2007年2月アーカイブ

ichiko : 記憶

  たとえば「一昨日の夕食を思い出してください。あっ! 手帳は見ないでください」なんて言われたら多分お手上げだ。表現は可笑しいが、本当に面白いほどよく忘れていく。手帳に書きこまれていくスケジュールをひとつひとつこなしていくうちに、自分の動きの癖みたいなものが分かる。そんなことを発見してもつい、この間のことは本当に思い出せない。「いや、ざっくりでいいんですよ。大体いつごろことですか?」なんて聞かれたら、「えーと、えーと」という状態。一週間前か10日前かなんて、記憶は曖昧だ。
  しかし不思議なもので、たまたま今日、地下鉄の週刊誌の中吊り広告を眺めていたら、東京パフォーマンスドールのメンバーの記事のタイトルが出ていた。その瞬間、もう十数年も前の記憶が甦った。当時、フジサンケイグループが結構、ちからを入れていたイベントに「スポーツフェア」というものがあって、東京パフォーマンスドールが出演したことがあった。そして、今は女優として大活躍中の篠原涼子の「姿」が本当にライブを見ているように思い出したのだ。現在の篠塚涼子の姿とダブった。こんなに人気が出るなんて・・・・当時は予想もしなかったのだが。そうだ、あの日は、物凄い突風が吹いて、テントが飛ばされたりで、てんやわんやのゴールデンウイーク。当時のスタッフの表情や声が甦ってくる。
  降車する駅に着くまで、ほんの数分か・・・本当に不思議な時間が過ぎた。

  「離婚の学校」主宰の池内ひろ美さんのプログの内容について、脅迫していた人物が逮捕されたという。インターネット元年といわれる1995年。十数年が経過して本当に私たちの生活は激変した。分からないことがあればインターネット検索をして調べものは完了することが殆どだろう。百科事典など使っている人は、多分とっても少ないのだろう・・・か。
  ウエブ進化によって人間がどう変わるのかをコンサルティング会社経営の梅田望夫と作家の平野啓一郎が対談している『ウエブ人間論』を再度、読んだ。ネットがなかった頃の仕事、人間関係などそれ以前の生活を完全に忘れ去っている今、本当に想像を絶する事件が起こっていくのだろう。例えば、ブログも“日記”と簡単に説明は出来ない。第一、日記などは著しく個人的なものであり、ひと様に披露するものではなかったし、ないものだ。かくいう私でさえ、プログは日記などではない、そんな意識でいる。書こうと思う、知っている99.9%は披露など出来ない。知っていても書かない、言わない、心の奥にしまっておく。そして多分、墓場まで持っていく事柄も多い。ましてや、気分で言葉を吟味しなかったり、感情にまかせて「腹立つ!しゃべってやる!」なんていったら暴露記事にもならない単なる誹謗中傷の領域にも入りかねない。
  言葉は生き物だ。本当に人の心を引き裂くことも出来る。だから、昨日も「メールって本当に難しいよね、言葉を選ばないと、誤解されて人間関係さえまずくなる」とコトバを必死に選びメールをうっている言う友人に頷いた。


   日銀が7カ月ぶりに金利を引き上げた。東京株式市場は、為替の円安基調の持続や金融政策への不透明感が払拭されたことから株価が大幅に反発し、日経平均株価の終値は前日比195円58銭高の1万8108円、2000年5月以来、約6年9カ月ぶりに1万8000円台を回復。
 冷静に考えてみれば、ゼロ金利ゼロ金利とこの8年もの金融政策は異常だったわけで漸く普通に戻っただけではないか?。
  
  さて、一般の生活人にとって何が変わるのか。住宅ローンなど返済終了。潤沢なストックのあるいわば一部の生活人がますますメリットを感じていく世の中だ。ふつうに泣き笑いしている一般的な生活人にとっては数百万をあずけたところでそれほどのうまみがあるわけでない。
  
  話題はちょっとそれるが、団塊世代が黄金色に輝いているように言われるが、実際、定年後の生活が輝いている人など一握りではないか?。「それでも働きつづけますか」と言われ、勤務していた企業に残ったところで、“実際は家族にも内緒にしていたほどの給料で仕事を続けなくてはならない”という声をきく。決して、世間が騒ぎ立てるほどの生活がそこにあるわけではない。 

ch11.経済 : 変貌する中国


 新聞社を退職して独立し最初にめぐり合った仕事が「横浜中華街のオフィシャルガイドブック」の取材・編集だったため、中華街の方々ともまだ、いろいろ親交がある。この時期はいろいろな企画もご紹介を受けていた。
  中国の春節は一晩中、爆竹を鳴らしたり、獅子舞などが街中を練り歩くなど賑やかな新年を迎えるものだったが最近は中国人の心情に変化が現われているという。めざましい中国の経済発展に伴う生活様式の都会化、核家族化などはこれまでの伝統的な春節の過ごし方に楽しめないあらたな層が増えてきていることを示している。
 日本だって然り。大型連休の時期に、帰省客や行楽に出かける人で交通は大混雑。特に日本と異なるのは人口だ。中国は13億人抱えている国だ。経済が発展すれば競争社会が生まれる。競争すれば人々は心身とも疲労する。経済成長の数字の伸びとともに、「のんびり、癒されたい」と言う声が高まっていく。何処も同じ道のりを歩むのだ。

ch12.その他 : 別れの季節


  今年もまた2月が逃げるように去っていく!
  先日、友人からランチの誘いを受けた。「3月17日の土曜日の都合は如何?個室とるから」というものだったが、私の頭の中では、即座に2月17日の土曜日と勘違いをしていた。当日の朝に、緊急の打ち合わせが入った。慌てて時間の調整を友人に頼んだところ「いっちゃん、多分間違えると思ったぁ」というメールが友人からきた。多分という文字に“やっぱりねっ!”というニュアンスさえ伝わってくる。もう、自分のおっちょこちょいぶりに呆れるやら、腹の皮がよじれるほど、可笑しくて大笑いするやら・・・・。そうか、2月も3月も17日は土曜日なんだ!と感動してみたり。
  なんとも毎年、たいがい2月は慌てて過ぎていくことが多い。仕事の内容もあってか、手帳はいつも1~2ヶ月先ばかりみている。
  そんな2月ももう直ぐ過ぎる。そしていよいよ3月に。ある大学生を対象にした調査で3月が別れの季節だという結果がでたそうだ。卒業や就職で物理的な距離が二人をおいやることは分かりやすい結果だ。3月ら次いで女性の場合、6月が多いという。別れの理由は「新しい出会いが4月にくるから」だそうだ。一方、男性は8月。理由は帰省だなんだかんだで離れ離れにいて、やはり「物理的距離」によるもの・・・・というところはなんとも納得。男は距離に左右されやすいのだね。

ch10.生活 : 消火器業界に特需

 
  消火器というと余りいい思い出がない。高校一年の時だったか、たまたま一人で家にいた時「町会からです。取り付けるようになりました」と言われ、慌てて消火器を購入したことがある。当たり前のようにお勝手口に置いていたら、帰宅した母親にひどく叱られた思い出がある。
 そんな思い出のある消火器だが、今、この業界が特需に沸いているそうだ。先月に兵庫県宝塚市のカラオケボックスで8人が死傷した火災事故があった。なんとも兵庫県の各消防本部が実施した調査ではカラオケボックス221店舗の82%に当たる181店舗が消防法に違反していることが分かったのだ。国と自治体が防火対策調査を開始したことで、飲食店や一般家庭での防火意識が高まり消火器の設置に積極的になっている。注文の急増により、消火器最大手のヤマトプロテックは5割の増産体制に入った。あわせて住宅用火災警報器の販売も伸びている。防災関連製品メーカーのモリタで相次いでいるという状況。
 「吉田さんは火の本当の怖さを知らないんですよ」と阪神大震災を経験した方に言われたことがある。目の前のグランドピアノが天井めがけて飛んだという話を聞いた時は一瞬信じられず本当に驚いたが、地震による火災のすごさもその人は経験している。天災は避けられないことでもあるが、日頃から、火の怖さを考え、防火意識は持っていたいとつくづく思っている。

 

   今、米総人口の約15%を占めるヒスパニック市場の開拓に米企業が本腰を入れはじめた。昨年の中間選挙で主導権を握った民主党が最低賃金を引き上げる法案の施行を急いでいることからも、低所得層が多いヒスパニックの購買力は一段と高まるともいわれている。格差社会、二極化と騒がれていても、一民族の日本人には分からない感覚だと思う。
 金融の米最大手バンク・オブ・アメリカが、社会保障番号を持っていない人たちを対象にしたクレジットカード事業に乗り出したり、シティバンクやウェルズ・ファーゴなどの大手銀行が移民向け住宅ローンなどの取り扱いを強化している。
  また、玩具市場でも、アニメで英語とスペイン語を話す人気の7歳のラテン系少女キャラクター「ドラ・マルケス」をモデルにした人形が人気を集めているそうだ。フィッシャープライスが開発した、話しかけると英語とスペイン語で答える人形は中南米のスペイン語圏から米国に大量流入したヒスパニックの親が、英語しか話せない子どもに与えてスペイン語を覚えさせようと購入するという。いずこも親としての愛情は変わらない。
 金融から娯楽までさまざまな新商品、サービスが登場し、これまでヒスパニック市場で売れなかった電話サービスや自動車などをはじめキッズ市場も活発に伸びていくものだろう。

ch05.エンタテイメント : 華燭の典


  女優の藤原紀香とタレントの陣内智則が神戸の生田神社で十二単と束帯姿を披露。その映像を見ながら、どんな姿で結婚しようと本人達の自由だからいいのだけれど「どうしちゃったんだろう?」と思いながら見ていた。
  「ドラマなどでの花嫁役ではなく、本当に自分がお嫁に行くのだと実感」したという藤原のコメントや陣内の入籍がまだ済んでないことから「早く済ませたい。ドッキリかと思うと心配でたまらない」という彼らしいコメントが可笑しい。何か婚約発表の時から“どっきり”のニオイがしていたし・・・。しかし「何でまた?」と思える十二単を、今後は「レンタル衣装にして、その売上げ金をアフガニスタンの復興の募金に回したい」というプランはなかなかいいかなと思った。これも藤原のプロモーションなのだろうけど。
  なにはともあれ、この世は男と女。巡りあえば、将来、憎しみあおうと、変わらぬ愛をあたためていようと、まあ、いい。一度は結婚もいいものだ。華燭の典、華燭の華とは樺こと。樺の樹皮は油分が多く,焚き火の種火や,松明として用いられる。この樺の火のことを華燭と言う、つまり“途中で消えない”から縁起が良いのだ。末永く・・・

社会問題 : 海上ルール


   「幸吉丸」の乗組員が遭難3日目に救助され、今、世の中は感動の渦だ。相手がどこのなんであるかが、判明してよかったし、何しろ、あの幸吉丸の船体が沈んでいく映像を見ながら、「もしや・・・」と考えてしまったことも確かだ。だからこそ、無事生還のニュースを見た時は「わーっ良かった!」と本当に嬉しく思った。
  今は、退院してきた乗組員の三人の感動劇で終始してしまっている。空腹感より辛かった怖ろしいほどの寒さに耐えて、そしてカメラマンが2日目に「死にたくない」と言った時、船長は「大丈夫、心配するな」と励ましあう。想像を絶する苦痛と不安に言葉を失うほどだ。
  しかし、疑問で一杯なのだ。本当に「たかちほ」の接近に気付かなかったのだろうか。発光信号とか、汽笛を鳴らすとかして知らせることはしなかったのだろうか。勿論、責任のほとんどは「たかちほ」側にあると思うのだが、接近を事前に察知する義務があるのではないか。

ch10.生活 : ある日の「脳」

 ある番組で、脳科学者の茂木健一郎さんが、「不確実性の中の不安さ」の大切さを語っていた。人は前例がないとか、経験したことがないと「不安」で胸が一杯になるものだ。まさに、今の自分に当てはめて考えたら「なーるほど」思うことがある。起業とはそういうものだ。新規に事業を始めるとは不安でしようがないものなのだ。、彼が言う「根拠のない自信」の大切さというのにも妙に納得してしまった。日常の仕事で実績を大切にし、コツコツとルーティンワークをこなす事も大切なのだが、知識が邪魔して創造性のポテンシャルに気が付かなくなってしまうということなのだろう。目の前の不安、どうしたらいいんだ?、さあさあさあ!という状況を乗り越えると所謂ドーパミンが初めて出て、強化学習ができるということだ。これが一般的な生活の中ではなかなか、ドーパミンが出るほどの学習、つまり「脳」を使っていないということである。


 さて、福岡にあるゲーム開発の会社、レベルファイブが携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」向けソフト「レイトン教授と不思議な町」を完成。今、大流行の脳を刺激してくれ“脳トレ”がまた登場したわけである。監修が「頭の体操シリーズ」の作者である多湖輝さん。昔、多湖さんのブックスは本当にぽろぽろになるまで読んだ。つまり昔は本を読んだのだけれど今はゲーム。
  探偵と助手がコミカルにクイズやパズルをといていく内容だというが販売目標の50万本の対象者というか消費者の「脳」を鍛えてくれるものなのだろう。第2弾も企画されると聞くが、たまには、与えられる「刺激」に満足せず日常の中でドーパミンを出してみるアドベンチャーをしてみてはどうだろうか?身の回りに沢山、刺激は転がっている。まあ、その刺激がどれか?が分からいほどに「脳」が眠っていてはしようもないのだが・・・・・

 

ch11.経済 : 風力

  
  例えば、旅先などで、風力発電のあの風車を見るのが好きだ。車窓から見えても、何か心が和む。

 大和ハウス工業が、愛媛県伊方町の佐田岬半島に風力発電所が完成し、売電事業の本格参入が始まるという。高さ68メートルで、発電出力1000キロワットの風車を9基設置。一般家庭への約6500世帯分の年間電力消費量に相当する2万9000メガワット時を発電する計画で、同規模の火力発電と比較すると地球温暖化の原因である二酸化炭素の排出量を年間1万トンも削減できるという。候補地があればどんどん事業拡大をしていくということだが、とりあえずは機会あれば見に行きたい。
  

ch12.その他 : 神田という街

   今、「神田」という街に関わりながら仕事をしている。昨夜の懇親を兼ねた打ち合わせでも、ボトルキープのの名前の漢字を間違っただけで「あら、いやだぁ~昨日今日のお付き合いじゃないのにぃねぇ・・・・」とその店のママさんが「昨日今日の付き合いじゃないのにぃ」を繰り返し、ニューボトルを用意している姿をみて、今は、ななかお目にかからないというか希薄になりつつある人情の残る街を感じていた。
  以前の勤務先が大手町であったため、「ちょっと軽く飲みに行こうか」というと、「神田」という街が候補に挙がった。いつもJRのどの改札口も混雑していて、駅前では企業PRのティッシュを配る女性がいて、なにやら、いろいろなチラシを渡す男性の姿もあり、昔ほどではないが、何とも秘密めいた消費者金融の入るビルも多い。
  夜になると、全く姿を変える街。路地裏が大好きな私としては、かっこうの街でもある。ふっと降りて、ガード下にある飲み屋やカウンターバーに入ったりすると、例えば店主も含め、波のように打ち寄せては消えていくその日その日の客人。そこには様々な人間模様があり、しばし、酔いの中でいくつもの小ドラマを見ることができる、そんな街だ。心地良い春の宵、暑い夏の夜も、しびれるほど寒い年末も・・・・いろんな人々の小さなドラマがあった。

ch10.生活 : 無駄を見直す生活

  毎日ではないが・・・かなりの頻度でコンビニに行く。コンビニが出現した当初は「何れなくなっていくに違いない」と思っていたものの、今は生活の中でなくてはならないものになってしまっている。各所で商品比較などしている自分を発見したりしている。
  しかし、豊富なペットボトル飲料を見る度、昔は親からこっぴどく叱られたものだが、飲料をラッパ飲みをする人々を見る度に、これは何とかならないものか?と常々思っている。資源ごみの日といっても我が家も含め、他人の家の膨大な量のペットボトルや空き缶が気になる。

  ベンチャー企業であるぺーポットという会社が使用済みペットボトルと空き缶を小さくするボックス状の処理機を開発。これはぺットボトルを12分の1、空き缶を6分の1へと、それぞれ容積を小さくする。投入口から投げ込むだけの簡単な操作でペットボトルは粉々に砕き、空き缶はプレス機で圧縮する仕組みだということだ。1台の価格は約180万円。
  空洞部分が多く、嵩張る ペットボトルと空き缶の回収作業も随分と楽になるようだ。ペットボトル(500ミリリットル入り)は300本分の破砕片をボックス下部に収容可能。圧縮後の空き缶は200~250本。輸送効率もアップ。トラック12台分が一台ですんでしまうという単純計算を見ると、単純に嬉しい。資源の再利用促進を考える生活、無駄をなくした昔の生活を思い出して、心がけないと。

ichiko : 想い

  来月に扶桑社から「心相カラーでツキを呼ぶ」という本を出版する。国際心相科学協会の宮城悟さんの理論、特に「カラー」をメインにまとめてある。今週はいよいよ最後の追い込みとなる。耳元にダダダーンという音が聞こえてくる。
  三年前に初めて、宮城先生を紹介いただいた。以前、出版された本や活動などを聞いて、暫くいろいろ考えているうちに(何も哲学していたのではなく、もっとより多くの人に認知してもらえる方法)そうだ!と閃いた。プロデュースできる人間が実行するしかない。
  やはり宮城流にいえば、目的・目標があるとまっしぐらの「1」グループに属する心相数「191」の自分としては、何がどうあればいいのか、本当に一途に考えて走り回った。笑えるほど年甲斐?もなく駆け回った。人は「想う」ことによって本当に描いたビジョンが現実のものとなる。確信することが多いからこそ、私はただ「こーだ、あーだ」と言うだけの人に「それで、どうしたいのか?表現してみたら?まとめてみたら?」と、ちょっとクドイが言ってみる。「いーじゃないか、言わせてよぉ」とかえってくるのかオチだが。人生は一度きり。何かが弾けるためにも、先ず、行動を起こすことだ。想いや願いは叶う。

  日常生活の中で、やはり大きな買い物といえば住宅だろう。勿論、自家用ジェットだクルーザーだとなんだかんだいう人もいるけれど。随分前に「あなたは持ち家派、それとも賃貸派」なんて企画をしたものだが、ある賃貸している人が「全く消耗している感覚だ」という。しかし、ローンを組んで、それも自分が果たして生きているのかどうかもけんとうも出来ないほど長い期間、縛られながら、それでも「持ち家派」と納得する人も多い。都心の一等地にある女房の実家にうまく転がり込んで、結構、こうした話は生涯関係ないとぬくぬくしている方々も多い。まあ、いろいろいても、やはり、生活する中で「家」の存在は大きい。
  最近、これでもかというほどマンション建設ラッシュの中、大京が東京の上野・上野恩賜公園や不忍池にほど近いエリアに地上19階建ての高級分譲マンションを建設。旧国鉄共済組合保有の宿泊施設「弥生会館」の跡地だ。来月末には完成予定。中心価格が8000万円というのもなかなか。つまり2億8000万円を筆頭に211戸のうちの約半分が億ションと、何か、懐かしい響き。そう、あのバブル崩壊後の分譲案件では最高級レベル。ホテル並みのサービスとかセキュリティの完備。住民専用のゲストルームやコンシェルジュ。あと、何が足りないのだろうか?入居するためには先ず、先立つもの。まあ、今の持ち家の処分か、相当なストックのある層の購入か。その前に「上野」というエリアへの好感度が如何なるものか?暮らし心地感覚というものが第一だろう。

ch10.生活 : 水商売な日々

   2004年に独立してから、いろいろな出版社とお付き合いするようになったが、感じることは出版とは本当に水商売だということだ。本当に大手であれば、心配?はないのだろうが、中小ともなると本当に一発当たるか否か、そして何よりも経営者の手腕というより先見性が試される世界のような気がする。しかし、役者と一緒で、一度出版を経験してしまうと、生涯、とりつかれたように、出版に身を委ねてしまうようである。
  本を一冊生みだすということは本当に大変な仕事であるのだが、生まれた書籍もひのめを見るために、生まれてからがいよいよ勝負なのだ。小さな書籍や雑誌に電子タグを付ける電子タグ実証実験tがJR川崎駅ビル川崎BEEの有隣堂川崎BEE店で7日から12日まで行われるという。2003年度から日本書店商業組合、日本出版取次協会、日本雑誌協会などが設立した日本出版インフラセンター(JPO)が、経済産業省の受託事業としてから取り組んできたもので流通・在庫管理に役立たせるものだ。有隣堂川崎BEE店に続き、今月中旬から東京・池袋のジュンク堂書店でも実証実験を行われる。
  売れ行きや客が手に取った回数などタイムリーな情報がとれるたり、出版社から取次店、書店という流通経路の中で、書籍の追跡実験も行われるらしい。
  島田洋八さんの「佐賀のがばいばあちやん」など650万部?ほと売れたと聞く。印税での儲けは、次回の映画制作費にあてるようだ。兎にも角にも、山のように生産される出版物。ひのめを見ないで泡沫の如く消えうせていく、そんな「世界」との付き合いはまだまだ続きそうだ。只管、「勝負!」をかけている日々。そんな意味では、全く水商売な日々だ。

 

ch10.生活 : 敷居が高い


  テレビ番組やゲームソフトでも最近は日本語ブームだなって感じる。自分自身も、意外と間違ったつかい方をして、ハッ!とすることがよくある。例えば、ちょっとおふざけで言っていたことが、それこそ身についてしまっているようだ。「それって、マジ?」「うけるぅ~」「ひいちゃうねぇ」「かなりヤバいよ」など決して美しい日本語の日常会話ではない。
  今、気になってしようがないつかい方をしている言葉がある。「敷居が高い」という表現だ。
先日も「あのレストランは敷居が高いのよぉ。一人、少なくても1万5000円はいっちゃうわぁ」という会話を聞いて、おやおや・・・・と思った。確かに、高級レストランや料亭に対して「ここはぁ、敷居が高いんです」なんて表現をしている番組レポーターも多い。ちょっと前には「産婦人科は敷居が高いしねぇ」なんて会話も聞いた。

   そもそも敷居とは「門戸の内と外とを区別するために敷いた横木”や“部屋の境の戸・障子・ふすまの下にありあけたてするための溝のついた横木」のことだ。昔、雷親父が烈火の如く怒って「もう、お前なんて勘当だ!二度とうちの敷居はまたがせない!」なんて台詞もあった。また、幼い頃に、大人たちが、妙にこそこそとお喋りしている中で「そうねぇ、困ったわねぇ、あそこの家は敷居が高いしねぇ」その後にまた神妙な顔でこそこそと「どうする」「こうする」と話し込んでいたことがある。「敷居には何かがあるのか?」強く思った記憶がある。本来の「相手に不義理をしたり、面目がないことがあり、そのためにその人の家に行き難くなったり、その人に会い難い状態」という意味は完全になくなってきているのかも知れない。バリアフリー住宅が増えれば、例えば「ママ、敷居ってなあに?」と聞かれた母親が「えっ?敷居って何なの?」なんて会話もあるかもしれない。


  とある酒席で「ニートって親の収入が多い家に多いらしいんですよ」と、いう人がいた。まあ、酒も入っているから、こうしたなんの裏づけデータのない会話をあれこれと言ってもしようがないが、確かに、あれこれといろいろな方々からの情報をつらつら頭の中に思い浮かべてみたところ、「うん」とおもわれるところもあった。
  ニートは、Not in Education, Employment or Trainingの頭文字をとった用語。単語を一つずつ訳してみても、いつも何か、すっきりしない。学校に通っているわけでも仕事をしているわけでもない。就学準備をしているわけでもない、そんな若者たちをさす言葉であるが、最近では「若者」なんていえない年齢の人々もいる。家族の収入に頼り両親のスネをガリガリとかじりつづける。それほど金に不自由していない。働かない。働こうとしない。親も悩みながらもじっと見つめ、母親は義務のように食事を作り、与え続ける。


  「家族を食わすためにね、男は生涯働き続けるんですよ」と言う、少し疲れた横顔が印象的なその人もそんな悩みを胸に抱えていた。赤ん坊の時の息子はさぞかし、可愛かっただろう?。今、抱える辛さは予想などしなかっただろう。何がいけなかったんだろう・・・・・。あなたの内に思い当たることはあるのか?と。
 そして、ある者は評論家のように「彼らは未来に対する希望がないからだ。やはり社会が・・・・」と高らかに言う。何かはきちがえているんじゃないか?夢と希望は自ら探すものだ。何億、何十億のストックがあつたとしたって、夢を見たい、希望を持ちたいと言っているだけで何が分かるか?死ぬまでに食いつぶすだけだ。
  今、邦画ブームの中、「夢十夜」でブレイクしている文豪・夏目漱石の作品「それから」にも、働くことに対する問答が出てくる。もう100年も前だ。


「何故働かない」
「何故働かないって、そりゃ僕が悪いんじゃない。つまり世の中が悪いのだ」
「君は金に不自由しないから不可ない。生活に困らないから、働く気になれないんだ」
「働くなら、生活以上の働きでなくちゃ名誉にならない」

  私は、今日も都会の雑踏の中で、家族のために・・・と働き、働き、そして家路へとむかうお父さん達の姿を見ていた。質については分からないが、日本人は本当に働く民族だと思う。勤勉を美徳とするDNAは誰でもが持っていると信じている。

  さて、フランスでは、睡眠不足による自動車事故の防止や仕事の能率向上につなげる狙いということでオフィスでの昼寝制度導入の検討に本格的に乗り出した。しかし、フランスは不思議な国だ。ベルトラン健康相がなぜ就業中の昼寝がないのか。これはタブーではない」と述べ、900億ドルを投じて、睡眠障害の注意喚起キャンペーンを実施するものだ。法定労働時間が週35時間と短い上、夏季休暇も約2カ月と長いフランス。ここへきて、オフィスでの昼寝まで実現したら働く人々からの羨望が一気にくるだろうが。

 

ichiko : 十六夜


  陰陽五行の研究家・伊勢瑞祥さんの「伊勢会」の新年会に参加した。会場は恵比寿のロビンズクラブ。レストランウエディングの頂というキャッチコピーもあるほど、今、人気のあるところ。見上げれば抜けるような青空。参加者全員で屋上のバルコニーに出て記念写真を撮った。

  相変わらず、満面笑みの伊勢先生が「今日は十六夜ですね」と言った。そういえば、昨夜はこわいほどの満月だったなぁ。「いざよい」とはためらうという意味のある「いさよう」から出たとか。
  そして、今日は節分。明日から、いよいよ2007年に突入だ。「福はうち、福はうち」と歌う。会員さんの一人一人のエネルギイに満ち溢れた会場だった。また一つ、何かを掴んだ気持ちになった。

ch10.生活 : 差別用語


   日頃、差別用語であっても「もの」の名前などはあまり気にもせず使っていることがある。
 
  この度、日本魚類学会がバカ、イザリ、メクラ、セッパリなど、差別的であると判断した9つの差別的な言葉を含んだ日本産魚類32種類の標準和名を改名したという。網羅的に改名したのは学会としては初めてということで、たとえば「メクラウナギ」は「ホソヌタウナギ」にとかわる。
  しかし、考えてみれば、魚だけでなく、植物にも他のものにも差別用語はあるし、日本の諺も「あれっ?」というものが結構あるのだが。「気になってしようがない」癖がまたも、あたまを擡げてきた・・・

   警視庁が健康食品販売会社「リッチランド」による巨額詐欺事件で、積極的に会員を集めた幹部会員の異例の逮捕に踏み切ったが、八葉グループなど過去の巨額詐欺事件でも、重要な役割を果たした幹部会員だということだ。北海道から沖縄まで全国各地に拠点を持ち、農業やルポライターなどの本業を持つ容疑者もいるらしい。
  健康器具、寝具など、複数の会社のマルチ取引にかかわる人に対しては「?怪しい」と思うと思う?のだが、実際にその世界に踏み込めば自分が勧誘した会員が、新たな会員を勧誘するというねずみ算的に自分がかかわった会員が増え、そのたびに配当率が上がる。会員が儲かるのは、事業開始から2~3年らしい。そして必ず破綻。その時は双方が崩壊だ。早く飛び乗って早く飛び降りるのが良いのだろうが、人間というものは一度、「儲かったかな」と思った時、何故か冷静さを失い、もうちょっと~もうちょっと~と思うものだ。
  なんだかんだと周囲をウロウロする投資話を持ってくる方々も多い昨今。
柔和で温厚な表情で「・・・その彼がね、貯金通帳を見せてやろうかというもんだから、へぇっ!て見たんですよ。もう目がテンですよぉ。いくらだと思いますか?一億ですよ、イチオク」とか「吉田さん、明日までですからねぇ、こんな話はぁ」とカタカタと話をする方々。すぐさま、私はフィナンシャルアドバイザーにネタとして提供したり相談したり。結局はウラは見えてなーるほどねということになる。
  本当に平成も19年になったというのにこうした話は減らず、いろんな人がいろんな話を持って蠢いている。世の中、面白いがゆえに冷静に生きないといけない。


  いろいろな捏造問題から健康ブームがひとつ終わった感がする。そして、本マグロの握りひとつ(江戸から昭和初期頃までは、2個で1貫という伝統的な分け方と、その質量基準を守りつづけてきたといわれるが、回転すしの普及や客を通じて半貫で1貫と勘違いする寿司店が少しずつ増えていった現象もあるためあえてひとつという)が3000円と言っても「食いたい食いたい」という風潮もおかしなものだと感じるようになっている。
  大西洋まぐろ類保存国際委員会が、地中海を含む東大西洋のクロマグロを対象に、2010年までの国別漁獲割当量を決定した。2006年に2830トンだった日本の割当量は2007年に2516トン。その後は段階的に削減されていく。要は2010年には2006年と比較して23%減となり、最高級品が獲れる海域ということもあり、日本の漁業者に大きなダメージとなるのだ。最大シェアのEUは2010年には1万4504トンの削減だ。

  「ニツポンジンはマグロがないと生きていけない!」なんてまた安易なフレーズか横行するだろうけど、ひとつ3000円のマグロはなくたって生きていける。何がどうなるのか?何が哀しい?のかをよーく考えよう。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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価格1,470円(税込み)

「浅草散歩ガイド」
一カ月に一回は必ず遊びにいく浅草。路地裏は最高。どうしても「浅草のガイドブック」を作りたかった。浅草今昔物語から「食べる」「歩く」「憩う」「買う」浅草が満載だ。
価格1,260円(税込み)

2013年9月

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