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2014年2月24日 | ichikoTV ichikoTV

2014 年 2 月 24 日 のアーカイブ

きっと桜の華やぐ季節には・・・

2014 年 2 月 24 日 月曜日

朝一で友人の遺稿作品集が納品された。東日本大震災のあった年の4月30日。末期癌の告知を受けながらも、積極的にホスピスに入ることを願った友人。奥さんや兄弟など家族の心配をしながら・・・無念だったと思う。

彼が長年、あたためてきたテーマだった稲荷山王朝の研究。プロローグを読めば、その研究への意気込みが伝わる。しかし、エピローグには、彼の遺された「時間」の無さ、寡黙な中に静かな叫びさえ感じ取ることが出来る。

遺稿作品「幻の稲荷山王朝 ワカタケル大王と埼玉古墳群の謎」。手にとれば、その重みに彼の気持ちの重ささえ伝わる。メンバーで出版を思い立った時には、もう少し早くに出版出来ると思っていたが・・・しかし、今は違う。この時間が残された私たちにも必要だったということが分かるのだ。私たちメンバーが日常生活を過ごしながら、そんな中で彼への想いを一つの形に仕上げていく、そんな凝縮した時間。これが、きっと天国にいる彼への一歩メッセージが届きやすい「時空」へと入っていったのではないかと思っている。

「学会とは真逆理論だね」といういろいろな人々の感想や評価に戸惑うこともあったが、あるかたい信念と意思というのだろうか。要は友情であろう。且つ、考古学者の田所真先生の「真逆理論」は分かっていらっしゃる中でも「書籍化を勧める」という言葉に私たちは想いを一つに出来たのだ。

天国でも推敲しているのだろう。ニヤニヤと笑っているのだろうか?好きなワインでも飲みながら?。桜のはなやぐ季節も間近である。友は再び、集まり、この作品を読みながら、貴方の話をするだろう。人生のたまたま・・・産経新聞社という組織の中で、たまたま、第4期の中堅社員研修の中で知り合って。たまたま同じテーマに関心があり研究を始めた仲間。偶然ではなく、それはよく言われる「必然」の出会いと出来事だったのかも知れないね?そう思うよ。メンバーが再会する日、忘れていた涙も零れるかも知れないね。