ホームは人々で溢れていた・・・男性のアナウンスが流れているのだが、聞き取りにくい。何が起こったのか?全く分からない。止まっている車両にぐいぐいと乗り込む人、あわてた様子で必死に降りていく人。しばし私はウロウロしている・・・どうしたものか?と。何れにしても、バスが向かう方向ではないとタクシー待ちとなるだろう。長蛇の列だろう。
ふっと3.11の日の事を思いだした。あの日の地震でも交通は完全にマヒした。「こんなにもバスに人は乗り込めるものか!」という状態をあんぐりと見ていた。あの日は、時間の経過の中にただいるしかなかった。携帯電話もメールも繋がらなかった。午後からのアポ、夜の打ち合わせ。どうしてよいかもわからない。しかし、携帯があり、当たり前に規則正しい日本の交通手段を利用して移動している事。そんな中で、とくに交通がマヒした時、人はどうにもならない事が分かる。
なんでも日吉駅で線路内で発煙があったそうだ。「朝からなんてこった!」。アタマの中は猛烈フル回転した。しかし、動かぬ電車。ああ!運を天に任せるか。反対方向の車両が遅れてホームに入ってきた。ひょいと乗った。乗り換えをして・・・そうか!都合の良いところでタクシーで乗り継いで行こう・・・
よし!到着するよ。そのままこの運を任せた。