最近、住宅地などにクマが現れたニュースを見ると、驚きとともに昔、登山している時にクマと遭遇した時の事を思い出す。よくできた話のようだが・・・
決して作り話ではない。クマザサががさがさ揺れて、ぬくっと黒光りしているクマと目と目があったのだ。「死んだふりするか?」「木に上るか?」といろいろ考えながらも、全くカラダが動かなかった。「人生ってこんなに早くおわってしまうのか?」と思っているうちに、その黒光りしたクマはずんずん山の奥の方に歩いていった。
栃木県の庚申山という山だった。恐怖で、ひょこひょこと歩き、山小屋に漸く着いた。山小屋のご主人にその話をしたが、笑いながら「見間違いだよ~サルかシカだ」と言われた。そんな昔の夏の日のひとこま。
しかし、クマの環境もこの長い時間で変わってきている。クマの環境・生態も変化しているのだ。現状をよく理解してクマ問題を考えなくてはならないと思う。