ch10.生活: 2009年11月アーカイブ

ch10.生活 : 文字は個性です


  そろそろお年賀状の準備を・・・という季節になった。そして日々欠礼のお葉書も届く頃である。一枚一枚に目を通し、いろいろ考えさせられる。"年齢"がどうだこうだということもないのだろうが、やはり齢というか80歳でも過ぎれば、それは天寿全うといえるだろう・・・と思う。(決して当人になればそなにことは関係のない話しではあるが)
  しかし、息子を兄を・・・となると、そのあまりにも若い年齢に何とも胸が痛む。どうしようも無い痛みを感じる。そして人間の運命には一体どんな力が働いてしまうのだろう?って思う。

  昔、さんざん遊んでいる(いるように見えただけかも知れないが)「私が80歳まで生きるとして~」とあれこれ好き勝手なことを言っている女性がいた。もうそろそろ、遊びつかれて、そんなおトシにもなるのでは?とも思ってしまう。それほどに人世は短いものだと思う。まさにあっと言う間に過ぎる。

  昨年の年賀状を整理して、その本人の年賀状がその年が最後になってしまったものもある。もう、そんな悲しいことにも直面だ。そんな一枚一枚は本当に掛替えのない宝物となっている。だからこそ・・・・というか、最近は宛名も立派な文字で簡単にプリントしてしまう方々が殆どだが、どうぞ、味のある年賀状をと思う。せめて、一言でも直筆の部分が欲しいものだ。その人の個性さえ忘れてしまう。「下手だから~」などと言わずに。文字とはそれほどに大切な個性であるから。

ch10.生活 : 友愛、友愛って何?

  お金や食べ物の話を人前ではしない事・・・そんな家庭環境の中で育ったので、どうもお金に関する話をする時には、実のところ、いつもきがひけている自分がいる。これは今更、しようのないことだと思っているのだが。
 しかし、「恵まれた家庭」というより「恵まれ過ぎた家庭」に生まれ育った鳩山さんのアタマの中は一体どうなっているのか?と考えることがある。一国の総理であるがゆえだ。一般人なら言わない。
  未だうやむや?の偽装献金問題。資金管理団体に2億を超える献金があったという事実。これは虚偽の献金である。且つ、個人資金が原資であるという鳩山さんの回答は未だ解せない。そして、「恵まれ過ぎた」家庭に育ったは鳩山さんに母親から十数億の資金提供があったという事実。これが原資になっているかもしれないという疑惑。
  ブリジストンタイヤの創業者の長女である母親は莫大な遺産を相続して息子に有り余るお金を使う。本当にこういうことを"有り余るお金"というのだろう。だって自分の息子は可愛い、だから・・・という親心というものだろう。そして息子はシレッと「ないと信じたい」と言う。まるで他人事のように。全く信じられない世界の人々としか言えない。しかし、この人が日本の首相なのだから。
  
  例えば、行政刷新会議による事業仕分けについても、首相はどう考えているのか?次世代スーパーコンピュータやロケット開発などの最先端科学技術を「無駄」といえるのか?「世界一を目指す理由は何か。2位では駄目か」と言う蓮舫参院議員の発言にも理解が出来なかったが。
  ノーベル化学賞受賞者の野依良治さんが「スパコンなしでの科学技術創造立国はありえない」と憤慨するように、日本がこれから失い、損失していくものの多さがわかっていないようだ。財政論に終始するこの政権は学術や文化の重要性について何も理解されていないようだ。これまでの地道な研究開発予算の削減は若手研究者の職をも失わせ多大なる影響もある。あまり言い過ぎると個的な僻みのように聞こえるのがまずいが、「恵まれすぎる」と理解できないのだろうか?あなたは日本の総理大臣ですから。

ch10.生活 : 危ない・・・

  「いやあ、安くて助かりますぅよ~」と言う主婦の顔がテレビに映し出される。各テレビ局の番組が挙って輸入品を中心に値引き合戦をしている「円高還元セール」の様子を映し出している。
  円相場が1ドル=86円78~79銭。85円にも?という見出しがおどっていた。携帯に流れるニュースにも、その数字がおどっていた。何故か心臓がドキドキしていた。
  鳩山首相は、「補正予算も視野に入れ景気が二番底に陥らないように対策を早急に講じる必要がある」と述べているが兎にも角にも政府としての対応策を急ぐことだ。社会の教科書ではないが、デフレ不況の不安が燻っている現在、急激な円高進行が如何に怖ろしいものであるか。日本経済にどんなダメージを与えるものなのかを。景気が再び悪化する「二番底」を招きかねない恐怖だ。

ch10.生活 : ブタ財布

  膨れ上がった財布の事を"ブタ財布"というらしい。なんかブタさんには申し訳ない・・・。整理整頓したい気持ちはやまやまでも、クレジットカードやポイントカードなどは増え続ける一方。一度、クレジットカード専用の財布とポイントカードの分類用のケースを使ってみたが、これがまた結構、面倒。次はバッグがそれこそブタになってしまう。
  財布は毎日使うものなので、整理術が大切だ。そして男女の区別なく、財布には個性がでるようだ。観察していると、見ているだけでその方の整理能力は確かに分るものだ。とかく女性の財布はブランドが目立つものだが、高級ブランドの財布であっても中身が整理されていないブタ財布を見ると愕然とすることもある。
  使い込むほどに味が出る・・・というものもあると思うのだが、やはり財布は小奇麗なほうが良いと思う。以前、風水か何かで「財布は年に一度の買い替えが金運を上げる」とも聞いたことがあるが、結構高価なものであったり使い心地が良いものであると、なかなか新しい財布に!というわけにもいかず・・・。春にむかって、春財布=張る財布という験を担ぐこともあるそうだが、氾濫状態の各種カードそして領収書なども含め、しっかり整理整頓した財布だとお金の流れがよくわかるようになるかも知れない。

   友人などの集まりなどで、時々「ほら~あの埋蔵金があるから」とか「まだ、機密費があるよ」なんてジョークをとばすこともある。「じゃ、この会計はそこから!宜しく!ハハハ」と笑って済まされることもある。
  しかし、自民党の石破茂政調会長が某メディアで22日に官房機密費の在り方について使途を限定して減額すべきだとの考えを示した。若手議員の頃に首相官邸で外国訪問の土産代として機密費を渡されたことがあると告白した。「ないよりはあった方がいいが、絶対に使わなきゃいけないお金じゃなかったはず」と当時を振り返った。本当に我々は知らない事が多い、そんな世界を垣間見た。政府と国会議員を円滑に動かす為に必要な潤滑剤?とでもいうのだろうか?

  しかし、サラリーマンをやめてから5年の月日が経った。脱サラをしてどうだ?と言われても一言では言い切れない。しかし、税金については本当に、身にしみて痛いほど感じ取っていることは確かだ。税金の重みをこんなにも知るとは!全く予想だにしていなかった。「あぁぁ、もしも税金の無い世界だったら、どんな生活が待っているのだろう?」なんて馬鹿な夢想さえすることがある。多分、サラリーマンを続けていたら、税金のズッシリとした重みは感じ取ることが出来ず、あーだこーだグチャグチャ言いながら、日頃の仕事にただ忙殺されていたものだと思う。

  冷静に考えてみよう。今、あれこれ言われる政府のお金。ポチが"ここほれワンワン"とないて、あふれ出てきたものではない。一体、何であるのか?認識すれば、もっと政治に対しても関心が生まれる筈である。 

  12月はバタバタと年末調整の季節でもある。例えば、サラリーマンはこの一年間に給与から天引きされけていた源泉所得税と納めねばならない所得税の確定申告をせずに済む。しかし考えてみれば、この年末調整というものがあるから国民として納税意識の低下があるわけで・・・。
  民主党は税制抜本改革アクションプログラムなどてサラリーマンも確定申告をする方向性を打ち出している。多分、これからは義務付けられる可能性は強くなるのではないかとも言われている。勿論、納税意識のアップということもあるが、格差是正の観点から必要経費の税額控除が出来る制度も導入し易い。税金の使い方を真剣に認識し直すチャンス到来もすぐそこ?とでもいおうか。

ch10.生活 : 変わり行く街

  昨日はちょっと所用のため鎌倉へ。改札口からはき出される人の数といったら・・・・ひきもきらず。その光景に暫く呆気にとられていた。江ノ電への乗り換えもひどい混雑ぶり。
  以前訪れた時にはなかったお店や建物やら・・・。すっかり鎌倉は観光地である。そして、あらら~あらら~とあんぐり。新しくオープンしたらしい甘味屋さんには長蛇の列が。小町通りにある昔からある老舗甘味処に行くと、なんと、そこもまた列が。前に並ぶ女性二人がガイドブックを真剣に読んでいる。そこには付箋紙までが張ってあるではないか。鎌倉は初めてだという連れは、この日、天候にも恵まれ、また観光地ならではのワイワイした賑やかさが新鮮で嬉しそうであったが。
  そうそう、何十年も前の鎌倉、そしてちょっと前に訪れた鎌倉。多くの人々と変わり行く街を見ながら、帰途へ。しかし、あの、のひのびとした自然いっぱいの鎌倉はもう思い出の中か。

   何故か、この季節になると「かるた」を思い出してしまう。昔からではなく、最近の"癖"みたいなものか・・・。  
   以前、ある情報誌の編集を依頼されたことがあり、あるライターさんから上毛かるたの話しを聞いたことがある。「吉田さん、ご存知ない?」と言われた。「群馬の人間はみんないえちゃうんですよ、大会だってあるから!ふふふ」と笑うではないか。みんな言えちゃう?そーんなことあるかいな?と思い、何人かの群馬県出身者に「ねえ、ちょっと聞いていい?上毛かるたって?」と聞いたら、あーら不思議。彼が言った通り、みんなが"言えちゃった"のである。歴史!文化だなあ・・・と感動したものだった。「犬も歩けば棒にあたる」「花より団子」くらい、あとはうろ覚えの自分とはちょっと違う。上方、尾張のかるた、うんすんかるた・・・・大昔に美学の講義で習ったことがあったかなぁ。しかし、全てがうろ覚え状態である。いやはや。

  「上毛かるた」は財団法人群馬文化協会の登録商標で著作権は財団法人群馬文化協会に属しているということである。
「上毛かるた」を詳しく知りたい方はコチラへ


  東京都市大学の教授・坊垣和明さんのお話を聞いた。「伝統的民家は、巧みな仕掛けや工夫を駆使したサステナブル住宅」といい、ご専門の環境工学的視点から民家の仕組みを分りやすく解説して下さる。
  話しを聞きながら、晩年、祖母が1人で住んでいた群馬県館林の母の実家を思い出していた。今は跡形もないのだが、思い出は深く、その家の細かなところまでありありと思い出すことが出来る。明治時代に建てられたその家は夏はとても涼しかった。夏休みに行くと蚊帳がつられて、その中では不思議な気持ちもした。夜風も気持ちよかった。冬は掘り炬燵と火鉢だけだったにもかかわらず、それでも暖かかった記憶がある。炭が燃えるパチンパチンという音も何とも懐かしい。坊垣和明さんがある古い民家を訪ねた時、囲炉裏の火が「熱いというより暖かかった」という言葉が心にも暖かかった。
  坊垣和明さんの言う「エネルギーを使わずに快適な住空間」は、まさに温故知新であろう。今は"エコ!エコ!"とその言葉の響きにただ酔っている・・・そんな気もする。それだけでなく、少しでも昔の暮らし方のよさを真剣こ考えてみるチャンスなのだろう。
「民家のしくみ」についてはコチラ

ch10.生活 : 懐に"ポチョン"

   日々、多くの方々からパソコンに「めるまが」が届けられるが、なかでも株式会社「心に響く話し方」の代表取締役・宮北侑季さんのめるまがにはいつも元気をいただいている。言響つまり、心に響く話し方ということ。"話す「内容」以上に話し手の「心」が伝わる それが言響"であると宮北侑季さんは仰る。とってもチャーミングで、快活で素適な女性である。その宮北侑季さんがあるセミナーで「よく「相手の立場・気持ちになってと言う時、それをどうかもう1つ入り込んで、相手そのものの懐に、ポチョン!と入って・・・」とある。私の心に響いた!まさに言響ですよ!
  

  言葉とは本当に不思議なものだ。昔から「口は禍の元」と言われるが、つかい方一つで"禍"をうむことがある。「良かれと思って言っただけなのに」とか「そんなつもりで言ったのではない」(意外とこのケースが多いと思っている)など、古人は話すときには十分に気をつけなさいと教えてくれているわけである。
   通常、仕事の都合上、あまり「口」には出さないのだが、電子メールの、メーリングリストというものが実は大嫌いである・・・・・。メール、つまり文章であるかも知れないがやはり「口」から出ているもので、単なる業務連絡などては大いに便利で結構な手段であるとは思うが、一言というか何かが変わっていき、それが「そんなつもりで言った(書いた?)つもりではない」などと一旦こじれ始めると、まるで迷宮に入ってしまった気分になる。こじれると修復は大変。何か濁流にのみこまれ、どうにも制御出来ない感覚もある。一時的な感情で、武器ともなる「言葉」を撒き散らしてはいけないと思っている。メールの文章とは実に難しい難しいものであるということを再認識したいものだ。
  言葉には強い力が宿る。釈迦は「自分が大切なら悪い行いをしてはいけない。悪を行って幸せを得ることは難しい」と教える。まさに人のふり見て我がふり直せということか。力が宿るからこそ、言葉で人を傷つけたり、また心を癒すことも出来るわけだ。たとえ「うわぁぁぁぁーっ」と思っても先ず冷静に相手の立場にたって、一呼吸して見ることだ。人は生身のいきものだからしようもない事をしたり言ったりしてしまう。しかしそんな時は『十善戒』の中の言葉に関するものを思う。「不妄語」(嘘をつかない)「不綺語」(心にもない事をいわない)「不悪口」(悪口を言わない)「不両舌」(二枚舌を使わない)等など。聖人君主でもないから、それこそいい加減な生活もしている。しかし、一呼吸して、そして考えるという気持ちはいつも、もつことを心がけている。
"言響"の宮北侑季さんホームページ

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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