朝から蝉が激しく鳴いていると・・・きっとあの年も鳴いていたのだと思う。
これまでに「としまの記憶」をつなぐ会では400本を超える動画を収録してきた。「記憶の遺産」という言葉が年々、心に深く刻まれるようになった。
語り部の方々の言葉は実に重い。あの玉音放送をどんな気持ちで聴いたのかと思うと・・・私は想像の域を遥かに超えた時空へ飛んでいく。
小学生の時か・・・
夏休みに過ごした祖母の家。夏の湿った空気。そして、けたたましいくらいの蝉が鳴いていた。居間の壁に貼ってあった食い合わせのチラシをぼーっと見ていた。何故?ウナギと梅干がいけないのか?カニとかき氷って?一緒に食べることってないでしょ?と思いながら見ていた夏休み。
祖母の横顔・・・今はなき祖母の横顔が印象に残る。
額の汗を拭きながら、ぽつりとを息をはくように言った?そんな気がしている。
敗戦日おわりはなしと祖母のこえ