横浜中華街は人々の情熱と個性のワンダーランド

今秋発売予定の「横浜中華街」の公式ガイドブックの編集をすることになった。
ひととおり歩いてみる。なんて、自分はいつも決まったお店ばかりに行っていたことを再認識した。

10年前、退院してしばらく元気がなかった父を元気づけようと、母が横浜中華街に連れ出したことを思い出す。
「ホントに美味しかったのよ！」と幾分顔色が良くなったように見える父の横で母は嬉しそうに笑っていた。
二人はどこの店に行ったのだろうか？私は聞き忘れていた。そんなことを思い出しながら通りを歩いているとなんとなく、二人の後姿が見えてくる。

今回初めて分かったこと。ここは、本当に情熱的なワンダーランドだ。
それぞれが店の主人の個性を爆発させている。料理一つ一つにプライドと深い愛情を注いでいる。決して手を抜かない、真剣勝負だ。
この日は取材初日。「Ｋ」のご主人は大きなクルマエビの料理を作ってくれた。厨房で「ぼくはね、実は仕事は嫌いなんだよ。遊ぶことしか考えてないんだよ」といいスタッフを笑わせた。そして「遊びってなんだか当ててごらん」といい、茶目っ気たっぷりな笑顔を初めて見せた。
「競馬！」「賭け事は一切しないよ」「クルマ！」「もう、それは終わったね」「もしかして・・・・女？」「ないない」
答えに詰まっている姿を見て「高尚」「お金もかかる」とヒントを出した。すると「アンティーク」とスタッフの一人が見事！当てた。「店の前においてある時計もアンティークだよ」とさりげなく言う。無造作に店に置いてある時計を見ると「大丈夫か？」と心配になる。
聞けば聞くほど、「Ｋ」の主人はびっくりするアンティークのコレクターだったのだ！
「ご主人！テレビに出て、鑑定してもらったらどうです？」と初日から私は野暮なことをしゃべってしまった。。。。

季節のひとこまをパシッ！

独立して間もなくにもかかわらず、急に忙しくなった。
これまでは娘に任せていた犬の散歩も「授業が忙しい！部活の合宿だ！」ということでついに私の役目となった。
とはいうものの片付けなければならないもの山積みだ。
玄関を出ると我が家の愛犬ナンと、ジジッと目があってしまう。
「まずい・・・」。こちらは気がせいているものの、ナンは散歩！散歩！と訴える。
アゥーンアゥーンとなく。「気持ちは十分分かったよ」

最近では犬の散歩に、必ず携帯電話を持つことにしている。家々の工夫したガーデニングを見るのも楽しみだしきちんと新聞・雑誌などの資源ごみを出している家の中は、きっと几帳面な奥さんがきれいに整理整頓しているのだろうなぁと想像したり。もしかしたら旦那さんかも知れないけどね。
ふっと線路際に咲く紫陽花の美しさに目がいく。私の好きなガクアジサイ。携帯でパシッ！と撮る。雨上がりだし。本当に季節を感じる。「忙中閑あり」とは亡くなった母がよく言っていた言葉だ。試験などの前にきりきりしている私に。まさに、忙しい中でも季節を感じる心のゆとり・・・・忘れないようにしよう。

ケータイもつ手がビリビリ痺れるほどに

テレビ局のディレクターから、夏の恒例？「心霊番組」に出演してくれる美人霊能者を紹介してほしいとのオファーがあった。いわゆる心霊スポットに行って霊と交信して欲しいという。
それも「美人」という条件つき。
難しい・・・・でも、知り合いの櫻井友子さんをご紹介することにした。彼女は、3年前に亡くなった私の実母の通夜に来てくれて、通夜ぶるまいの席で、参列した人々にお礼をしている母の姿を見ている。その他、私をビックリさせたことは数々。しかし久しぶりに連絡をとってみたものの、ケータイは「現在使われておりません」のメッセージが流れるばかり。何回もコールしても出ない自宅の電話にストーカー？もどきのしつこいメッセージを入れておいた。ディレクターは「早く早く」とせかし、もうだめだぁーっと思っていた、その時、私のケータイがなった。「おひさしぶりぃねぇ」と櫻井さん。今は鎌倉の銭洗い弁天で道場を開いて鑑定しているそうだ。「あなたと出会ったころより、ずっとずっと力をつけたのよぉ」という声を聞いているうちに、えっ？・・・ケータイをもつ右手がビリビリと痺れてきた・・・まさか・・・と左手にかえた。しかし左手もビリビリ・・・・。「先生、またかけ直していいですか？」と思わずケータイをきってしまった。
ちょっとこわいけど、近々鎌倉に行って「ずっとずっと力をつけた」という櫻井さんに会ってこよう。

◆2007年5月現在、櫻井友子さんは鎌倉の銭洗い弁天の道場での鑑定は行っていないということです。宜しくお願い致します。