郷土史研究家・伊藤栄洪先生のお通夜に参列のため南池袋斎場へ。
奥さまにご挨拶すると、目に涙をためながら「まだまだ足りなかったのではと・・・」と
10月7日の大正大学の学生たちとのインタビュー撮影のことをとても気にして仰っる。
本当に十分すぎるほどの撮影だったので
「本当に貴重な先生のメッセージをお聞きいたしました。有難うございます」というと安心されたような表情になられた。
10月10日には全体力振り絞って「豊島新聞」への原稿をお書きになり、その後、医師の判断で、胸水がたまっていくことを避けるためにチューブなどが外されたそうだ。
それからは何もお話しすることもなく痛がることもなく静かに静かに過ごし、17日に亡くなられた。
インタビューの時、お話しの最後のあたりで
「本当によく仕事をした・・・」と何度が繰り返されていた。
いつも伊藤先生の「根こそぎ情報をとれ」という言葉を思いだした。
その人生を、じっとふりかえるような、独り言とも聞こえる言葉が昨夜は脳裏をよぎった。
22日は告別式。
おみおくりである。