ちょつとコラムを書くために作家の林芙美子の事を調べている。尾道の女学校を卒業し、当時、東京の大学に通っている地元の知り合いを頼り上京するのだが・・・
いろいろ資料によっては、その地元の知り合い「初恋の相手」「恋人」さらには「愛人」という表現もありこれには驚いた。初恋の相手を頼って・・・となるとなんとなくほんわりしたものを感じるが「愛人」という表現は全く違うと思える。上京時、芙美子は19歳である。まあ、例えばであるが、大富豪の愛人になった・・・とかであれば「そんなものかな」と分かりやすいが、乙女が初めての東京に不安な気持ちで上京するのは、やはり「初恋の相手」であってほしいと思って調べている。
しかし、女性の事を「情婦」「妾」「二号さん」など表現は実に多い。「情婦」とかいて「いろ」とよむのを高校生の時に歌舞伎の舞台で覚えた。
まあ、こうした諸々の女性についての表現は永井荷風の「断腸亭日乗」の中にはよく出てくる。まあ・・・そんな「時代」があったのだろうと思う。