の価値ある肉だと言う。今後も500円前後の弁当を今後も定期的に発売するらしい。
  消費者の生活防衛意識が高まっている中で、ローソンは300円台の低価格帯の弁当や、105円の総菜やサラダなどの品揃えは人気だ。そんな傾向をも掴み「コンビニでしか買えない付加価値の高い商品は、現在の上値といえる500円前後でもきちんと売れている」と言い切り、こうした商品開発に着手した新浪剛史社長の決断はやはり拍手!拍手である。随分大昔の話しになるが、やはり既存のコンビニ弁当をかえると発表の記者会見席での新浪パワーは未だ衰えずかっこいいね。「驚きの商品開発プロジェクト」とは!またまた拍手だ。昔から言われている安かろう悪かろう~は崩して欲しい。まだまだその「世界」はあるから本当に消費者を騙すことのない商品開発にしてほしいとつくづく思う。

ローソン・新浪剛史社長のコラム


   たまたま仕事で初めて知ったのだが、与那国島で育つ長命草(和名:ボタンボウフウ)という植物が今、人気上昇中らしい。そして、この草のおかげ?か、与那国島では、今、長命草が町興しの特産品に位置づけられているそうである。いやはや! 既に大手化粧品会社がこの長命草をいろいろと商品開発をしているわけだが・・・・・

   東京から約1900km。日本最西端の島である与那国島。日本で最後に夕日が沈む島としても有名だ。しかし私はまだ行ったことがない。以前、沖縄に行った時、地図上でこの島を見つけた時もなんともロマンをかきたてられる島だったが。
  そもそも長命草は与那国の海岸の岩場の厳しい環境の中で逞しく自生していた野草である。古来、その生命力に島の人々が長命草と名づけて茎を煎じたり、葉を和え物にしたりして食してきたという。紫外線と海の潮風に育まれた長命草にはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸とルチンが沢山含まれている。
   長い時間、厳しい厳しい環境で育っている長命草は今や、畑で栽培されるようになり、今、22の農家で栽培をしているということだ。サトウキビよりも生育が早く、そして何よりもキロ単位の価格が良いのだ・・・・・となると!要は商売になるのだね。しかし、マーケティングの世界とはそんな野草をも発掘していく。岸壁に野生している草をも「ヨッシャ」「これはイケル!」と思えば、知恵をフル回転して何としても獲得する。まあ、逞しき野草VS逞しき商売人ということである。

ch07.味 : 天然の旨さ


  夜はメルダ・ジャパンの柴田道良さんが主催する「塩と食の研究会」に参加した。柴田さんはヒマラヤ産の天然岩塩の商売をされている方だ。私自身、その塩の美味しさに惹かれてからは、ヒマラヤ岩塩の中のゴールドソルトを使っている。
  柴田さんの『地球創生と岩塩』の講義を受けたあと、ジャパンスモークミート株式会社の矢野幸夫社長がヒマラヤの岩塩と和風だしのみで作ったハム、スペアリブ、ソーセージなどを食した。スモークの釜を持ち込んでのまさに焼きたてハムだ。塩にしても肉にしても、天然とはこんなにも美味であるか?と思うほど旨い!
  少し硫黄のニオイのするブラック岩塩を「ちょっと焼酎にいれるとなかなかですよ~」と矢野社長が教えてくれる。岩塩の中でもかなり個性的な味わいのブラック岩塩。焼酎にパラパラとブラック岩塩を振りかけてみる。その独特な個性と焼酎の強さがまたまた・・・・・不思議な世界へと誘ってくれるのだ。人間の"舌"そして何よりも"脳"とは実に神秘なる世界だと思う。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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