サイトトップ

ichiko | ichikoTV - Part 43 ichikoTV

‘ichiko’ カテゴリーのアーカイブ

桜の季節に間に合いそうだ・・・

2014 年 2 月 11 日 火曜日

産経新聞時代の中堅社員研修の仲間が逝って3年の月日が経った。しかし、人とは亡くなってしまうと本当に戻ってこない・・・そんな当たり前のことなのかも知れないが、不思議な感覚である。

丁度、東日本大震災のあった年。その年のはじめ、彼はこれまで書き溜めた原稿を本にしたいなと思ったものの、何と医師からの余命宣告を受けていた。このこと、後になって、信頼する同僚の方から聞いた。初めて知ることばかりであった。

訃報にせっし、私は言葉を失ったままでいた。暫くして、その同僚の方に「もしものことがあったら」と託したその原稿の一部が見つかった。あの不思議な感覚は今でも残っている。本を出したいという気持ちと、希望はあってもそんなに自分には残された時間がない・・・そんな葛藤があったのだろうかと。

渡されたデータ。しかし、それはオールではなく・・・それからはいろいろ組み合わせて読み取っていく。それは地道なパッチワークのような時間であった。「どうするか?」と仲間たちと考えあぐねた。果たして自分たちに彼の想いをまとめることなど出来るのか?と。

「出版しよう!」と結論が出たその時からその作業は始まった。彼の独自の考えにいきついた 「幻の 稲荷山王朝」の歴史。原稿を古代史に興味のある方々に読んでもらった。皆が口を揃えて言う。「学会とは真逆の理論だね」とそれで終わった。しかし私たちは初志貫徹しかない!前進あるのみだと。古代史については皆は全く素人。ちんぷんかんぷんではあるものの「真逆の理論?いいではないか!」と言い放った。この時が、いわば亡き仲間の出版への船出であったのだ。

しかし、予想以上に校正に時間がかかった。彼の理論に対して修正など出来ない。しかし、死を前に、焦燥感もあったのだろうか。、文字の打ち間違い、計算のケアレスミスか。医師からの宣告をうけ、じっと密かに耐えていた彼の姿を想像すると涙が零れる。いろいろな感情の嵐の中、淡々と地道な作業が続いた。本当にコツコツという作業である。

2014年2月9日の夜中。ついに最終校正が終わった。翌朝、印刷所へ連絡。入稿となった。今は何か胸が高鳴っている。今はみな、いろいろな職場ほ、または実家に両親の介護の為に戻ったりと、思えば数十年前の環境とは全く変わってしまっている。しかし、これほどに再び、仲間たちの気持ちがひとつになったということは亡き彼の透き通った気持ちなのかも知れないと思った。「ようやくだね。桜の季節の出版が間に合いそうだね」とメールで、電話でいいあった。出版を記念し、彼を偲び、そして遠く離れた仲間たちと桜の下で再会をするのだろう。その日はもうすぐである。

 

 

次から次へと思い出す・・・不思議ね

2014 年 1 月 29 日 水曜日

この世に絶対という言葉。悲しい「死」というものだということがつくづく分る。小林カツ代さんとの思い出、それも仕事というよりプライベートでといえるような思い出。よくぞ!と思うほど、まざまざとうかびあがってくる。不思議なほどだ。そうそう、講演会の時の口紅の色まで思い出している・・・。人の記憶とは一体何なのだろう?と改めて思ってしまう。

2000年の春。浜町でお花見をしていた時だった。「あのね、あなたも入りなさいよ!」と言われるがまま、かっちゃん構想の合唱団への入団した。当初は料理関係者のコーラスグループだと思っていたところ、動物をこよなく愛するかっちゃんの強く優しい信念が息づく「神楽坂女声合唱団」だったのだ。名古屋、北海道・・・東京だけでなく、いろいろ地方公演にも行ったね。結成時の年末に初のチャリティーディナーショー。あの時の団員の興奮といったら!今年、合唱団も結成15周年ですよ。

勿論、料理本の編集も。撮影終了後はかっちゃんの料理をおなかいっぱい食べて笑って笑って笑った。もっと前に遡れば・・・当時はある時代の風にのっていた方のホームパーティーの席で「初めて出会った。「私ね、お料理するのが好きなだけなのよ~」という、普通?のかっちゃんだった。そして、かっちゃんの才能はあれよあれよという間にカリスマ料理研究家に。

野菜の皮むきにこだわっていた私に「あんたぁ、馬鹿ね~」と言われ、ピーラーをもっと料理に使うことも教えてくれた。「料理人になるわけじゃないんでしょ?」と言ってケタケタケタケタといつまでも笑っていた。

雑誌編集者とともに定期的に「みっけ!」という飲食店へ行ったことがある。私が「みっけ!」と言った店で、ある料理を靴にして、しばし無言の後、「こりゃいかん」と言う。それからその会は「こりゃいかん会」となった。いつも大笑いの連続だった。料理店になかなか現れず・・・ウルトラ方向音痴のかっちゃんは電車の方向を間違えて。「電車がホームに入ってきたから乗っちゃったのよ」とその間違いを自慢げに話す。ふんふんと頷いていると「あんた!ちゃんと聞いてるの!?」と。「だから、ホームに入ってきた電車に乗っちゃったんでしょ?」と。これまた可笑しかったのだ。

物忘れが激しい今日この頃だというのに、よく思い出してしまう。次から次へと。不思議現象。そして思い出し笑いをしていまう。また、編集した本など読みかえしてみますね。かっちゃんの料理はしっかり多くの家庭のおふくろの味、おやじの味になっていますよ。

カツ代さん 逝く

2014 年 1 月 28 日 火曜日

料理研究家の小林カツ代さんが2014年1月23日、多臓器不全のため亡くなった。享年76歳。かっちゃん、いろいろ思い出しています。ご冥福をお祈りいたします。

遺稿集作り

2014 年 1 月 6 日 月曜日

昔の勤務先であった産経新聞の仲間が2011年に亡くなった。中堅社員研修でたまたま一緒のグループになってからの付き合いが長かった。彼の訃報を聞いた時、私たちメンバーは暫し茫然とした。しかし、彼がずっと、静かにあたためてたテーマを原稿にまとめていたことを知った時、是非ともそれをまとめて出版したいということになった。昨年から、本当に砂を一粒ずつ集めるような作業を続け、漸く、この春には遺稿集として出版のはこびとなりそうだ。天国にいる彼が喜んで゜くれるだろうか?

『幻の稲荷山王朝 ワカタケル大王と埼玉古墳群の謎』は。専門でもない為、難しい内容は多々あるが、真面目な取り組みをした大作である。何度も読んでいるうちに自分たちも一緒に研究している、そんな気持ちになっている。天国でも「いや、ここは・・・」と原稿を推敲している彼の姿が目に浮かんでくる。人と人とのご縁とは、まことに不思議であり、且つ掛け替えのないものであると分る。もう少しで出来上がりますよ!

2014年になりました!

2014 年 1 月 1 日 水曜日

2014年になりました!

今年はとくに愚直にコツコツとまいります。そして優しい気持ちで過ごしたいと思います!