歌手の新沼賢治さんが作曲したという「まぼろしのキラク」(作詞・幸斉たけし)を聞いた。
♪「浜の爺様が酔うたび聞かす・・・」
私は野付半島にはまだ行ったことが無い。北海道の東、知床半島と根室半島とのちょうど中間にある半島だ。
北海シマエビで有名なその野付半島の先端に、和人によって今から約200年前の江戸後期に築かれ、明治の初頭、忽然と姿を消した歓楽街『キラク』が存在したと伝えられるそうだ。キラク?不思議な名前だ。
そこには、武家屋敷が並び、道路は敷石で整備されていた、遊郭があり、多くの女性が住んでいたらしい・・・という伝説は残っていたものの、あまり実証はされていないようだ。こんな話が明治のころから地元の古老の間で語り伝えられてきたという。
どの土地にもひとつやふたつ、いやそれ以上に伝説はあるものだ。嘗て賑わいを見せた街が跡形もなくなった・・・そこにたまらない歴史ミステリーを感じる。