ch10.生活: 2005年8月アーカイブ
ch10.生活 : 天災は忘れたころにやってくる |
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今月21日午後4時43分に、新潟県中越地方を震源とする地震があった。長岡市小国町で震度3を観測したようだ。この地震による津波の心配はないというが、中越地方は先般のこともあり、心配だ。というより、実に最近は地震が頻発している。東北地方で地震が発生した16日も東北新幹線に乗り合わせてトンネルで足止めをくらった人、危うく高速からおりたところだった人の話を聞いていると、危機管理をしても、いやはやその時に自分はどこにいるのか?は「運命」としかいえないかも知れない。
しかし、通常便利な携帯電話は多分使えなくなるだろうし、公衆電話もなかなか通じないだろう。情報の断絶。人は不安にかられパニック状態になるのた゛ろう。大地震に備え建物の耐震補強とともに、情報をより迅速に伝える仕組み、ますます必要になってくる。
ところで、夫が「地震のすべてがわかる本」(成美堂出版)を出版した。東大地震研の土井恵治先生監修である。発生のメカニズムから最先端の予測までということで、ビジュアル解説なので、結構面白くできた。地震が今、なんとも「旬」の話題なのか、初版1万7000部があっという間に売れたようだ。
東京帝国大学教授でその後地震研究所で地震予防と防災の研究を進めるかたわら、ガラスの割れ目、墨流し、金米糖の生成などユニークな研究活動を続けた世界的な物理学者・寺田寅彦の有名な警句「天災は忘れたころにやってくる」。まさに真髄をついている。
ch10.生活 : 笑いじわ |
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最近ちょっとしたことに気がついた。その人の顔にはその人なりの「思考の形」というのだろうか、一種の癖のようなものが表情となり「しわ」になっていること。勿論、女性にとってはいつまでもツルツルすべすべのお肌でいたいものだが。。。。
ある夜のパーティーの席。ライトダウンされたサロンに数十人の男女が集まった。異業種交流といえばそれまでだが、会場にはなかなかいろいろな分野で活躍している方々が多く集まった。部屋は結構、薄暗く、「キャンドルがあったら、もっとロマンチックねえ」と誰かが騒いだ。
遅れて、数人が会場に入ってきた。その中に、きらりと光沢のあるオーガンジーをまとった女性が入ってきた。周囲の男性の関心をひいた。年齢不詳。彼女はにこやかに周囲に会釈しながら、愛想を振りまいていた。暫くして私は隣りの明るい会場に行き、ゆっくりワインを飲むことにした。彼女は私の前に座った。仕事の話などしているうちに、ちょっと恋愛の話に移ったその時、彼女はこれまでに見せなかった表情をした。一瞬のことだった。これが彼女の思考の癖なのか・・・と感じた。独特のしわが、独特の表情を作った。もしかしたら、彼女は気がついていないのだろう。何か、嫌悪のようなものを感じた時に作る表情しわなのかも知れない。その瞬間、私は彼女の年齢がふと分かった気がしたので確かめてみたた。不思議と当たってしまった。
昔の職場に主婦のパートさんが沢山いたことがある。その中の一人に底抜けに明るい女性がいた。お昼休みに時々話す機会も多かった。ジョークばかり飛ばしていると「いち子さん、いやだわぁ。もう、笑いじわが増えちゃうわよ」と彼女は言い、両頬を両手でいつも覆っては笑い転げていた。その人のしわはとても魅力的で、何年かして会って食事をした時も、彼女の表情は全く変わっていなかった。相変わらずの明るさで、ちょっとしたジョークにも昔のように笑った。彼女を見て、しわなんて恐れることないなと思うほど、いい感じだった。
楽しい時には思いっきり笑って、悲しい時は思いっきり泣く。そして腹がたったら怒りを溜め込まないで怒ってみる。素直な表情で生きることが女性の最高のお化粧なのかも知れない。