このところ休みがなく・・・
心がザワザワするほどの忙しさだった。
ほっとした日曜日。
時間の感覚がよみがえった。
ふっと、近くの家の花壇にあるオシロイバナが目に入る。
鮮やかな赤色。
お寺の鐘のような黒い種子をつぶすと、白粉のような白い粉が出てくる。子ども時代、よくそれを頬につけて遊んだものだ。
オシロイバナは別名「夕化粧」。
その名の通り夕方から開花する。
名づけ親は江戸時代の博物学者、貝原益軒。
虫たちは夕方頃からその色や香りで引きつけられてしまう。
兎に角、繁殖力が強いオシロイバナは夕方から妖しく香りを放つのだ。
自然に気をとられていると、溜まった疲れがほぐれていく。