2007年9月アーカイブ

  その日、ある新しく発刊されたペーパーを見ていた。
「対象の読者は?」と聞くと「年収が~千万円以上の富裕層」とのこと。ページを捲っていくと、やはり超一流の広告が露出されている。
「なかなかだね」と言うと「んー」と一言。
  最近は年代はもとより年収で読者をきりわけていくことに、何とも妙な違和感を感じてしまう。それこそ今、涎がでそうなディスプレイ広告をみても、昔のような感動がなくなってしまった自分は本気でいかれちゃったのかな?と思う。
  「確かに、完成された感じだけどね」と長く新聞の営業をしてきた彼が言う。「感じだけと?それで?」とページを捲り続けているが、何か感動が本当になくなっている。見事な出来?のメディアを手にして「その年収がない読者の手には渡らないんだね?」と私は呟いた。彼は頷いた。
  


  渋谷、新宿・・・・雑踏で、のどを嗄らしながら若者が無料のコミック、フリーペーパーを配っている。暫くその様子を見ていた。もう、誰も手にしようとはしない。そして、大手町の地下道で人気のフリーマガジンのいれかえが行われていた。一人の男性が手こにとり、そしてラックにもどした。いずれ、なくなるのだが、あの頃のように誰もが珍しそうに、そして“待ってました!”とばかりに手にとることはない。哀しいかな、ゴミ箱にちょっと見て、ホッと捨てる人の姿もある。取材、編集、執筆、撮影と膨大な時間が費やされているというのに!嗚呼。


  私はブランケットの16ページの新聞を読み終えた。
「“広告営業をやってきた人間は過去しか振り返らない。俺は退き際を間違えた”・・・そんなことを~さんが言っていたよ」と彼の口からことばが洩れた。まさに、大先輩の言葉に“真実というかガツンときた”と溜息をついた。
  私は、バッグの中にその新聞をいれた。もしかしたら?帰宅しても、再度読まないのかも知れないのか?・・・・そんな気持ちがした。
   

ch12.その他 : 価格の不思議



  以前、横浜中華街のレストランの取材をした後に、果たして、横浜中華街の料理は家庭で再現できるか?!というテーマになり、東京ガスのご協力で研究所で再現をしたことがあった。それをまとめたのが『横浜中華街行列店の秘伝レシピ―あの味を家庭で再現 』という大型本なのだが、ふっとアマゾンの紹介を見ていたら、中古品?の本が最安値で4800円になっている。確か税込みで1470円だが。おやおやおや・・・・どういうことなのか?稀少価値?なのであれば、執筆・編集して出来上がったときにもっと手元においておけばよかったかななどケチくさいことを考えてしまう。20代の時に書いた恥ずかしい限りの小説も漸く、なくなったと思ったら、ネット上でやはり当時の価格の三倍くらいになっている。「嘘だろっ?(あり得ない!無名の素人の本なんて!)」と思った。価格の秘密?というのだろうか、今度、その道のプロにいろいろ聞いておこう。

ch10.生活 : 別腹

   
   俳優の役所」広司さんが映画の役作りのために、40日間で10キロの減量をしたらしいが、もともとそれほど肥満しているわけでない男性の10キロというのは役者魂!とはいうものの、かなりきつい数字だと思った。
  しかし、人間とは「欲」との闘いだ。特に女性の食欲。よくいう「だって、甘いものはべつばらぁ~」という腹は本当に凄い腹なのだ。
  ランチブッフェも兼ねて、ミーティングすることも多いのだが、男性と女性の“皿の上”は明らかに違う。先般もあるホテルのレストランにいた時。私は多くのメニューを少量ずつとる。頭の中に浮かぶのは、先ずはバランスという言葉。私以外の5人の男性の皿を見ると、たいがいが2~3種類。要はバランスというより彼らの好きなメニューに絞られている。そして、「カレー食べようかな?」と一人が言うと「そうだな」と一人が続く。男にとってカレーは別腹なのか?と思ってしまう光景だ。
  ふと、前方の女性の集まりのテーブルに目がいく。皿にはたくさんの料理が盛られている。ワイワイと楽しそうの会話がすすんでいる。そてし、料理の後、必ず女性はデザートのババロア、プリン、ケーキまでフルコース。一度だけでない。見ていると、何回もデザートコーナーに通う?あっぱれ!という感じ。まさに別腹の威力。別腹はいくつもいくつもあるようだ。
  

   飽食の国、日本。“食欲”との闘いのため、ダイエット食品が続々と登場。発売前のモニター調査も随分と引き受けている。しかし、某メーカーの今度のダイエット食品は内容を聞いて驚いた。しばし絶句。これまで、クッキー、ゼリータイプの飲料、ジュースだスープだおかゆ・・・・いろいろ聞いてきたけれど、今回の商品は本当に人間は一体、何の欲望と闘うのだろうか?と思ってしまう。こうした食品の開発者、研究グループの努力と知恵には脱帽だ。


  飽食の時代だというものの、テレビの番組に度々登場するギャル曽根さんは一体、何なのだろう・・・。
カレーライス、焼肉、ラーメン・・・・回転寿司を何皿も食べながら「あと、トロ35個くださーい」なんて言っているのを見たら、びっくりして口をあけたままの自分に気がついた。
  ある番組では、このギャル曽根さんの不可思議な胃袋に医学的検証を複数の医療機関の協力で行っていた。通常の胃袋の大きさは通常の女性の大きさと変わらないものの、一度、口に入れ、食物が胃袋に入るとあれよあれよと言う間にからだ全体を占めるほどに大きくなる。横から見ると、まるで臨月の女性のようだ。極めてて、胃の蠕動運動がよく、腸の中のビフィズス菌がこれまた、極めて多いらしい。腸内細菌の検査では、一般女性の平均は10%~15%に対し、50%以上をビフィズス菌が占めることが判明している。生まれた赤ちゃんのような腸であるのだろう。1日に5~6回もトイレに行くとも言うのも驚き。
通常、食事をすれば血糖値があがるものなのだが、ギャル曽根さんの場合は食べても食べても血糖値がほとんど上がらないらしい。それで脳内の満腹中枢が「満腹!」と感知しない。常に空腹という感じなのだろう。
   それに、普通の人は寝る時の代謝は少なくなるのだが、彼女の場合寝ていても体の活動が起きている時と同じ状態であるという結果もあった。ただただ驚き。愛くるしい顔で「いただきまーす」と言い、美味しそうに食べ、「ご馳走様でした」と言う。まだギャル曽根さんも若い。しかし、若い時は無理も出来る。テレビの番組制作する人たちも、単に面白いだけで取り上げないでほしいとも感じる。まるで、見世物じゃないか?一人の女性の健康、将来もある。どうでもいいのかも知れないが、何か空しさを感じる。昔から言われている言葉がある。「腹も身のうち食傷も病のうち」という古人の知恵も知って欲しいものだ。


   福田康夫さんが 第22代自民党総裁に選出された。 「和」を重んじるという調整型の政治スタイル。あの謙虚な姿勢はやはり長年のサラリーマン生活の賜物?であると思う。出世していくサラリーマンには絶必の要素を持っていらっしゃる。
  「政治家になるつもりはない」とは言いながらも1976年に福田赳夫の首相就任を機に退職、首相秘書官に転じた。父親の引退に伴って90年の選挙で初当選した。政界入りはなんとも遅いのだが、それにしても政治家のイメージがうすく思える。失礼ながら、時として娘婿だったか?と勘違いしそうだったこともある。
小泉純一郎政権時代の女房役としての官房長官時代は自民党や霞が関の官僚との調整役を上手く担った。在任期間は歴代最長の1289日。福田さんに“カリスマ性がない!”などという輩もいるが、結果は数字だ。そして自民新三役も決まった。伊吹、二階、谷垣。予想通りか?いやいややはり派閥政治のなにものでもないか。
  しかし今回197票を獲得した麻生太郎幹事長。党本部の前に麻生支持の人々が応援に来ていたとも言うほどの人気。キャラがたっている麻生さんを支持した132人の議員の動向が今後の“ノーキャラ”の福田政権をどう揺るがしていくか。

  安倍内閣の総辞職が、首相不在のまま決まる可能性が出てきた。国会会期中の内閣総辞職は平成元年6月の竹下内閣など8例あるものの、首相の所信表明演説後に代表質問が行われなかったのは戦後初めてのこと。
  病状が回復せず、退院のめどが立たない・・・・そんな安倍さんは今日が誕生日だ。毎日、点滴だというニュースも読んだ。本当に大丈夫なのか?とも思う。首相不在で総辞職は7年前に脳梗塞で緊急入院した小渕内閣以来と言われる。
  兎に角「政治とカネ」をめぐる問題で窮地に立たされた。辞任表明が余りに突然だ!と非難もされるが安倍さんのひとつひとつの功績は大きい。少し急ぎすぎたのかと思うほどだ。
  何れにしても福田元官房長官とと麻生幹事長の一騎打ち、結果は直ぐにでる。

ch11.経済 : 銀座のプライド


  朝からバタバタバタバタと作業が続いていた。おやじの街?新橋の喫茶店「ルノアール」で昼近くに新聞に目を通した。周りではゴルフの結果の話題で盛り上がっている。結局、なんだかんだ、“どうしたら巧くうてるんでしょうかねぇ?”という話しだ。本当に皆さん、ゴルフの話しに盛り上がっている。
  株のうごきと目にとまる見出しを追う。あと、少しで打ち合わせが始まる・・・・・・ささっとだけでも目を通しておこう。

   銀座東芝ビル売却の記事を読みながら、東急不動産への売却額は1500億円。何とも・・・と溜息がもれた。銀座東芝ビルの場合、3・3平方メートル当たり約1億3000万円。何と言っても銀座の一等地の大型取引で不動産業界では売却額に注目が集まっている。
   銀座の場合は、既存ビルの売買価格は敷地面積で評価するのが一般的で、所謂、国税庁の路線価によれば、今回の銀座東芝ビルは路線価の約2・4倍の値がついたという。因みに8月末に380億5000万円で外資系金融機関に売却された銀座のティファニー銀座本店は路線価の約3・3倍だという。
  いずれにしても、現在、都心の地価上昇の中、銀座東芝ビルの売却額は安いと言われているそうだ・・・・それにしても、しばらくピンとこない数字にしばし、ぼう然と見入ってしまった。銀座のプライド、放つ魅力ははかりしれない。


   この数週間、なんともいろんな話が飛び込んでくる。一体、「吉田さんは何をしているの?」といわれそうな、いや、言われているくらい本当に山盛りでして・・・・・
  
   
   今日はトマト博士こと唐沢明さんが枝豆王子こと児島啓介さんとミーティングだった。今や、王子ブームたが、児島さんはミュージシャンでもある。枝豆好きが高じて枝豆の歌も作っている。食育で全国飛び回ってもいる。枝豆の茹で方というか下処理の仕方から見事なのだ。
  トマトの赤と枝豆の緑で・・・・ということで出版をはじめ、本当にいろいろコラボできる。何ともワクワクしてくる企画でつい熱くなっていた。しかし、「やっぱり野菜って素晴らしいですよね」ということから、可愛い野菜が活躍する絵本の作家・飯野和好さんの話で盛り上がった。しかし、打ち合わせの中で登場できる“人物”っていうのはやはり人気者なのだろう。
  次回の打ち合わせの日を決める時、「あっ!その日は枝豆サミットで」という言葉に「枝豆サミット!」と感動し、枝豆王子の“枝豆のケータイストラップ”が揺れて、更にまた盛り上がった。周りから見たら、多分、あのテーブルの3人は何者?という感じだっただろう。まあ、そんな日もいいものだ。

ch04.カルチャー : 本の面白さというもの

  車内の中吊り広告を見ていると、降りた駅でついつい購入してしまう週刊誌がある。定期購読しているもの以外は、やはり「絶対に読まないとならない」という気分になり買ってしまうということになる。特に、週刊新潮と文春。今週は週刊文春を買ってしまった。
  しかし、単行本ともなるとやはり吟味する。図書館でゆっくりと読書をしたいと思っていても、本当に慌しい日を過ごしている自分を客観的に見ると、ふわっーと溜息ももれる。しかし、「読もう」と思って、書店にふらりと立ち寄れる時間が数分でもあると胸をときめかして探す。探す楽しみ、これは本当に最高の気分。
  どうしても読みたいと思って、それほど大型ではふたつの書店に立ち寄ってみた。探しても無いので、ちょっと訊ねてみた。店員の人は慌てて検索して、書棚のほうへ飛んで行ってくれた。しかしその妙な慌てぶりが気になって「もしかしてキョウジという文字を?」と心配になり一緒に書棚に行ってみた。
数分後、「申し訳ありません、売り切れています」と言われた。そしてもう一店舗も「申し訳ありません、売り切れているようですね」と言っていた。
  結局、いつも通り?インターネットで申し込みした本が届いた。帯には「日本が誇りと自信を取り戻すために  胸に響く対話編」とある。藤原正彦さんが九人と対話している『日本人の矜持』(新潮社)だ。
  目次を見てみよう。明治大学教授・斉藤孝さんの“「日本人らしさ」を創る日本語教育”、京都大学教授・中西輝政さんの“論理を盲信しないイギリスに学べること”。作家の佐藤優さんの“アンテナが壊れシグナルが読み取れない日本”そして、ビートたけしさんもある。人生すべてイッツ・ソー・イージーなんて面白そうだ。やはり本のページを開くとき、それはインターネットにはない昂揚感があるものなのだ。

ch10.生活 : 時代

   昨日は神奈川の某大学のマスコミ講座だった。先般は平塚キャンパス、今回は横浜キャンパスであった。就職課にちょっと早めに到着した。何十年も前のことを思い出していた。母校の就職課のK課長の事を。あの日から本当にたくさんたくさんの年月が経った。ユーモアたっぷりのK課長・・・・今はどうされているのだろうか?大学の新聞にもいろいろと座談会の企画などで参加させていただいたものだ。今思い出せば、教授と同席するなど、本当に考えられないほどの企画もあった。なんだか、とんがっていた、あの頃。

  さて、この日は学生の作文指導から履歴書の書き方アドバイス、エトセトラエトセトラ。単に、マスコミに行きたい・・・そんな気持ちだけじゃだめだ!ということを、今の自分だからこそ話すことも出来る。20代のキラキラと輝いた目。でもね、そんな気持ちが先ずは大切なんだと伝えた。
  彼らの履歴書に書かれている生年月日。昭和61年うまれなんだぁ・・・と妙に感動してしまった。


  昭和61年?あの頃は?ちょっと検索してみた。
2月25日 - フィリピンのマルコス大統領が国外脱出、アキノ大統領が就任。3月1日 - 渡辺美智雄通産相、野党支持者に「毛ばり」発言 (そうそう、あの騒ぎね)、3月3日 - 埼京線の新宿駅直通運転開始(随分と助かった)。3月5日 - 青函トンネルの本州と北海道が結合。(あの、青函連絡船が!) 4月1日 - 男女雇用機会均等法施行。(分厚い書類を渡され、講習会があった・・・・) そして、4月8日 人気アイドル岡田有希子が東京都内のビルで、飛び降り自殺。(ああ、そうだ、この日はたまたま四ツ谷からタクシーに乗って新宿に向かっていたなぁ・・・妙な騒がしさに?と思った日)
  ヒット曲など見れば「あああ~っ」だ。少年隊の仮面舞踏会、渡辺美里のMy Revolution 、荻野目洋子のダンシング・ヒーロー、 チェッカーズ のSong for USA などなど。 小林明子の 恋におちてもそうだ。♪「ダイヤル回して 手を止めた~」と、まあ、この頃はケータイなど普及していなかったから、想いを寄せた相手の声を聞きたくて聞きたくて、電話はダイヤルを回さなければならなかった・・・・そんな時代。


  月日は本当に瞬く間に過ぎ去っていく。夢をひとつでも現実化させていくためにも、私の経験で役に立つことができたなら、徹底的にお役にたちたいと思う今日この頃だ。先日、お邪魔した平塚キャンパスの学生さんからは丁寧なお礼のお手紙まで頂いた。出版社への就職を反対している親御さんへの説得に成功したという喜びの気持ちがひとつことつの文字にあらわれていた。「魔法がかかった」という言葉に私自身、嬉しくなった。もう、彼女の成功を祈るばかり。そして、真摯な気持ちが一杯詰まったお手紙は本当に私の宝物となった。

  

   

ch01.政治 : 突然

   
  何が何だか分からない・・・とはこんなことか。安倍総理の突然の辞任。
  昨日、丁度、渋谷のセルリアンタワーで打ち合わせの最中であった。電話のために一人が席をたち、戻ってきた時に「あべさんがやめるんだって」と一言。それを聞いたメンバーの一人が聞く。「えっ!どこのあべさん?」なんて・・・しかし彼は決して寝ぼけていた訳でない。

  首相官邸で緊急記者会見。「本日、首相の職を辞するべきだと決意した」と辞意を表明。「国民の支持、信頼の上に力強く政策を前に進めることが困難になった」とはいうものの、その時点で辞任の理由が本当によく分からないでいた。どの政治家も国民、国民、民意、民意と言うけれど口先で何となくはやめて欲しい。しかし判然としないとはこんなことか?!ましてや民主党の小沢代表との党首会談を拒否されたことなどの理由は全く考えられないでしょ?これ、誰かが作った話か?
  新総裁選出まで、健康問題も囁かれているものの、勿論安倍さんが職務を続けるのだが、後継総裁は一体?・・・・・

 

ch10.生活 : 見た目・・・そして

   
   先日、編集企画の話があり、以前勤務していた新聞社に行った。本当に久しぶりの事であった。エレベーターホールにいると、「キャア、久しぶり」と昔の仕事仲間が声をかけてくる。「本当に変わってない、変わってない」という言葉が、暫く時間が経つと、なんだか嬉しい響きをもってくることを感じる。肌は勿論たるんできているし、目方も増えれば、昔とはかなり変わっているものなのだが・・・・・


  今日、たまたまタクシーに乗って行き先を運転手さんに告げると、暫くして「もしかして、らくのんぞく?」と聞いてきた。言葉の意味が分からなかった。全く理解できず「?」と思った途端「お客さん、もしかして、楽々、のんびりと暮らしているのかな?と思ったんですよ」と運転手さんが言う。「そう見えますか?」と言い、クスッと笑ってしまった。「そうだといいて゜すねぇ」。空が暗くなってきたかなぁ?と思っていたら、どしゃ降りの雨。タクシーをひろい、最寄の駅まで乗った。乗った場所や時間帯、そして、その時の服装がポイントだ。
  やはり、人間は99%、視覚、つまり「見た目」から判断することが多いのだ。今日、タクシーに乗った時の時間帯、この日の服装、そしてその時の気分など総合的に判断すれば、どうも「楽々~のんびり~」がぴったりであったのかも知れない。
  遅い時間に銀座や六本木から乗れば「お客さん、最近、景気ってどうなんですか?」など聞いてくるケースも多いし、ビジネス街からちょっとカチッとした格好でビジネスバッグを持って乗れば「毎日、遅いんでしょ?」などと聞かれる・・・・。ということで、見た目は結構、何とでもなるものだ。そんなこんなで、偶然のりあわすタクシーの運転手さんとの会話は結構、楽しい。

  
  さてさて、ダイエットモニターをしていただいていた主婦の方が本当に嬉しい結果を出してくれた。26日でなんと5キロちょっと減に成功。体重だけでなく、体脂肪がぎゅうっと減って、本当に綺麗になった。もともと太っていた方ではなかったが゜、なんとも無駄なものを全てそぎ落とすという感覚だ。
  スタート時は、折角予約していたレストランを取り消し!なんてこともあり、一時はご主人の機嫌も損ねそうなこともあったのだが、几帳面な彼女の性格が見事にこの結果を作った。見た目は勿論だが、管理栄養士さんの指導のもとで、日々の食事の献立を工夫し、運動をし、水分と良質な睡眠を十分とる・・・・・・精神的にも程よい緊張が続く。努力の賜物だと思う。以前から美しく魅力のある女性であったが、「別人かと思ったよ」とご主人から言われるくらい、つまりより磨きがかかったということだ。「見た目」にひとつプラスされた。


  
  このところ「女優になりたい」「モデルになりたい」という女性も多く、今、塾、セミナーの仕事も組み立てているところなのだが、“自分はかなりの美人でいい女”だと思い、それなりの自信もある人が多い。しかし本物のプロの仕事人になるためには「見た目」だけでなくプラスαというものがポイントだということ。わかっているようで、実に疎かにされている。
  確かに、99%見た目で判断されるものなのだが、残りの1%が実は最も重要で、結局、数字が逆転する場合もある。要は中身。中身が変わることで「表情」など醸し出されるものは全てが変容していくものなのだ。
  
  株式会社エム・マインド チーフトレーナー の成田 儀則さんがイキイキと語ってくれた「人間力」というテーマがいよいよ大切に思えてきた。成田さんは今、企業研修で大活躍の方であるが不登校の子供を持つ父兄のカウンセリングと勉強会でも定評がある。
  先日もセミナーの打ち合わせをしていた時「吉田さん、そうそう!見た目綺麗!だけの時代は終わりましたからね!」と相変わらずの切れ味爽やかな口調で語ってくれた。プラスαは成田さんの言う「人間力」にしよう。

ch01.政治 : 泥棒は泥棒


  この数ヶ月、妙に気分が悪いというのはこんなことか・・・・と思う。いろんなことを思い出したりもしたからか?。
  社会保険庁職員らの年金保険料の着服。法律的には業務上横領。テレビ報道でいくつかのケースを紹介していた。窓口に支配いにきた国民年金保険料を、コピーした手作り領収書を相手にだしてそのまま、保険料はそのまま懐にする。もう唖然。納付記録の水増しなどオンラインシステムを悪用するという極めて悪質なのさえあった。
  横領した金の流れは飲食、遊興費、そして消費者金融への借金返済などだという。役所体質もかなり腐っているが、民間でもこうした着服そして横領小さなものから大きなものまで多々あるものだ。しかし懲戒免職、解雇といろんなケースはあるものの、しれっと生きている人々さえいる。いろいろな問題は発覚した時は一瞬大騒ぎにもなるが、時間が経過すると風化していく。
  「泥棒は牢屋に入ってもらう!」と勇ましく発言した枡添大臣・・・・一度、言ったなら徹底的に追求してほしい。決して国民への単なるパフォーマンスにならないようにしてもらいたい。

ch07.味 : 魚たちが変だ!

  
  その日の夜は、いつも旨い魚をだしてくれる店のカウンターにいた。旬とはいいもんだ。
「今日はいい鯖がはいっているよぅ」と店の大将が言う。でも、やはり旬の、脂ののった秋刀魚が食べたい 。「今年は豊漁だってねぇ?!」と秋刀魚の塩焼きを頼めば、大将が目を丸くして言い返す。
「俺はもう30年以上も魚を扱っているけど、今年の秋刀魚ほどビックリしたことはないんだよ」と。
「ええっ?」と驚いて聞くと「兎に角、大きいんだよ」と言う。
暫し会話が詰まる。何で?何で?・・・・・。すると、大将は両手を30センチちょっとくらいに広げて見せた。「長さだけじゃないよ!もうまるまる太っているんだ」。
  “ちょっと時間がかかるよ”といわれた秋刀魚の塩焼きがカウンターに置かれた。
「んーっ、なかなか、これも大きいけどね、こんなもんじゃないくらい大きい秋刀魚だ」と、皿の秋刀魚をまじまじと見つめている。「俺よく分からないけどね、地球がやっぱし、おかしくなってんじゃないかぁ?」と。

・・・・・私の鞄の中に、読もうと思って今日も1日持ち歩いていた『地球温暖化と気候変化の予測』のレポートがあった。全く、頭の中でいろんなこと考えていたって、この自然の変化に気付かず、漫然と生きている自分。


  「ああ、そうだ。この間千葉の木更津沖で釣った鯵も驚くくらい、大きくてねぇ、よっ!シメタ!と思って刺身にして食べたら、もう唖然だよ。ただ大きいだけで全く脂がのっていなかった・・・・やっぱし、地球がおかしいんじゃないか?」そういうと大将はうまそうにグビッとビールを一口飲んだ。

 

    誰もが必ず迎えるその日。人のこの世の去り方は、誰にもわからない。神のみぞ知る世界だ。でも、出来るだけ1日でも長生きして、出来る限り安らかに逝きたい・・・・・・と誰もが思う。
   
   元伊藤忠商事会長、瀬島龍三さんが老衰で亡くなった。95歳だった。
旧陸・海軍大本営参謀で、戦後は臨時行政調査会(臨調)や、臨時行政改革推進審議会(行革審)などの委員を歴任した人だ。1981年3月、臨時行政調査会の委員に就任し中曽根康弘元首相のブレーンとして活躍もした。
  軍人としての道を目指した第1の人生、大本営に勤務した第2の人生、シベリア抑留で生死の極限の第3の人生そして会社経営の第4の人生、そして国家と社会のために尽くした第5の人生。 本当に与えられた人生をまっしぐらに生きてこられたのではないか?と思うほどだ。考えれば考えるほどに胸がしめつけられる。人はこんなにまっすぐな、生き方ができるものか?と。
  人はふと、明日の事、明日の自分を考えた時、何か己の人生を振り返り、何かに、まとめられるものだろうか?果たしてそんなことができるものなのだろうか?


  
  『そろそろ冥土も近くなりましたから罪滅ぼしとして履歴書をまとめました』」と一筆添えて、これまでの人生を一冊にまとめた本を下さった元国鉄総裁の磯崎叡さんの生前のあの豪放磊落で茶目っ気のある笑顔が思い出された。体調を崩されるあの時まで、本当にやんちゃで男気があった方だった。
出来ることならば、もう一度、会いたい。

ichiko : いざっ!就活

  
   今日は神奈川県の某キャンパスでマスコミに就職希望の学生を対象にセミナーがあった。論文の添削をはじめ、一人10分くらいの時間をとっていろいろアドバイスをした。大学3年ともなるといよいよ就活スタートとなる。
  新聞社勤務時代は高校生や主婦をはじめ読者かにの論文審査やエッセイの選考などはしたものだが、大学生のレポートにふれるなど、この数年は考えもしなかった。不思議なご縁を就活コンサルタントの唐沢明さんからいただいた。
  アドバイスが終了した後も、数人が質問したいとのことで別の教室に移動したのだが、なんとそこには予想以上の学生さんが集まっていた。放送、広告、出版など所謂マスコミ界への就職を考えているだけ、質問もかなり突っ込んだものが多かった。勿論こちらも真剣だ。
  日刊紙、週刊誌、月刊誌などがどのように作られているのか知りたい。今の広告業界ってどんな感じなんですか?モチベーションのあげ方は?出版社へ就職することに、親が反対している、どう説得したらよいでしょうか?好感が持たれるコミュにケーションの方法は?履歴書の書き方も含めてエトセトラエトセトラ・・・・・・もう矢継ぎ早にいろんな質問がくる。目が回るほど予想もしない質問もある。 20代の新鮮でいきいきした目が輝いてみえる。声が弾んでいる。何事も経験だと自分に言ってみる。ふと、無鉄砲で怖いもの知らずで気負った20代の自分の姿が思い出され、帰りの電車の中でクスッと笑えた。

ch11.経済 : 統合して何を残すか


  銀行をはじめとして、統合してしまうと「あれっ?前は何だったっけ」ということがよくある。本日3日に
百貨店業界第3位の大丸と8位の松坂屋ホールディングスが共同持ち株会社を設立、経営統合した。2008年の4月には4位の三越と5位の伊勢丹も経営統合する予定だ。何もかもが再編されていく。しかし、一体何がどう変わるのか?というのが消費者としてのホントの気持ちだ。カードケースの中にしまわれているあちらこちらの“百貨店のクレジットカード”。昔は家具なら~。食器なら~なんて百貨店の分類もしたことがあったが、今や何でも揃う、便利な百貨店という名称さえ古臭い感じだ。高度成長の時にあんなに輝いていた百貨店も、統合して統合して・・・・そのうち売り上げ何位なんてこともなくなりそうだ。なくてはならない存在のために何が出来るか?強い個性も欲しいものだが、やはり意識するのは大衆か。

このアーカイブについて

このページには、2007年9月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2007年8月です。

次のアーカイブは2007年10月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

プロフィール

ichiko.tv

ichiko.jpg
吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

メール

ご意見・ご感想はコチラまで!

著書紹介

「にっぽんの旨い!を取り寄せる」
食文化研究家・永山久夫さんの全国津々浦々のお取り寄せグルメ100選。「おいしい」の裏側にある生産者の思いにも触れられる一冊。未知の「味」と出会える。
価格1,470円(税込み)

「横浜中華街行列店の秘伝レシピ」
横浜中華街で特に評判の高い厳選29店の味を家庭で再現するためレシピ。秘伝の味を再現するためのコツや工夫を惜しみなく公開。プロの味が家庭で再現できるか?について検証した。
価格1,470円(税込み)

「横浜中華街オフィシャルガイドブック2005-06」
独立して初めて関わった思い出のガイドブック。横浜中華街発展会協同組合の325店全店完全取材! 「食」と「文化」、「歴史」そして華僑・華人の「生活」に触れられるオフィシャルガイドブック。あの燃えるような夏の取材の日々は良かった。
価格950円(税込み)

「和食のいろは」
和食のおいしさを支える基本をあらゆる角度から紹介。プロに教わる目利きのコツから料理研究家直伝の和食レシピ満載。ずっと会いたかった道場六三郎さんをインタビュー。
価格1,470円(税込み)

「マヨネーズってわっはっは」
 親友のかっちゃんこと小林カツ代さんのマヨネーズを使って驚きレシピを紹介。遊び心がいっぱいのレシピや薀蓄も盛りだくさん。
価格1,470円(税込み)

「浅草散歩ガイド」
一カ月に一回は必ず遊びにいく浅草。路地裏は最高。どうしても「浅草のガイドブック」を作りたかった。浅草今昔物語から「食べる」「歩く」「憩う」「買う」浅草が満載だ。
価格1,260円(税込み)

2013年9月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

月別 アーカイブ