8月は台風シーズンであるからしようもないのたが、今、日本列島は、台風10号という大型台風の接近・上陸でいためつけられている状態である。
徳島では阿波踊りも中止となり、各所で花火大会も延期となっている。自然の脅威の前で、人はどうする事もできないことを知る。
夏になると毎年、必ずお盆のシーズンは海の事故のニュースが流れる。昔から「土用波だから海では決して泳ぐな、注意しろ」という教えがあった。時代が時代だったのかも知れないが、砂浜には海で亡くなった方の遺体をよく見た。
昔の人は「波が違う」とよく言っていた。「波は波だろう?」と単純に思っていただけであるが・・・
昔、素潜りでサザエなどとってしまうほどのEさんという父の友人がいた。そんな名人のEさんが、夏に沖で、あしをとられ、そのまま海中に吸い込まれたいったという話をしてくれたことがある。吸い込まれていくうちに、岩場にトンネルのようになったあたりまで吸い込まれ、そこには吸い込まれたまま亡くなっている数人の人々がたったまま揺れていたという光景は忘れられないということを聞いたことがある。「吸い込まれたらおしまいだ」とEさんは全力で必死に海上に戻ったと教えてくれた。その話は今になっても怖い。
「梅雨明け10日」とか、登山に行くときも合言葉のようなものがあった。それほどに気象は変化してしまうほどなのだ。且つ、毎年の変化が恐ろしいほどだ。川でバーベキューをして流されたというような話を聞くと、「どうして?」と思ってしまうのだ。
家々で教える世代がいなくなるのなら、学校や社会で「生活の知恵」ということで教えたほうが良いと思う。楽しい夏は危険がいっぱい潜んでいるのだから、知恵で乗り切るしかないのだ。