昨夜、昔、インタビューしたある女性が亡くなったという事を電話で聞いたむ。不思議な事に3日ほど前に、その方の事が気になって・・・というよりあのお話をきちんと映像に遺しておくべきだな・・・と考えていたところだったのでかなり驚いて、そして取材した日をありありと思い出すと胸の奥がジリジリと痛くなり悲しくなった。
その方は、従軍看護婦をしていた体験を話してくださった。「白衣ではなくてね、国防色だったのよ・国防色って分かる?」と私に聞いた。次々と運び込まれる兵隊さんとの日々のやりとりを教えてくださった。当時は食糧が本当に無く、そんな中で、力がなくなっていく若い兵隊さんに飯とジャガイモをお湯でゆるくして一匙一匙食べさせた。「若い兵隊さんだった」と。彼の命の炎が消えそうになった時だった。一言「おかあさん」と言って亡くなったと聞かされた。それからその方がいろいろ話してくださったことは五感で感じ取ることのできる体験談そのものだった。だからこそ、ひとつひとつの言葉を紡いでいきたいと思っていた。
「平和な世界にね・・・」と言い・・・そして、眠るように天に召されたと聞いた。
本当に有難うございました。
数々のお話は決して忘れません。
安らかに・・・