2005年9月アーカイブ

ch07.味 : 上海蟹の虜

 
  上海人のあいだで「今年は何匹食べた?」などという会話が交わされる季節がまもなくやってくるそうだが、先日、友人が経営する中国料理店で今年初めての上海蟹を食べた。
 いろいろなものを食べながら、食文化ってなんて面白いんだと感じる。
美味しい物にはわけがある。上海蟹も基本的には蒸すだけという極めて単純な調理法。その味の奥深さにはいつも驚愕。脳天突き抜ける美味しさではないが深まる秋とともに確実に味を増していくのだ。友人4人は寡黙。もくもくと食べている。
  「苦手なクライアントの接待には絶対にカニ料理がいいんだよ!」と言っていた営業マンの友人もこの日は親しい友人たちに囲まれていたにもかかわらず、もくもくと上海蟹の虜になっている。
 店のオーナーである友人が、味噌の部分をチャーハンにしてくれた。テーブルの上にあつあつのチャーハンがおかれた。皆ゴクリ。そして、また、もくもくとチャーハンをたいらげていった。いつになく、会話の少ない夜が過ぎた。

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ichiko : メリハリ


  高校生の時、写真部に所属していたことがあり、明けてもくれてもカメラを肩からさげて写真をとりまくっていたことがある。当時は暗室で現像まで自分で行っていた。秋の文化祭の時などは「どうだぁ!見ろぉ!」という感じで意気揚々とパネル展示していた。今から思うとホントに恥ずかしさで顔が赤くなるが。
 
  産経新聞主催の「第三回~日本の美しい自然を撮ろう~フォトコンテスト」の最優秀賞に輝いた橋本元さんという方の作品「冬晴れの日」を見て、久しぶりに写真にぞくっとした感動を覚えた。空気がキーンと冷たく、そして澄みきった冬の晴天の空に真っ白な大根がずらりとつるされている。作業する人々の背景には富士山がくっきりと映えている。見事だ。
   日本の風景にどきっと感動する心は誰も持っているのだが、毎日の雑事に追われ追われて、それこそ一日が終わる。カレンダーを見て、ドキッとした。9月ももうすぐ終わり2005年もあと3ヶ月だ。。。。
  そんな中、実は、10月25日に生活情報紙「ありか」というタブロイド版の新媒体を創刊する。マーケットとしては40代以上のミドル世代を対象としている。創刊3000部からのスタート。今は、編集に営業に駆けずり回っている最中だ。
  そんな時に、この写真に出会った。感動だ、すべてが。これから、毎月毎月、決まったように締め切り日というものに追われるだろう。しかし、決して「軸足」はずれてはならない。失敗したら。。。なんてこと考えている時間はない。成功したらなんて、酔っている時間もない。これまでの人生の「勝負」(ちょっと大袈裟か)に近い。 この写真のコントラストにも似た、めりはりのある、決してぶれない新聞を作ろう。固く決心した。

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ch10.生活 : 罪なきジョーク 


   
   推理作家として有名なアガサ・クリスティの二番目の夫は考古学者であったという。夫の仕事場にも良く同行したということで、彼女の作品に反映されていることが分かる。
  その彼女が言ったという名文句に「考古学者は夫としては最高である」という。その心は「奥さんが年を取れば摂るほど高い値打ちをつけねから」というもの。彼女は「決してそんなことは言わない!」と言ったらしい。誰かの創作であるという説もあるところが面白い。

  そういえば、元内閣総理大臣の森喜朗さんもいろいろ失言でわかす人であるが、彼がクリントン大統領と交わしたと広められたジョークがある。
本当は「How are you?」と言う予定だった森さんがクリントン大統領に対して思わず言ったこと。「Who are you?」。
本来は「Fine Thank you and you?」と返したかったク リントンは耳を疑った。冗談かと思い英語でかえした。「私はヒラリーの夫です。あなたは?」と。すると、森さんは躊躇わず「Me too」と返した。クリントンは汗汗で、苦笑い。おあとがよろしいようで。。。。これも、ある落語家が高座のネタで使ったとも言われているが、いまや、失言の多い森さんは「多分言ってしまったりだろう」という話になっている。
  クリントンといえば、このネタもある。クリントンとヒラリーは高校の同級生。故郷に帰ったときにガソリンスタンドで給油をした。その時にスタンドの経営者が同級生だった。それを見たクリントンが、「君も彼と結婚していたら、ガソリンスタンドの経営者の妻になっていたわけだね?!」と。すると、「私と結婚していたら彼が米国の大統領になっていたのよ」とすかさずヒラリーは言い返した。
 まことしやかに、伝わるアメリカのジョークか。本当に言ったか言わないか?本人に聞かないと分からないのだが、それぞれのキャラクターが作り出す実に「らしい話」とは、その人間性を丸ごと現しているものだ。

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   衆院選の投票日の朝、7時30分。友人からケータイメールが入った。「行ってきたよ。行列だったよ。今回の選挙の関心の高さが分かった。まさにこれからだね!」と。そうだ、彼の言うとおり、これからの日本の針路を決める選挙ともいえるのだ。小泉純一郎首相の「劇場型選挙」と言われ、賛否両論あったが有権者がこれほどまでに選挙または政治に関心を高めた選挙戦はなかった、
 
  午後、急に激しい雷雨になった。本当に劇的な日だ。午後8時で締め切られ、開票が進んだ。自民・公明の与党が順調に票を伸ばしている。自民党は単独過半数を超えそうだ。しかし、民主党は二けた台。民主党は政権交代を実現するため、単独過半数「241議席」の獲得を目指したものの解散時の議席から大幅に落ち込んだ。岡田代表は「政権を獲得できなければ代表を辞任する」との考えは変わっていないと辞意を表明している。
 まだまだ、これから。終盤の票の出方により「民意」が数字として現実味を帯びてくるだろう。

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   先日、企画した「風水お見合いパーティー」が無事終了した。初めての企画だったので、一時はどうなるかと全く不安でもいたが、始まってしまえばなんてことはない。その「時間」をこつこつと生きてきた男女が出会う。年齢なんて、言ってみれば一つの記号でしかない。よく、認識して欲しいものだとつくづく思う。
  会場には40人ほどの男女が集まり、最後のカップリング発表で4組のカップルが生まれた。しかし、男女というのは不思議なものだ。この日、初めて会った二人であっても相性というのだろうか、お互いに指名した同士というのは並んでいると、あたかも、長い人生を共に歩んできたように見えてしまうのだ。所謂、「お似合い」という感じだ。
  イベントが終了した。ビール一杯のもうと風水師の安藤成龍先生たちとレストランに入った。一足早く、お茶でもしたのてだろうか、カップルになった先ほどの一組が店員さんに仲良く並んだ写真を撮ってもらっているではないか。ほっと心が温かくなった。
幸せになってほしい。こうした一日を企画して「良かった」と思い、ビールを飲み干した。

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ch10.生活 : 堕落


  久しぶりに早めに帰宅した。ピンポーンと玄関のチャイムがなった。私はインターホンをとった。「はい?」というとなにやら向こうでごちゃごちゃと言っている。元気な宅配便のお兄さんではないようだ。
  「何か?」と聞き返すと「ああ、吉田さん、A新聞ですう」と妙に馴れ馴れしい。「何のご用ですか?」と聞くと「ビール券、商品券、なんでもつけますからぁ」という。「結構です」と言い返す。すると、耳を疑った。「一万円つけますからぁ」と。

  なんということか。新聞がどう、作られ、どう営業マンが動き、どう、販売部が努力して売っていくかを知っているだけに哀しすぎる。なんてこと、堕落の一言に尽きる。全くかけ離れた世界で「売られていく」新聞。紙切れじゃないんだから。売っていく、末端の人々にも、教えて欲しい。もう、死語なのか?社会の木鐸とは?

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   米国で大型ハリケーン「カトリーナ」の被害が拡大している。救援作業は難航し、特に高齢者の衰弱死が多く、家を失った子どもは40万人にも及んでいる。
  ニューオーリンズは、ミシシッピ川の河口に位置し、市街地は川の水位よりも低い場所にあった。堤防が決壊し、さらに水害に襲われたのだ。被害は想定外のことが起こるのだ。
 今、私が住んでいる東京もニューオリンズのように、海抜の低い土地が実に多い。例えばニューオリンズの人口は2000年の国勢調査では約48万人。東京23区内で見れば、凡そであるが、江東区(43万人)墨田区(23万人)江戸川区(65万人)。こうしたエリアは、天災などによる被災は決して他人事ではない。特に、江東区や江戸川区の人口は近年、増加している。


  また、天災の中でも地震も想定外の被害となる。最近、テレビのコメンテーターなどをしている元東大地震研究所・応用理学・技術士の 宇田進一さんは、さざなみ雲(衛星画像から見える10km幅の波状雲)に注目しているが、彼は、今年9月13日の前後1週間に宮城県沖、オホーツク、または東京直下に地震が起こると予想している。彼の予測に関して、規模と時期は正確であるが、場所は全く、あてにならないとも言われているが、いずれにしても9月6日から20日までに、地球上で地震が起こる可能性は大であるといえそうだ。こうした起こり得る様々な状況に対して被災を最小限に抑えるため、国としてしなければならないことは多い。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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