中学生の時だっかと思う・・・。作品名は忘れている。
ジョン・アップダイクの作品の中に「乳香」という言葉が出てきて、それ以来、脳のネットワークに引っかかってしまった。10代の少女にとってその文字からはあまりいいイメージはなく、想像するにどちらかというと嫌悪に近かった・・・と思う
ただ、その香りが紀元前40世紀のエジプトの墳墓から埋葬品として発掘されている。古代エジプトでは神に捧げる神聖な薫香として用いられていた・・・そんな情報がひっかかる強い要因となっていた。西洋では宗教的な儀式に欠かせないものだったことが今一つ理解できないまま、ただ引っかかっていた。
乳香は別名「フランキンセンス」や「オリバナム」と呼ばれる。「Frankincense」と表記され、もともとは、中世フランス語の「franc(真の)」と「encense(香り)」の二つの単語が合わさったもの。一方「オリバナム」はアラビア語の「乳」という単語が語源である。「旧約聖書」には、シバの女王がイスラエルのソロモン王の博識を確かめるために、黄金、宝石、白檀、乳香などを携えた遣いの者をソロモン王に送ったという逸話がある。「新約聖書」には、イエス・キリストの誕生を祝し、東方の三賢人が黄金、乳香、没薬(もつやく)を捧げたという逸話があり、黄金=王権、没薬=死、乳香=神権の象徴である
ゴタゴタ書いてしまったが・・・
実はある日あるときからこの香りにある意味支配されている。いくつもの数多くの精油の中から本当に好きな香りがこの「乳香」だった。今では森にいるような、その爽やかで清涼感のある香りは眠る時には絶必であり、時折、健やかに自分はあの世へいってしまうのではないか?と思うほど解放された気分になる。
香りとは実に不思議である。
白檀は何か・・・そわそわする(笑)