朝から取材に向かう。
車窓から見えるのは「街の変化」。
古い家々はどんどん壊され、なくなり、そしていつの間にか新築マンションに。
暫くは駐車場であってもそこには気が付くとワンルームマンションが建ち始めていく。
街の変化に変化を気づかずに時間が経過していく。
高層マンションのはざまに古い家々の屋根が見える。
その家々には人々の暮らしがある。
あたたかい暮らしがあるに違いない
歴史があるに違いない
ふっと幼いころに読んだ絵本を思い出す。
岩波の絵本。
「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン、 石井 桃子)
あの、ちいさいおうちは静かな土地へ引っ越していった。
私が今、見ている家々の屋根。
そしてそこに暮らす人々は?
林立するビル群。
ふっと、溜息がもれた。