ch12.その他: 2005年2月アーカイブ
ch12.その他 : 母親の本能に涙 |
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ニュースを聞いて「泣く」ということはなかなかないものだが。。。。。
今月7日に、北海道の知床半島の先端部近くの根室海峡に面した相泊漁港付近に、シャチ12頭が岸壁近くで流氷に挟まり何度も役場の人たちが救出を試みたが、作業は難航し、同日中の救出はできず数頭はすでに死んでしまったということがあった。
シャチは体長6~8メートルのオス1頭、4~6メートルのメスとみられる6頭、1~3メートルの子どもが5頭。岸壁から4~20メートルの範囲で尾びれや背びれを氷上に出したままで挟まれていたらしい。時折、しおを吹いたり、尾びれを動かしたりしていたが、抜け出すことはなかったという。救助のために、巡視船が接近しようとしたものの水深が浅く断念。同漁港の漁船が氷を割ろうとしたが、流氷がすぐに海面をふさぐ。また体長1メートルほどのシャチの尾びれにロープをかけ、8人くらいで引っ張ったが、びくともしなかったという。
通常はとても敏速なシャチが 「流氷に追われて閉じこめられたのでは。非常に珍しい」と救出直後は、そんなコメントが発表されたが、あとになり、実は母親のシャチが潰瘍のようなできものがあり、体力のなくなった子供のシャチを自分のカラダの下にじっと抱くようにして命尽きていたことを知った。シャチはとても、社会性がある生き物で、多分この集団は「家族」であったらしい。本来であれば素早く、流氷を抜け逃げ切ったであろうに、必死に弱っている子供を守るために身を挺した母親のシャチ。私はしばらく涙が止まらなかった。