ch12.その他: 2010年4月アーカイブ

ch12.その他 : いすみ鉄道!頑張って!


  千葉県のいすみ鉄道が全国初の公募運転士の4名の採用内定を発表した。募集で全国から百件ほど問い合わせがあったという。費用も自己負担と話題を呼んだ。しかし、これから2年近い期間、訓練が必要とはいうが「夢の実現」に向かっていることに嬉しさを感じる。その内定者がだいたい40代。そう若くはない世代だ。しかしまだ老後ではない。みなさんが少年時代から憧れの仕事であったのだと思う。そして少年達が「人生の後半を夢の実現に挑戦したい」「鉄道を通じて地域社会に貢献したい」という声を聞けば、尚更嬉しい!
  沿線全体を「ムーミン谷」に見立てる戦略も今観光客の人気を集めていることだし、今回の公募運転士の取り組みで大きな再建へ踏み出してほしいと思っている。

ch12.その他 : 男と女の30行


   新聞社に入社して暫くの間、当時の編集長に、兎に角文章を簡潔にまとめる訓練をされた。大学時代は研究論文的?なものにあーでもないこーでもないと小難しく、いや今思えば稚拙な理論をこねくり回していたので、自分にとってはかなりのショック状態の日々であった。
  くる日もくる日も・・・。他の編集の担当者は「なんだぁ!」と原稿を投げつけてきた。(こんな時代もあったのね)あまりのショックに階段の踊り場でワアワアワアワア泣いた記憶がある。当時は20代の若い娘だったからいいけれど、今じゃねぇ。
  そしてある時、編集長が「よくなったな」と一言呟いた。短い文章とはそれほどに難しいものなのだということが分った瞬間だった。


  中谷彰宏のメルマガくんでパープル@AN-Jさんがジュール・ルナールの小品、「老夫婦」を読んだ話しが書いてあった。80歳の夫と、70歳の妻との話を30行ほどの、ごく短くまとめた作品だ。


 2人が離れて座っているので、「もっと近寄ったら」と
 言われて、妻のほうが、「角(つの)がぶつかったらイヤ」と
 答えます。
 え、じゃあ、2人とも、角が生えてる?
 夫のほうは、答えます。
 「私には生えているかどうか分からないけれど、
 妻には角は生えてないよ」
 妻のほうは――黙ったままです。
 自分に角があるか、夫には角があるか、黙秘です。

   老夫婦の人生が凝縮した30行だ。ただそれだけの話しだが、パープル@AN-Jさんは「滑稽なような、それでいて恐ろしいような話」という。私はピカソだったら、ダリだったらどんな絵を描くのだろうってふっと思ってしまった。
  男と女とは年はとれば体は老いていくものだが、感情の根っこみたいなものはいくつになっても変わらないものだ。別段、これが20代の若い男と女の間でも同じものだろうって思う。でもなかなか30行の中にはまとめられないかも知れないな。これが時を経て・・・という瞬間なのだって思えてくる。

  巷ではタレントの沢尻エリカさんの離婚危機について報じているが、嫌になったらもうしようもない。あんなに熱烈に惹かれていたとしても。高熱が下がって「あれ?」という時間だったのだろう。今後は素晴らしいそしてちょっと怖い30行を書けるような男と女のいい関係を作ってほしいなと、大変お節介ではあるが思う。


   テレビの力の強さはすごい。特に、書籍などちょっと紹介されただけで売れ行きが違ってくる。例えば外国人に日本語を教えている先生の漫画エッセーの『日本人の知らない日本語』などは32万部を突破したらしい。
  今日日、~万部などの数はただ「オーッ!」という言葉しか出ないほどすごい数なのだ。日本人の常識と外国人の常識の衝突話が面白い!ということだが。実はまだ読んでいない。読まなくては・・・。
  三年ほど前に執筆・編集した『心相カラーでツキを呼ぶ』という本も某テレビ番組でタレントの石野真子さんが「わたしもこの数字出せるんですよ」とかなんとか紹介された途端、かなりの問い合わせがあったということだ。今、そんなこんなでバタバタしている。
  しかし、日本語の話に戻るが、先般は某駅ビルの中で聞こえてくる会話にあまりにもビックリして、思わず噴出してしまった。高級なベーカリーの前で、一人の男性が「ここは敷居が高いパンなんですよ、本当に!」と説明しているのだ。そして相手は「へぇ~そんなに敷居が高いんだぁ?」と言っていた。私も噴出している場合ではないのだが・・・日本語もここまで崩壊してしまったのかと思うと、何ともいえない気持ちになった。

ch12.その他 : 再会


   久しぶりに女友達と食事会。東京の銀座にありながら、ひっそりと佇むお宿「吉水」。産地直送の無農薬と言われる野菜をメインにした料理を楽しめる。環境に配慮したエコラベルともいえるGreen Key認証を受けている。まだ宿泊経験はないが、「部屋にはテレビもないし、オーガニックコットンのお布団はとても気持ちがいい」と言う。京都の円山公園内にもひっそりとした数寄屋づくりのお宿がある。
   約束した時間よりも早めに到着し、二階の食堂に行くと「いっちゃん!いっちゃん!」と背後から呼ぶ声が。「?」と振り向くと、厨房の方から声が。そしてそこには懐かしい顔が!ただただ、「えーっ!」「わーっ!」と驚く。昔、新聞社で営業マンをしていたKさんがそこに立っていたからだ。それも厨房に・・・。あまりにもびっくりして「なになに?」と笑いあってしまう。退職後は長年趣味といより"プロ級"の料理の腕前を披露している・・・そういうことだ。しかし久しぶりの再会。昔ばなしにはなさいて・・・美味しい料理と酒。懐かしい友人たちとの会話。こんな夜も良いものだ。

お宿「吉水」はこちら

ch12.その他 : 男女の仲

  夫婦喧嘩は犬でもなんとやらともいうが、男と女の間とは、実に不可思議なものがある。歌手の玉置浩二さんとと女優の石原真理さんの報道を聞くと、この二人って一体何だろう?と思ってしまう。若い頃は後先考えない行動もあってもしようもないと思うが・・・。
  泥沼のトラブルがあって、その後、確か23か24年ぶりに再会して、その直後に電撃的に婚姻届を提出したらしいお二人。しかしそれもわずか半年でピリオドがうたれるとはねぇ・・・。玉置浩二さんはこれまで長年一緒に活動していた音楽仲間を解雇したものの、音楽活動再開のためにまた呼び戻したという。多分、音楽の仲間は玉置さんのカラダの一部になっていたのだと思うな。でも、ただ、いつも一緒にいたいと感じている石原真理さん。人は時間が経ってもそれほど、ものの感じ方の基本というか、根っこ感覚は変わらないものだ。だからギクシャクして要は破局。
  世の中には波風あってもお互いを理解しつつ、いろいろ乗り越えて暮らしている理想的?なカップルもいるけれど、「今じゃ会話も何もありません!」というご夫婦でも、何があってか?長年一緒にいるカップルもいる。考えれば考えるほど男女とは実に不思議な世界だ。まあ、とやかく野暮なことは云わず、ご随意にどうぞということか。


  9日の夜に作家の井上ひさしさんが亡くなったというニュースを見た。75歳という。自他ともに認める遅筆だった。そんなことで台本が公演日に間に合わず延期となることも多かった。「遅筆堂」と自称もしていた。しかし75歳という年齢を考えるとまだまだ若い。
  昔々に千葉のお宅にお邪魔した時のことなど思い出してみた。はにかむ様な表情が懐かしい。多くの作品を生み出した。溢れる才能を出し切って逝かれたのかも知れない。


  宇宙飛行士の山崎直子さんら7人が乗り組むスペースシャトル「ディスカバリー」は日本時間5日朝に発射に向けた最終準備に入る。作業が順調に進めば、日本時間の同日午後7時21分に打ち上げられることとなる。

  テレビであるコメンテーターが「報道が主婦であるとか母親であるとか強調しずぎである。何をするのかを報道すべきだ」というようなことを言っていたが、仰ることも理解できる。しかし、先ず宇宙飛行士になど誰もがなれることでない。ましてや、今は女性が社会で活躍している時代ではあるが、仕事は誰もが出来ることでない。且つ、仕事をしている女性にとって、家庭との両立がどんな時代になっても、どれほどら難しいものか?分っているのかと言いたい。肉体的な能力も勿論だが、強い精神力もまた一般人でははなかなか持ち合わせるものでない。それを成し遂げている山崎さんには大拍手である。単なる美談ではない。聞くところによれば、夫の病気や介護など、家庭崩壊寸前という事もあったということだ。ご主人は現在、兼業主夫をされているが、こうした家族の協力なくして何事も進めないものだ。その家族同士の葛藤も私でも少しは理解できそうだ。
  昨日今日と直ぐにこの日を迎えられたわけではない。多分「ようやくここまで・・・」という気持ちだろうと察する。「2週間のフライトを思う存分楽しんでほしい」と言う夫と健気な「寂しいけど頑張って」という娘のさんの瞳に心が熱くなる。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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