ch10.生活: 2009年9月アーカイブ

ch10.生活 : ゴミ部屋になる前に

   今、都会には「ゴミ部屋」というものが増えているそうだ。見かけだけでは分らぬ部屋。要は外からは誰も分からないわけだ。立派なマンションの部屋でも一歩ふみいれたら、足の踏み場もないというこがあるそうだ。それを片付ける業者も年々増えているというのだからまさに昔だったら考えられない需要と供給か?
  片付けられない若い女性が多いのかと思ったら、最近では1人暮らしの高齢者のお客さんが増えているらしい。例えば連れ合いに先だだれた方など・・・・気持ちはよく分かる。思い出も詰まっているし、ひとつひとつ手にとれば、多分捨てられないのだろう。それに"空き箱"らしい。これを聞いて「あれぇぇぇ」と思った。実はかくいう私自身、かなりの空き箱がある。空き箱を収納するというのも変な言い方だが、あまりにも立派すぎる空き箱は本当に捨てられるものではない。それも「いつかいつか」と思っているうちにたまってしまった。その「いつか」が結構なてもなのだ。だから収納されたままで、まるで空き箱のコレクターのようでもある。子どもが小さい時はいろいろな工作に使ったりしたものの、今では本当に山積みだ。だから、こんなに立派な箱はもう作らないでぇとつくづく思うのだ。
  まあ、ゴミ部屋の片付けには何十万円もかかるそうだが、「そうだ」と思った時に片付けることは頭の中の整理整頓にもなる。ゴミ部屋になる前に兎に角、コツコツと片付けることが大切だ。頭と心の整理整頓!と思ってするのがいいかも。昨夜も、部屋が綺麗になる切欠は「来客が一番だ」という話しになった。これもまた一つの知恵だね。

  ギフトとは難しいなと思う。卑近な事例では、結婚祝いにデジタルフォトフレームが5台も。きっと結婚祝いのギフトとして今、流行しているのだろう。
  今年は悲しい葬儀も多かったので、海苔とお茶も沢山いただいた。最近気付くことは、結婚式にしても葬儀にしてもギフトカタログが実に多い。予算別になっているものだから、中身の違いを見ているだけで面白い・・・・が欲しいものが見つからない。別に贅沢し放題しているわけでもないのだが、カタログの中から選択するのが大変なのだ。

  昔過ぎて?ぼやけた記憶しかないが、両親が結婚式から帰ってきた時、必ずというほど尾頭付きや角砂糖があった。あとはものすごく!甘い菓子。あれは一体何だったのだろうか?しかし、今、尾頭付きはパイ菓子になっていたり、シュガーも洒落たデザインのものが多い。
  今となってしまえばデジタルフォトフレームも予算別ギフトカタログも当たり前のようにあるが、今後のギフトはどんな変化をしていくのだろう?とぼんやり考えてみる。予想も出来ないことになってしまうのかも知れない。

ch10.生活 : 独り

  「敬老の日」というと、どうしても"9月15日"という数字がインプットされてしまっている。今年は21日が敬老の日だ。
  しかし、いつまでも若い!若い!と思っていても、人はとしをとるものだ。会社などにいる時代は体調でもくずして出勤してこなかったら「どうした?どうした?」と大変な騒ぎとなる。商売をしていたって然り。会社を去って、たとえ仮面夫婦でも誰かそばにいれば、万一の時はいいだろう。しかし、熟年離婚などで、早くも独り暮らしの人も意外と多い。昔、私の知人も体調崩して電話のすぐそばで息絶えた方がいた。いろいろなケースを見る度に、やはり年老いてからの独り暮らしは結構危険なものだと思っている。
  先般、某メーカーが開発したポットの話を聞いた。あまりヒットしなかったらしい。年とったからと言って、しょっちゅう家でお茶を飲んでいるとは限らないかららしい。アイデアと現実とのギャップなのだろう。この話しを聞いて、はあ、なるほどねと思った。そのポットが開発された時は、なかなかいいアイデアだね!と感心したものたが。やはり人は人との繋がりで生きているからだ。
  ヤクルト本社が15日に全国のヤクルトレディーが独り暮らしの老人に花をプレゼントするサービスを始めたそうだ。お年寄りの安否確認や話し相手になるというものだ。メッセージカードを添えたカーネーションを手渡すようだが19日までの期間限定。そもそもこの活動は福島県郡山市のヤクルトレディーさんが1972年に担当地域で独り暮らしの老人が誰にも看取られずに亡くなったことに心を痛めたことから同じ境遇の方に自費でヤクルトを配ったことが切欠らしい。しかし、こうした活動は本当は期間限定ではなくすすめたいものだが。

 

ch10.生活 : 秋は白

  春は青、夏は赤、秋は白、冬は黒という様に四季にはそれぞれ色があるという。季節が青→赤→白→黒と進むのはまるで人生の移り変わりの様にも思える。
  最近はふく風にも秋を感じる。月が強くなり、秋は夜長。そして秋は月が本当に美しい。今年は10月30日が十三夜。吸い込まれそうな美しい月のあかりの中で、旨い酒を呑みたい。盃のみたてに月の輝きをうつしながら・・・なんて考えてみる。

ch10.生活 : 人生いっぱいの"横丁"


   表通りからちょっと横に入って・・・・私は横丁が大好きだ。落語に「"よこちょう"のご隠居さん」がよく登場するが、この場合は、「横町のご隠居さん」。横町は町裏への通路で「木戸がある」、これに対して「横丁」は一般道でつまり木戸がないということらしい。同じ脇道でもちと意味が違うのだね。
 「丁」には出会う、行き交うという意味があるが、まさに横丁に入ると何とも人情の行き交う、情緒たっぷりの場所だと思う。赤提灯の灯りに誘われれば、もうホイホイ・・・となってしまう。


  東京の池袋に「人世横丁」という横丁があった。敗戦後の焼け跡から立ち上がり出発した。昭和26年、27年に生まれ、訪れる人々を温かいぬくもりで包んだという。近くに「人世座」という映画館があったので「人世横丁」と言う説があるが、「人生にはいくつもの横丁がある。だから人世ではなく人生横丁だ」と名付けたのは、天ぷら屋『○天』の中村規久代さんの父親。「父はまさに政治屋だった」という中村さんは言う。人性横丁の創設に奔走した方だ。
  昭和12年生まれの中村規久代さんだが、パワフルで若いことといったら気持ちがスカッとする。「創設当時から家族も皆一緒に暮らしてきた横丁は子どもたちにとっては懐かしいふるさと」だと。そして「横丁で育った人たちは本当に元気で長生き。そして出世しているのよ。何故かしらね?」とけらけら明るく笑う。人世でなく人生を感じながら、皆が肩を寄せ合って、戦後をめいっぱい生きてきたのかと感動を覚える。

  往時は、現在のサンシャインビルの場所にあった「巣鴨プリズン」から外出の許可を得た戦犯たちが訪れて、釈放後に横丁の女性たちと夫婦になったとも聞いた。新聞紙をパッと広げ、歯磨き粉で顔中を白くお化粧し、やぶれ三味線をひく"おけいちゃん"。長~いスカートに下駄履きで下手くそなタップダンスをして料金をとる若い女の子、毎晩、着流しで来る絵描きさん。絵筆は割り箸。先っちょを崩して筆の様にして醤油で描いたという絵は情緒たっぷりだったと想像する。そう、いろんな人々のそれぞれの掛替えのない人生が詰まった横丁だったのだろう。また日本のゲイバーの発祥でもあった「グレー」には江戸川乱歩や丸山明宏(現在の美輪明宏)さんたちが足しげく通ったという話しなど・・・・。
  レトロな雰囲気が人気を呼んで多くのドラマのロケにも使われたが、建物の老朽化、店主の高齢化、後継者難などから再開発の波には勝てなかった。1軒だけ残っていた「幸ちゃん寿司」が最後の客を迎えたあと、昭和がひとつまた消えたと言う。中村規久代さんの話しは、まるで映画を観ている感覚を味わった。

ch10.生活 : 地球儀から見えるもの


  久しぶりに地球儀を衝動買いしてしまった。いつも平面の世界地図を見ているのだが、何故か急に立体のものが欲しくなった。それほど必需品ではないものの、欲しいものは欲しい!というわけである。
  ・・・・・というわけで、ちらちら見ていると、カザフスタンって意外と大きいんだ!と新たな発見をする。しかし、ロシア、中国と実に大きい・・・・そしてインドもまた。


  そのインドの事だが、シン首相の安全保障アドバイザーが今後のインドの将来のキーワードが「水」であると指摘。つまり政府は水が反映や社会福祉において重大な要素になるという。それほどに危機的状況に陥っているのだ。
  例えば、今年のモンスーンの雨量は例年よりも少ない。国内626地区のうち、最大278地区が干魃被害を受けている状況である。この干魃被害により、雨水の回収・再利用の必要性も明らかになった。
  インドはまた電力も不足している。これによって何とも4億人以上が十分な電力を得ていないのだ。


  エコ~エコ~と口先だけで何となく「ムード」で日本人は騒ぐ・・・そんな気がする。そういいながら、電気も水も「なくなる」事など考えていない。十分すぎるほどに日々使っている。一部の人々を除いてインドは日々2ドル未満で生活をしている人々だという。日本人には、この感覚さえ麻痺しているのではないか。
  「食料」「水」「エネルギー」の不足はインドの将来に危機的影響を及ぼす。これらがインドの課題であるように、日本もまた優先課題は何か?を熟慮して政策をすすめてほしい。満たされすぎた国の不安さえ感じる今日この頃だ。

ch10.生活 : 民主党の矛先


  「無駄な公共事業」について。子ども手当など家計支援の財源に充てることをマニフェストに掲げているが、小泉政権の時のあの構造改革でより減少してきた公共事業は加速度的に減少。民主党が掲げる1.3兆円分の公共事業削減が実施さるとしたら例えば建設業界各社の経営を直撃だ。経済にも響くだろうに。例えば群馬県の八ツ場ダムのように既に建設着工した公共工事を国の都合で中止、中断した場合、果たしてハイ、それでよしではなかろう。損害賠償責任もあろうが・・・・・。地域経済の疲弊は景気の足を引っ張りかねないだろうに。ん・・・困ったものだ・・・・


ch10.生活 : 石川芋

  よく女性は「イモ」が好きだといわれる。ジャガイモ、サツマイモ・・・・ほくほくした食感はたまらない。しかし、トシをとると?サトイモの美味さがわかってくるようだ。たまたま、あるミーティングで美味い蕎麦屋に行き、蕎麦を食べる前に「石川芋」をいただいた。もともとは石川早生と呼ばれたらしい。石川県産ではなく、大阪・南河内の石川村が原産地だったことから、その名前がつけられたそうである。ぬめりがあってきぬかつぎとしては本当に美味い。こういう食材に出会うと、日本って本当にいいなあ!とつくづく思う。日本酒にもよくあう!
 

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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