ch12.その他: 2012年4月アーカイブ

早朝から深夜まで。例えば乗り物り中で、じっくりと人物観察をしてみると面白い。とにかく、スマホにかじりついている人の多いことといったら・・・。何を見ているのか?探しているのか?それほどに"今"必要なことなのか?と思うほどだ。周りのことなどお構いなしの人が多いことに気付く。あまりにも傍若無人。そしてよくよく見ると耳までが塞がっている。何かを聞いている。音楽か、英会話か。車内が少し混雑してくると、何となく流されていく人の多いことといったらない。高齢者や乳幼児がいても、妊婦がいても、降車しようとする人がもがいていても、そんなことには"気"がまわらないようである。まさに気が利かない状態。「他人の身になって考えること」なんて出来はしないのである。


  ソフトバンクの社長の孫さんが業務での紙の使用を禁じる『ペーパーゼロ宣言』を出した。社員全員化がiPhoneやiPadを持つ。情報共有はこれらを使えば可能と判断したということだ。つまり『社員全員がIT武装をしている。紙を出す理由がない』と。ゼロ宣言は凄いね。その徹底ぶりはさすがであるが・・・。


  最近では会議やミーティングにパソコンの持ち込み禁止をする会社も増えていると聞いた。一時はパソコン持ち込みが当たり前の光景だったが、持ち込み禁止ということも大いに納得できる。以前、ある方が「本当に最近の傾向は困ったもので、パソコンに向かっているだけ。自分の意見は全く言わない社員が増えている。これまた時代なのかな・・・」と溜息まじりに仰っていたことがある。


  今、当たり前の光景も、よくよく考えてみると、こりゃおかしいよ・・・と思われることが多すぎる。しかし、そのおかしさに気付いても、「これも時代か?」と流されることが多いのもまた現実の姿である。しかしいつの世も「他人の身になって考えること」は忘れないようにしたいものである。


ch12.その他 : 東日本大震災の教訓


元東京大学地震研究所准教授の都司嘉宣先生の講演を聞く。千年に一度の地震と津波がもたらした衝撃から東日本大震災の教訓についてである。被災地を具に歩き調査された報告をお聞きしながら今から30年前に標高15mの防潮堤を作った村長により、死者ゼロ、家屋被害ゼロの奇跡の岩手県普代村の話は感銘をうける。
  そしてあの大川小学校のこと。何故、教師たちがあのルートを誘導してしまったのか?それは現地を見れば分かる。「早く高台に避難すれば・・・」と思った人も多いだろうが、そこは小学生ではとても登りきれない崖であった。それに当時は雪で覆われていたのだ。だからこそ、児童でも上りやすいジクザグの登山歩道を作ることがどんなに大切であるかが分かる。

  いよいよ東海地震についてだが、あの浜岡原発は震源域の中にあることをご存じの方も多いと思うが、海底の地底図を見ると思わず身震いしてしまった。なんとこの原発の前には浅い海が突き出ている。これは津波のエネルギイが巨大であるということなのである。超巨大なのだ。「産業界との相談」「地元との相談」などくだくだ言っている場合ではないことが分かる。都司先生は「火事になっている家に消防車が水をかけようとするのに、近所に相談してからと言うようなもの」と仰る。政治家は忙しい忙しいと言うが、もっと科学の知識を得た方が見えなかったもの見えてくると思う。


  新潟県の佐渡島で放鳥された国特別天然記念物のトキに2世が誕生したニュースを見た。テレビ画像に映るトキも「へぇ・・・これがトキか」と思う姿であった。日本の自然界ではなんと36年ぶりの孵化ということだ。姿を消したトキの野生復帰に向けて大きな一歩である。親鳥から餌をもらい、巣立ちまで40日。このころになると親鳥と殆ど変らぬ大きさになるらしいね。しかし親元にいられるのは40日。自然界は厳しい。
 動物関連の番組が好きなのでよく見るのだが、先般はタテゴトアザラシの番組を見た。生後1年間の生存率が約50%と低い。カナダ北東部の流氷上で子育てが行われるのだが授乳期間は約2週間。母親は氷の下に潜り魚を獲ることを教えるのだが、なかなか潜れないでそのまま流氷にのっていってしまう子どももいるという。あの真っ白なあどけない顔をした子どもアザラシがウオーンウオーンとないている姿はかわいそうだけれど、実に自然界の子育ては厳しいの一言だ。天敵を避けて、雄雌の平均寿命が約30年である。

  21日は正午から神楽坂の毘沙門天善国寺で吉武輝子さんの告別式。棺の中の吉武輝子さんに何度も声掛けしてみるが・・・。静かなお顔であった。神楽坂女声合唱団でもいつも華やかな存在であった。「ななにんかい」でのお元気な姿を思い出す。静かなお顔が信じられない。やはり、人とは亡くなるものなのか・・・と改めて思う。何十年も膠原病とたたかわれ、肺気腫の苦しさもあったと思うと、その安らかなお顔に涙が零れる。落合恵子さんの弔辞。「さよならはいいません」の言葉に胸が張り裂けそうに痛くなる。ウーマンリブの闘志。女性の社会との関りを、時代の波を大きく変える行動をされた一人の勇者の死である。幾枚もの写真を見ながら、やはり「さよなら」は出ない。ただ、「ありがとうございます」と感謝の気持ちだけである。

ch12.その他 : お気に入り

  初夏になると、いつも愛用しているシャツがある。デザインのモチーフがヨットのようだが、ブルー系のお気に入りの「アクアスキュータム」のシャツである。この1851年創・業英国の老舗高級衣料ブランドが17日に破産申請を行ったというニュースを見た。トレンチコートで有名なブランドでチャーチル元英首相らも愛用したことで知られている。
  世界で初めて防水ウールを開発して1990年から日本のレナウンの傘下となったものの英国のブランド管理会社が買収して経営を立て直したものの多額の損失を出し続けたという。
  まあ、大事にしているシャツは多分ずっと大切に着る。良いものは飽きないものだ。


17日の朝、評論家の吉武輝子さんが亡くなった。神楽坂女声合唱団でご一緒した素晴らしい方だ。女性の地位向上などに積極的に取り組んだ。こうした方々のおかげで今、我々も社会で仕事をしたり、いろいろな発言も出来るのだと思っている。享年80歳であった。

  私の手元にピンク色のバックがある。実は、コーラスのレッスンの時に吉武さんが持っていらしたバッグだ。それを見て「わっ!きゃ!カワイイ!」と言った。「そう?」と仰ると、次のレッスンの時に「はい、いち子ちゃん。使って!」とご著書とともに渡して下さった。全く、自分も何ということを先輩に言ってしまったのか?と反省しつつ、「大切に使います」と言った。嬉しかった。

  頑張る、努力するという言葉は吉武さんのためにあるような、そんな思いをいつもしていた。「ななにんかい」でもお元気にベルの演奏をされていたので、思い出すと悲しみは増すばかりである。

  吉武輝子さん、これまで本当にありがとうございます。どうぞ、安らかに。

通夜は20日(金)、葬儀は21日正午から東京都新宿区神楽坂5の36の毘沙門天・善国寺で。


ch12.その他 : 臨死体験


先般、久しぶりにお目にかかったご婦人。相変わらず、きびきびして清々しかった。笑顔も昔のままであった。「いち子さん、ちっとも変っていない」とは言われたものの「随分変わったのよ~」と言ってみた。本当に何十年も前に仕事でご一緒した時からくらべれば、外面?はかなりの変わりようであるからだ。
  人は元気であれば、こうして連絡をしあうことが出来る。一年に一度の年賀状の交換でもそうだ。しかし、日々の生活の中ではいろいろなことがおこるものだ。なんと、その方はクモ膜下出血で倒れていたと聞いて、声も出ぬほどに驚いた。倒れて27日目に意識が戻ったという。家族はその間に、「もしも」のことを考えて葬儀の話までしていたそうだ。

  実母をクモ膜下出血で亡くした自分にとって、この病名は身震いするほど怖く、そして悲しいのだ。彼女が言う。「あれが三途の川っていうのかしらねぇ?」と。懐かしい親戚や人々が焚火?をして彼女を「こちらへこちらへ」とニコニコ笑って手招きして呼ぶという。ふと、「行ってはだめだ」と引き返して意識が戻ったのだと。やはり臨死体験とは、あるものなのだろうか。ある方も船着き場で舟に乗ろうとしたら船着き場にいる人が「あと一人足りない。だから舟は出せない」と断られ、意識が戻ったと聞いた。聞けば聞くほどに不思議極まる世界だ。

  そんな自分も、別段病気で倒れたわけではないが、亡くなったおば達が満開の桜の下で楽しく宴会をしている。蒔絵のお重には素晴らしい料理の数々が。おば達が「こっちこっち」と私に手招きする。すると父がすくっと立って、「あちらへ!」と追い払うのだ。そんな夢を見たこともある。もしかしたらあの日、臨死であったのか?と思うほどだ。しかし小さい頃から可愛がってくれた叔母は夢によくでてくる。かなり若くなって。そして「これ召し上がれ」と羊羹などすすめてくれるのだが、心の中で「食べてはいけない」と思って目覚める。日常生活の中にも不思議はいっぱいだ。
 
 しかし、親しい人々とは日頃から会うことが良いと思う。病床では、ましてやあの世に逝ってしまってからでは楽しい話も出来なくなる。

ch12.その他 : ライフ

  「スマホ買ったんてすけど、使い方が分からないんですぅ。教えてぇ~」とまるで綾小路きみまろのお笑いを聞いている様なことが日常生活の中で多い。本当にきみまろさんのネタにしてもらいたいほど多いのだ。多分、何回も説明を聞いても理解しない?出来ない?それに鶏ではないが三歩歩いてみると既に忘却の彼方・・・ではないかと見ている。
  この世界の精通した人々にとってこうした「分からないぃ~」「教えてぇ~」のスマホ難民というのたか、ゾーンに対しての対応はあるのかしらん?と常々思っている。電話をかける、受ける、そして「今、どこ?」「目の前よ」のメールのやり取りだけなら携帯電話で十分だと思っている。「指が乾いていて画面が動かない」なんていう言葉も聞いた。電車やバスでけたたましい着信音をならすのは殆どが持ったばかりの中高年である・・・ようだ。
  

  生まれた時からすでにインターネットが整備されていた世代のことを"ソーシャルネイティブ"というらしい。つまりこれから社会に出て行こうとする年齢層だ。既存社会とは違う仕組みを作ろうとする意識やアイデアに溢れている層で社会貢献しようとする意識も強い、そんな次代を担う世代。そんな世代にとって当たり前のことは中高年にとっては理解不能。お互いに理解不能である。だから会話を聞いていてもきみまろさんにネタとして使ってもらいたいやり取りがある。まあ、日頃、一人で「なるほどね~」と感心して聞いていることが多いのだけれど。あっちこっちの飲食店でカシャンカシャカシャカシャと料理や飲み物を撮影している人々も多い。これは時々「やだぁ」という叫びとともに、何かしくじっているのは大体中高年。


  最近では、ライフログべったりという人もいる。つまり読んで字の如しで、人間の行いをデジタルデータとして記録に残すこと。こうして書いているブログや個人のホームページもそうてはあるものの
代表的なライフログのプロジェクトのMicrosoftが推進している「MyLifeBits Project」というものがある。【パソコンを使用する際に行われる全ての操作・動作を、後から追跡することを可能にし、これを追跡することによって過去の分析や追体験を可能にしようとするもの】ということである。
  昨夜、たまたまNHKの特集を見ていて、べったりり人の「未来を予測してストレスを感じない」というあたりは何か不可思議さで一杯になった。究極の効率化など果たして必要あるのかしらん?と呑気なことを考えていた。例えば、歯ブラシを買う時期など一か月に一回とか自分で決めておけばいいものをと思うし、なんでも人間関係の密度?(このあたりは全く内容が分からない)を電話の回数や、メールの頻度がら想定するものなどわけが分からない世界であった。それじゃあ、33年間公私ともに支えあった小林幸子さんとそのプロモーション会社の社長の一瞬の断絶など、どう説明がつくのかしら?なんてまたこの世界の人々には発想出来ないだろう事例まで思いついた。

  まあ、古人も言う。人生山あり谷あり。大きい小さいはあるにしても起伏のない人生ってないのではないかしらん? 何か、結論が出そうで出ない。長生きしても多分100までは生きられない・・・だろうしね。まあ、こんな時こそ亡き父がいつもいつも言っていた「他人に迷惑をかける生き方だけはするな」が身にししみる。

g.jpgいやあ、すごい春の嵐。爆弾低気圧が日本列島をおそう。朝一から某所で取材。ヒイヒイ言いながら帰宅。傘も持たずに・・・。どうかしているね。写真家の赤松秀夫さんが3月26日の金星・月・木星のスリーショット写真を送ってきて下さった。撮影地は相模川の中洲ということです。こういう写真を見ると、あらためて、ああ!地球の上に棲んでいるんだなあと思う。あまりにもいい写真なのでご紹介します。

   昨日、深夜の地震緊急通報。ユラッには驚いた。「はて・・・」と想いながら暫く動かずにいたものの、何か地球の奥で制御不能な巨大生物がひっそり生息している、そんな怖さである。
   さて、東海・東南海・南海地震の震源域が連なる南海トラフで起こる巨大地震について、内閣府の検討会で津波の高さと震度の想定を公表。なんと高さ20メートル以上の津波に襲われる可能性がある地域は6都県23市町村。震度7の激しい揺れは10県153市区町村で想定されている。各自治体は改めて防災計画の見直しを進めなくてはならないだろうが、最大級の津波や揺れの脅威を考えると慌てて拙速な防災対策ではしようもない。とにかく連携した対策を冷静に中長期的計画にしないとならないだろう。

 

ch12.その他 : 寒さで梅の開花も遅い

暑さ寒さも・・・とはいうものの今年はいつまでも寒い。そろそろと思って春物の準備をしてもやはり夜分になると「まさか!」という状態になることが多い。油断はならぬ。
  こんな寒さで梅の開花も遅い。毎年、約100品種3,000本の梅を楽しむことが出来る日本三名園のひとつ、水戸の偕楽園の梅まつりも4月8日まで延長されたらしい。毎年2月~3月頃に多くの観光客で賑わうところだというのにね。それだけ今年は寒いのです。偕楽園は梅以外にも楽しめるスポットが多い。季節には季節の花を楽しむ、そんな気持ちを忘れないようにしたい。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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