ch10.生活: 2006年6月アーカイブ

ch10.生活 : 頑張れ!ハイビスカス

   ロボットによる救助活動の実用化を目指す千葉工業大学の「未来ロボット技術研究センター」が 「ハイビスカス」というレスキューロボットを完成させた。ハイビスカスは8台目に作られたことからアルファベット8番目の「H」をとってつけられた名前。がれきを乗り越え、狭いすき間を進んで、大地震の建物倒壊現場から生存者を探すロボット。6人の学生を中心に約500万円で製作した。今後は22・5キロの重さを20キロ以下に改良し実用性を高めるという。親殺し、子殺し、そして昨夜から村上逮捕など、なんとも空しい事件ばかりが流れる中、こうした地道な技術の進歩が嬉しい。頑張れ、ハイビスカス!

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   久しぶりに人と会うときに妙なドキドキ感がある。とかく女性は「太った?痩せた?」という会話で終始してしまいがちであるが、私は以前から美醜でなく、常々その人がどんな「顔つき」であるかが気になっていた。例えば、どんな美人でも食事をしながら「美味しい!」と連発するたび、眉間に皺を寄せる女性とか、何かを考える時に口がへの字になってしまう男性とか、多分こうしたことは、本人が気づいていない「癖」というものだろう。しかしその「癖」の蓄積もその人の「顔つき」を作っていくものなのだ。

  作家の城山三郎さんの著書「無所属の時間で生きる」の一説に、ある商社のトップと話をした時のことが書いてあった。海外駐在前にその婦人たちに講習をして送りだす。数年後、帰国した時の顔がくっきりと二つに分かれていたということだ。例えば、タイに赴任中、タイ料理や歴史や民藝など、その土地に溶け込んで暮らした婦人の顔は生き生きとしていたのに対して、毎日、ゴルフ、マージャばかりしていた婦人は揃って南方呆けした顔になっていたというものだ。「どう生きて、自分をどう生かしてきたか」が顔に現われるという。

  卑近な出来事として、「来週内示だ」と騒ぐサラリーマンたちの顔を何回見てきたことか。しかし、男たちは単純ではあるが、出世していく時に顔つきが生き生きとしていくことが多い。自信が持てたというものだろえ。しかし、活かしきれなかった人の顔つきはくすんでいくようだ。特に顔のつくりは良いのに、自信を無くして、くすんでいく男の顔つきは本当に辛いものだ。女性も然り。「今は仕事が面白くて!」とシングルで頑張っている若い時代はまあ、いいが、何かのきっかけで家庭を持ち、夫や子供の世話、そして親の介護と様々なシーンが登場する主婦たちの顔つきは油断すると大変だ。気がつかないうちに、「ものの考え方」次第でややもするとくすんでいく。「忙しくて、毎日大変!大変」と自己弁護の言葉の積み重ねばかり言っているとますますその女性の顔つきはくすんでいく。


  一日に一つでもいいから「爽快」だと思うことがあればいいと城山さんは言う。造語として「一日一快」を勧めている。無所属の時間の中で、どう自分を活かしきるか?素晴らしいテーマを頂いた。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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