ch10.生活: 2006年11月アーカイブ

ch10.生活 : 四季のうつろい


  女性の着物姿本当にいいものだ。恵比寿ザ・ガーデンホールで行われたというイベント「日本の美を愛でる」の様子をテレビで見た。振袖から訪問着まで、日本の伝統美を映像とショーで紹介されている。
  日本の四季は着物に反映される。そんな時、つくつく日本人でよかったと思う。最近では好きであっても着物と無縁になっている。昔はちょっとホテルのバーに飲みに行くときも季節のうつろいを意識した着物姿で出かけたりしたものだった。
  小春日和。ふと、亡くなった母は日常でも着物をよくきていたことを思い出した。“四季”がいつも帯に映し出されていたし、ハレとケの違いもたとえ子どもであってもその時のにおいで分かったものだった。寂しいほどに季節の移ろいのない今の自分の生活を省みる。着ることにも季節より優先してしまうものがある。洗濯し易いだとかタフだなど“機能”ばっかり重視しちゃってるの?なんて思う。



   ローカル線が好きでよく乗るのだが今、話題を呼んでいるのが千葉県の犬吠埼付近を走る銚子電鉄。車両の修理代を、副業のぬれ煎餅の売り上げで捻出すべくテレビで悲痛な訴えをしたところ、全国から応援の注文が続々。今や売り切れ状態だという。
  しかし、老朽化が進んだ施設を直すために5億円を超える投資も数年のうちに必要で、関東運輸局から「枕木の腐食など施設に問題がある」と、改善命令を受ける事態になった。
  第一、赤字経営のうえ、腹立たしいが、元社長の一億円以上の業務上横領で、銀行からの借り入れもできない状態で、職員の方々が必死に節約している。せんべいでどれだけのことが出来るのか。

 もちろん、こうした経営難は銚子電鉄だけでない。茨城県内のローカル線・鹿島鉄道だって経営難で来年3月末で廃線を表明されている。そこで沿線自治体は27日から、存続の可能性を求めて鉄道事業者の公募を始めているのだ。東京都の旅行代理店も申請を準備しているらしい。小学生が1000円の寄付をしたり、沿線の人々によって本気で支えられようとしている。しかし。現実、公募に応じるためには、巨額な資金に加え、鉄道施設を所有し列車の運行も担う第一種鉄道事業者となる必要があるなどと実にハードルは高いのだ。


 

ch10.生活 : マグロ好き


   日本人は実にマグロが好きだ。そして、今、台湾や中国をはじめヨーロッパ、アメリカの食文化が変わりマグロを好んで食べるようになるなどで世界中でマグロブームが起きている。その上、ここにきて、日本に入るマグロの量が減少、且つ価格が高騰している。去年と比べ卸値で3割~5割も値上がりしているという。とくに日本へ3割という最大のマグロ供給国である台湾でもマグロは大人気であるものの、去年からマグロ漁船が減船され、その結果、日本へ輸出するマグロが減り、価格の高騰を招いているのだ。私も毎日ではないものの、スーパーや百貨店の食品売り場では必ず価格のチェックをしている。これから迎える師走。いざ、お歳暮だ年末・新年の準備などの食のシーンで「マグロ」は登場する食材のひとつ。それにしても大トロ、中トロ、赤身など、なんて贅沢な食べ方を日本人は愉しんできたのだろうと思う。食のシーンにあって当たり前という感じでもある身近な魚だ。
  以前、マグロの完全養殖に成功し一躍脚光を浴びたの近畿大学大島研究所のレポート番組を見たことがあるが、今後、何とか自然環境に近い形でマグロの完全養殖に成功できないか・・・・なんてまたしても人間の欲望は尽きないものだ。

ch10.生活 : 人間の未来


   人材派遣サービスのユビキタス・エクスチェンジが、人型ロボットを日本で初めて社員として採用した。今後、オフィスの受付・案内や、イベントのPRなどに向け派遣するというのだから なんかサイエンスフィクションを読んでいるようだ。今後訪れる労働不足をロボットが解決という時代がやってきているのだ。身長113センチ、体重100キロのユビコちゃんは2時間1万5000円。受付嬢もする。
  このニュースを見て、愛という感情をインプットされた最初の少年型次世代ロボットとして誕生したデイヴィッドの「A・I」という映画を思い出した。2000年後の地球。氷河期を迎えた時に従来の人類は絶滅。そこに生き残っていたデイヴィッドは、未来人たちに発見され、幻想の中で母親に抱かれる。オスメントのあの演技に泣いた。


 


  差しさわりがあると思われるので詳しく具体的には書けないのだが、今日、ある話を聞いて愕然とした。

彼女は旬の新鮮な食材を使っての料理のケータリングの仕事をしている。本当に真心のこもった美味しい料理を提供してくれるので、私もちょっとしたパーティーでは利用させていただいている。
  ある超有名な私立の小学校での謝恩会の料理を依頼されたところ、児童全員の母親が参加しての試食会が行われたという。その席で「サンドウィッチはミックスサンドはやめて、ジャムサンドにしてください」と言われたという。理由は、キュウリやトマトが嫌いな子どもがいるから。そして「つくねは一つにしてください」と。二つだと一つを食べた後に、串で口を傷つける可能性があるからというのが理由。これだけではなく、あれダメ、これダメ・・・・・。堪忍袋が切れた彼女は校長先生に連絡して、今回、依頼された仕事を丁重にお断りしたとのこと。「もう、呆れて、何も言えなくなったわ」と私に伝えた。勿論、全員がミックスサンドを食べられないわけではないだろうが、多数の意見に多分流されて頷いてしまった母親もいるのだと思うが。
  「それにね、試食会というのに、競うようにブランドの服やバッグ、そして、むせ返るような香水のお母さんたちなのよ」という言葉の後に彼女の疲れた溜息が洩れた。
  過保護という問題ではないと思った。聞いた話がたとえ断片的であっても。こんな愚かな母親のてもとで子どもが育ち、成長して、愛する人と結婚と家庭を持ち、子どもを育てる時。そんなことを想像しただけで身の毛が弥立った。食育、食育と世間が騒いでいる中で、妙なアンバランスを感じた。想像だが「ここのケーキはカリスマのパティシエが作っているのよ」「やっぱりここのホテルのフランス料理最高ねぇ」なんて子どもにたらふく食べさせていたりするんじゃないか?もう、誰もが止められない世界なのか。
  悲しいかな。商売オンリーであれば、「はいはい」とクライアントの言われる通りの謝恩会の弁当を作ればいい。それだけだ。


 ソフトバンクBBが、スワロフスキーのクリスタル装飾をあしらった特別バージョンの携帯電話端末を12月1日に発売すると発表。女性であれば、大体がスワロフスキーといえば「ああ、あれね」と分かると思うが、多分男性はピンとこないのだろうと思う。
  ふっと叶姉妹のケータイをテレビで紹介していた時、どれもこれもピカピカキラキラとちょっと声も出なかった・・・・・。
  今回のものはデザインは9種類。クリスタル約2000個。1500台限定というところが女心をひくか。また、この時期であればクリスマスプレゼント、または自分へのご褒美と言ったところか。
 価格は8万4920円。ただし、購入条件が付く。ソフトバンクモバイルの割引販売システム「新スーパーボーナス」を活用する新規契約者のみ。 早く、利用している「人」を見てみたい。

   
  11月も半ばを過ぎた。このまま、あっと言う間に年末を迎えるのだろう。そんな中、静かに静かにあるプロジェクトが進んでいる。はっきり言って武者震い。常に「考えている」状況。そんな状態から一休みさせてくれるのがケータイメールやら、電話かも知れない。そうだ、ITで何ができるか、そんなことをくるくると考えている・・・・。

 「ああ!やられたか」と思った。世界遺産にも登録されている京都の清水寺で、カメラ付き携帯電話で撮影して吉凶を占う電子おみくじがのついた「八福神お守り」が販売されるという。お守りの価格は1000円。八福神の絵の中に印刷されているエフピーコードという情報コードをケータイで読み込みアクセスする。まあ、選ぶ数字は1~9とシンプル。以前、「易占」を何とか応用できないものかと考えていた時、本当に深すぎる世界の「壁」にぶつかった。何でも、最初から頑張り過ぎないことも「生き方」の一つだと思った。努力に努力を重ねれば出来ないことはない・・・・と頑張れる時を過ぎたのかも。
  でも、古刹での、こんな展開。聞けば「ふーん」と思う人も多いと思うが、アイデアが閃いた時、実行がなかなか出来ない人が多のだ。ちょっと前には誰が考えただろうか。やはり「アイデア」は出せる時に出せというものだ。


  最近、気になってしようがないのが駅に設置されているAED。電気ショックを与えて回生させる自動体外式除細動器というものだ。突然の心停止で倒れた人を助けるため救急車が駆けつけるまでに使うと救命率がぐんと高まるという。最近はオフィスビルでも目にするのだが、まだ、実際に使われている光景をみたことはない。ただ、万一の場合、倒れた患者を救うのは、その場に居合わせた人が行う・・・のだろうが、果たして、実際に目の前で人が゜倒れたら使えるか?ということになると全く無理だということに気が付く。多分、使い方を知っている人は絶対に少ないと思いつつ、「誰が出来るんじゃいっ!」といつもいつも見つめているのだ。

 今朝も、つくばエクスプレスに乗ってつくばに行くため、秋葉原駅でこれを目にしていた。いろいろ気になって、通勤客と逆らうようなウロウロとおかしな動きをしていたところ、カラダがぶつかりそうになった女性に「チッ!」と言われてしまった。凄い目で睨まれて、それこそ心臓が止まりそうなくらい驚いた。
  しかし、いざ!咄嗟の時に使用するためには、兎に角訓練が大切でしょ?。こんなに毎日毎日、気になっているのだから、どこかで講習会でも開いて欲しいのだ。

 

ch10.生活 : カシス!注目アップ


 気がつくと飲料の話が続く。どうも娘のコトバが頭に引っかかっていたからかも知れない。今、彼女は来年の就職の為の研修でいろいろと施設を回っているのだが「サントリーの飲料しかだめなんだぁ~」というひとことに、「当ったり前でしょ!」と言ってはみたものの、ふと昔、ビール会社の営業の人の会話を思い出していたからだ。麒麟は麒麟、アサヒはアサヒ日・・・・「ふふふ、そりゃ大変ですねえ」と言う私に、苦笑していた顔も思い出していた。
   ところで、英語ではブラックカラント、日本では黒房すぐりと呼ばれるカシスが目に良い果物として人気上昇中ということだ。北欧など寒い地域で主に生産され、日本の主産地は青森県。昔からある果物でリキュールに主に使用されていた果物。
  眼科医により眼精疲労の高い軽減効果が実証されたことや目の下のクマを解消するという美容面のメリットが女性の心を捉え、マーケット開発となったようだ。
目に良いといえばブルーベリーも有名。しかしカシスにはそれ以上の効果があるというからひょいと心も動く。抗酸化作用をもつポリフェノールの一種であるアントシアニンがカシスはブルーベリーの3倍だという。またカシス特有のアントシアニンも含まれている。その成分に、目のピントを合わせる毛様体筋の凝りをほぐし、眼の疲れを軽減する作用があるというから、続くと結構な失費となるマッサージに通うよりはいいかもだ。
   それに、昨年10月には日本カシス協会が発足して学会でカシスの緑内障予防効果が発表されたといえばますます知名度もアップしていく。そういえば最近、伊藤園が10月に発売したペットボトル飲料「ブルーベリーとカシス」が今のお気に入りだし、確かサラリーマンのオアシス「ルノアール」でも珈琲よりカシスの飲料を飲んでいたと思う。それくらい自分の生活の中にも影響している。
市場規模は昨年20億円、今年は35億円を超える・・・というのだから、飽くなき健康への関心・・・決して落ちることはない。

 
  コンビニ最大手のセブンイレブンのが今、大きく変貌している。独自開発した500ミリリットル入りペットボトルの茶飲料3品目の「緑茶」「烏龍茶」「麦茶」を98円で21日から販売する。コンビニが飲料の主力商品である500ミリリットルペットボトルで100円未満の商品を発売するのは初めてのこと。
  24時間営業のスーパーやドラッグストアなどの競合が増えるなか、価格訴求の重要性がより大きな焦点となったからに違いない。
 飲料は、コンビニ全体の売上高の1割程度を占め、3割の弁当に次ぐ主力商品だ。他のコンビニはまさに死活問題だろう。我が家の近くにもセブンの横にローソンがあり、交差点斜め前にエーピーがある、まさに激戦区。またまた11月3日にはエーピーの横に始めて聞いた名前のスーパーが開店した、ここまた安い。主婦としてはまたチョロチョロウロウロするのだ。
 セブンの98円飲料は、独自開発のプライベートブランド。これまで大手メーカーを競わせて共同開発してきた高付加価値で販売価格が高い独自商品とは明らかに一線を画している。
  しかし、よくよく考えてみるとウーロン茶はしようがないが、昔から緑茶、麦茶などは家庭で作るものだった。となれば98円と「安売り」という文字に躍らされているのは消費者そのもの。よく考えよう。「食育」と声高らかにいう方々が「お茶」の一つも満足に淹れることができなくてはしようもない。また、「麦茶」を美味しく感じるあの夏の感覚が子どもたちになくなっていくのかと思うと・・・・。本当に季節感のない日本になっていく。

   
   今、まだ詳しくは話せないのだが、あることがあって・・・・「タダより怖いものはない」というフレーズが心を占拠しはじめているのだけれど・・・・


  ソフトバンクモバイルが「通話、メール0円」と宣伝しているテレビCMや新聞広告を見直す。近々、というか明日から放映するテレビ広告などから、「0円」の文字を小さくし、通話やメールが無料となる条件などを詳しく表示するという。新バージョンにというけれど最初からきちんと言えばいいのにね。
大体、公正取引委員会が景品表示法に違反する疑いがあるとしての調査なんてみっともない。
人間って不思議な生き物で、こんなことがあると、あんなにウケテいたテレビコマーシャルさえ煤けてみえる。膨大な広告費用。見当がつくだけに、なんか心の中をすーっとしらけた風が吹き抜ける。
格安料金と派手な宣伝。一気のシェア拡大を狙ったソフトバンクだが、今回はまさに四面楚歌になってしまう結果となった。熱って冷めるものだね・・・・

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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