ch07.味: 2008年2月アーカイブ


   タイトルがちょっと歌謡曲のようになってしまった・・・・・・

   一昨年、杉並で暫く、仕事をしていたことがある。その年の正月インタビューに杉並区の山田区長と料理研究家の小林カツ代さんの新春対談をした時だ。無事、対談が終わり、カツ代さんとランチをしようということになった。区役所にほど近い中国料理店に入った。ここは、いつも料理が旨い上、テキパキとしたママが何とも素適なお店だった。カツ代さんは「美味しい!」絶賛。カツ代さんは「そうだ!」と言いながら、この店のお節料理まで注文していた。
   

   杉並での仕事も終わって、そのお店にもなかなか立ち寄ることがなくなっていた。「本当はねぇ、どこかもっと広いところにうつりたいのよ」というママのためにいろいろと探したこともあったが、なかなかこれ!というものはなかった。「やはり阿佐ヶ谷に」とママが言うように、この人気の街に飲食店をオープンしたいというニーズは多いようだ。
   バタバタと時間が過ぎていったが、心の中では、いつもいつもママの事が気になっていた。「あの味こそは!」とともに、何かママ本人に気概を感じるからだ。作家の安倍譲二さんや爆笑問題さんも常連だと聞いていた。有名人も足しげく通い、また、地元ならずファンも多かった。料理の味も勿論なのだが私は、ママの気さくで抜群のサービス精神と頭の回転の良さが「味」だと思っていた。

  人は心の底で思っていると「何か」が起こる!

  今年になり、新店舗オープンの案内状をいただいた。阿佐ヶ谷駅から徒歩1分。「翠海」がオープンした。2月4日、5日、6日の3日間は宮廷料理を出してくれるという。お祝いに駆けつけなければと、「味」にうるさい?3人の仲間とお店を訪れた。もう、「味」と「ママ」を愛する常連さんでお店は満席だ。エネルギーに満ちていた。そこには、一段と逞しく明るく輝くママが満面の笑みで迎え入れてくれた。変わらぬ「味」とサービス。店も随分と広くなって豪華。吟味された食材と技を駆使した料理の数々に、グルメの仲間たちも大満足であった。彼女たちの嬉しい笑顔が何よりの証拠だろう。


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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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