青空だった。
境内でモンシロチョウを見た。
あまりにも空がきれいな昼下がり。
法話をおききした。
学生時代に何度も暗記させらた平家物語「祇園精舎」の原文が耳に。
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
暫く思考が止まった。思考というより不思議に感じている事を思っていたからか?まだ世の中から完全に消え去ったわけでは無いコロナウイルスの出現でいろんな人々の生活が変わり、その中で気持ちも考え方も想いのようなものさえも変化してしまった・・・ものもある、全てではなく。人生にタラレバはない。コロナウイルスで多くの人々は「変化」したと思う。
久しぶりに「平家物語」の〝音〟を聞き、その〝音〟の意味を改めて識る。つかえていたものが霧散した。昼下がりの奇跡か?道筋が見えた。
「有難うございます。感謝の時を刻みました」と呟く。ほんの数分間の出来事であったのに、清々しい風が吹き抜けていった。